オーストラリアのビューティーセラピーは、日本と違って訓練パッケージに基づく資格の体系がはっきりしている分野です。一方で、永住に直結する分野ではありません。この点を先に知らないまま渡航して行き詰まる方が実際にいらっしゃるため、このページは最初にその線引きから書いています。
ビューティーセラピーは人気の高い分野ですが、ビザ・永住という観点では条件がはっきり限られます。良い面より先に、不都合な事実からお伝えします。
1. この職業は永住ビザの主要ルート(189/190/491)では使えません。
ビューティーセラピストの職業コードは ANZSCO 451111 Beauty Therapist です。弊社が Migration (LIN 19/051) Instrument 2019(F2019L00278)の 2026年3月28日版本文を確認したところ、Schedule 1(MLTSSL)・Schedule 2(STSOL)・Schedule 3(ROL)のいずれにも 451111 は載っていません。この3つのリストは subclass 189/190/491/485 の土台になっているため、掲載がないということは、これらのビザでこの職業を使えないということになります。
2. 一方で CSOL には載っています。つまり「就労ビザは筋が通るが、永住ルートは限られる」形です。
Core Skills Occupation List(CSOL)には 451111 Beauty Therapist が掲載されています(弊社が確認した CSOL の PDF では 440 番目の項目)。CSOL は subclass 482 Skills in Demand ビザの Core Skills stream の対象職業リストで、さらに subclass 186 Employer Nomination Scheme の Direct Entry stream も CSOL を土台にしています。したがって「雇用主のスポンサーがある」場合には道はあります。逆に言えば、スポンサーなしで自力で永住申請する道は、この職業単独では今のところありません。
3. subclass 485(卒業生ビザ)の Post-Vocational Education Work stream も、この職業では使えません。
485 の Post-Vocational Education Work stream は、MLTSSL 掲載職業に関連する資格を持ち、かつ申請時 35歳以下であることが条件です。451111 は MLTSSL に載っていないため、Diploma of Beauty Therapy を修了しても、この資格を根拠に 485 を取ることは想定されていません。「Diploma を出れば卒業ビザで2年働ける」という説明を受けた場合は、必ず出典を確認してください。
4. TAFE NSW で留学生が申し込めるビューティー系コースは、実質的に SHB50121 Diploma of Beauty Therapy の1本です。
弊社が TAFE NSW International のコースページと 2026 International Student Guide を確認した範囲では、ビューティー分野で留学生向けに掲載されているのは Diploma of Beauty Therapy(SHB50121) のみでした。Certificate III in Beauty Services(SHB30121)、Certificate IV in Beauty Therapy(SHB40121)、Certificate III in Nail Technology(SHB30321)は TAFE NSW の国内学生向けページには存在しますが、留学生向けページは確認できませんでした。学生ビザでこれらを単独受講できるとは考えないでください。
それでもこの分野を選ぶ理由はあります。
ビューティーセラピストは Jobs and Skills Australia の Occupation Shortage List に 2022年以降継続して掲載されており、2024年の評価では NSW を含む複数の州・準州で人手不足と判定されています。「仕事はある。しかし永住には直結しない」という、ややねじれた状態にあるのがこの分野です。技術を身につけて日本に帰る、あるいは他分野の資格と組み合わせる、という設計であれば十分に意味があります。
| 留学生が申し込めるコース | SHB50121 Diploma of Beauty Therapy(CRICOS 112052A)。TAFE NSW International の掲載で確認できたビューティー分野のコースはこれのみです。 |
| 期間・入学時期 | 1年(フルタイム)/ 2月・7月入学 |
| キャンパス | Granville・Liverpool・Ultimo(2026 International Student Guide の掲載) |
| ユニット数 | 29ユニット(コア20 + 選択9)。選択は「感染対策から1つ」+「電気脱毛/リラクゼーション・マッサージ/スパトリートメントのいずれか1群すべて」という構成です。 |
| 目指す職種 | Beauty Therapist(ANZSCO 451111、Skill Level 3)、Hair or Beauty Salon Manager(142114) |
| 最重要ポイント | 451111 は CSOL に掲載、MLTSSL・STSOL・ROL には非掲載。そのため 482(Core Skills)と 186(Direct Entry)は視野に入りますが、189・190・491・485(Post-Vocational) は使えません。 |
| 技能査定機関 | VETASSESS(一般職業査定・Group D)。482/186 で技能査定が必要になる場面で使います。 |
| NSW の規制 | 皮膚に針や器具を刺す施術(skin penetration)は Public Health Act 2010 / Public Health Regulation 2012 に基づき地方議会への届出が必要。NSW にはレーザー・IPL の州免許制度がありません(TAS・QLD・WA にはあります)。 |
| 学費(公表値) | 複数の公表値があり一致しません。本ページ「費用と期間」で3系統すべて併記しています。断定は避けます。 |
| 日本での位置づけ | 日本にはエステティシャンの国家資格がありません。民間認定(AJESTHE・AEA など)が中心です。 |
SHB Hairdressing and Beauty Services Training Package に含まれる、ビューティー分野で最も標準的な Diploma です。フェイシャル、ボディトリートメント、脱毛(ワックス/電気脱毛)、まつ毛・眉、ネイル、メイクアップ、皮膚科学、そしてサロン運営までを一通り扱います。Certificate III / IV の内容を含む形で構成されているため、Diploma から直接始める設計になっています。
修了要件は 29ユニット(コア20ユニット+選択9ユニット)です。以下は training.gov.au のリリースファイルで弊社が確認したコアユニットです。
| コード | ユニット名(英語) | 内容の概略 |
|---|---|---|
| SHBBBOS008 | Provide body massages | ボディマッサージの提供 |
| SHBBCCS005 | Advise on beauty products and services | 製品・サービスの提案 |
| SHBBFAS004 | Provide facial treatments and skin care recommendations | フェイシャルとスキンケア提案 |
| SHBBFAS005 | Provide facial treatments using electrical equipment | 電気機器を用いたフェイシャル |
| SHBBFAS006 | Provide specialised facial treatments | 専門的フェイシャル |
| SHBBHRS010 | Provide waxing services | ワックス脱毛 |
| SHBBMUP009 | Design and apply make-up | メイクアップの設計と施術 |
| SHBBNLS007 | Provide manicure and pedicare services | マニキュア・ペディキュア |
| SHBBNLS011 | Apply gel polish | ジェルポリッシュ |
| SHBBRES003 | Provide lash and brow services | まつ毛・眉の施術 |
| SHBBSSC001 | Apply knowledge of skin science to beauty treatments | 皮膚科学の知識の応用 |
| SHBBSSC002 | Incorporate knowledge of body structures and systems into beauty therapy | 人体の構造と機能 |
| SHBXCCS005 | Provide a range of beauty services to clients | 複合的なサービス提供 |
| SHBXCCS006 | Conduct salon financial transactions | サロンの会計処理 |
| SHBXCCS007 | Conduct salon and spa treatments in a mobile environment | 出張・移動型の施術 |
| SHBXCCS008 | Provide salon services to clients | サロン接客の実務 |
| SHBXIND003 | Comply with organisational requirements within a personal services environment | 組織要件の遵守 |
| SHBXWHS003 | Apply safe hygiene, health and work practices | 衛生・健康・安全な作業 |
| SIRXOSM002 | Maintain ethical and professional standards when using social media and online platforms | SNS 運用の職業倫理 |
| SIRXSLS001 | Sell to the retail buyer | 物販 |
選択ユニットは自由に9つ選ぶのではなく、群(Group)単位で選ぶ構成になっています。弊社が training.gov.au のリリースファイルで確認した構成は次のとおりです。
ここが実務上のポイントです。どの群が実際に開講されるかは、キャンパスと学期によって変わり得ます。「電気脱毛をやりたい」「スパ系をやりたい」という希望がはっきりしている方は、出願前に該当キャンパスでその群が開講されるかを確認してください。弊社では各キャンパスの開講群までは公開情報から確認できませんでしたので、お申し込みの際に TAFE NSW へ照会します。
以下は訓練パッケージ上に存在する資格です。TAFE NSW が留学生に提供していると弊社が確認できたのは SHB50121 のみである点にご注意ください。
| コード | 資格名 | ユニット構成 | 留学生受入れ(弊社確認) |
|---|---|---|---|
| SHB30121 | Certificate III in Beauty Services | 27ユニット(コア14 + 専門13) | 確認できずTAFE NSW International の掲載を確認できませんでした |
| SHB30321 | Certificate III in Nail Technology | 15ユニット(コア10 + 専門5) | 確認できず同上 |
| SHB40121 | Certificate IV in Beauty Therapy | 38ユニット(コア18 + 専門20) | 確認できず同上 |
| SHB50121 | Diploma of Beauty Therapy | 29ユニット(コア20 + 選択9) | 確認できましたCRICOS 112052A |
| SHB60118 | Advanced Diploma of Intense Pulsed Light and Laser for Hair Reduction | 7ユニット(すべてコア) | 情報が食い違います下記参照 |
この資格は、レーザーおよび IPL による減毛施術を扱う上級資格です。訓練パッケージ上の入学要件として、Diploma of Beauty Therapy 修了後にビューティーセラピストとして12か月の実務経験があること、またはEnrolled Nurse / Registered Nurse の登録があり12か月の実務経験があることが定められています。つまりいきなりこの資格から始めることはできません。
TAFE NSW がこの資格を提供しているかについて、第三者情報が食い違っています。あるコース検索サイトは「TAFE NSW が Liverpool キャンパスで12か月・ブレンド形式で提供」と記載していますが、別の大手ガイドサイトは「TAFE NSW では提供していない」としています。弊社が TAFE NSW 自身のビューティー分野コース一覧を確認したところ、この資格は掲載されておらず、該当する URL も表示されませんでした。したがって「TAFE NSW で SHB60118 を留学生として学べる」とは弊社としては申し上げられません。ご希望の方には、他の登録訓練機関(RTO)を含めて調べ直したうえでご回答します。
| ANZSCO | 職業名 | Skill Level | 備考 |
|---|---|---|---|
| 451111 | Beauty Therapist | Skill Level 3 | この分野の中心となる職業コード。Unit Group は 4511 Beauty Therapists。 |
| 451111(細分) | Electrologist(電気脱毛技術者) | Skill Level 3 | 451111 の specialisation として扱われます。 |
| 451111(細分) | Manicurist / Nail Technician | Skill Level 3 | 同上。単独の6桁コードではありません。 |
| 142114 | Hair or Beauty Salon Manager | Skill Level 2 | サロンの経営・管理職。実務経験を積んだ後の進路です。 |
Skill Level 3 とは、ANZSCO の定義で「AQF Certificate IV または AQF Certificate III + 少なくとも2年の実務訓練」に相当する水準を指します。Diploma を修了していれば水準としては十分ですが、Skill Level はビザの可否とは別の話である点にご注意ください(ビザは職業リストへの掲載で決まります)。
職域について。Beauty Therapist が扱えるのは、あくまで美容目的の施術です。医療行為に当たるもの(注射を伴う美容医療など)は含まれません。オーストラリアでは AHPRA(Australian Health Practitioner Regulation Agency)が 2025年9月2日から美容施術に関する新しいガイドラインを適用しており、登録医療従事者による美容医療の広告・実施に関する規律が強化されています。ビューティーセラピストの資格でこれらの行為ができるようになるわけではありません。
ここが最も重要なセクションです。リストごとに、載っているか/載っていないかを明示します。
| 職業リスト | 根拠となる法令等 | 451111 の掲載 | 関係する subclass |
|---|---|---|---|
| CSOL Core Skills Occupation List | LIN 24/089(F2024L01620) | 掲載あり弊社が確認した CSOL の PDF では 440 番目の項目として掲載 | 482 Core Skills stream |
| 186 Direct Entry の対象職業 | LIN 24/093(F2024L01618) | 対象CSOL を土台とする指定のため対象に含まれます | 186 Direct Entry stream |
| MLTSSL Medium and Long-term Strategic Skills List | LIN 19/051(F2019L00278)Schedule 1 | 載っていません2026年3月28日版本文で確認 | 189、190、491、485(Post-Vocational) |
| STSOL Short-term Skilled Occupation List | LIN 19/051(F2019L00278)Schedule 2 | 載っていません同上 | 190、491 など |
| ROL Regional Occupation List | LIN 19/051(F2019L00278)Schedule 3 | 載っていません同上 | 491(地方州指名)など |
| subclass | 名称 | 451111 での可否 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 482 | Skills in Demand(Core Skills stream) | 対象になり得ます | CSOL に掲載されているため。ただしスポンサー企業と、指定の賃金水準(Core Skills Income Threshold)を満たす雇用条件が前提です。 |
| 186 | Employer Nomination Scheme(Direct Entry stream) | 対象になり得ます | CSOL を土台とする指定のため。技能査定と3年の実務経験などの要件があります。 |
| 189 | Skilled Independent | 使えません | 189 は MLTSSL 掲載職業が対象。451111 は非掲載。 |
| 190 | Skilled Nominated(州指名) | 使えません | 190 は MLTSSL/STSOL 掲載職業が対象。451111 はいずれにも非掲載。 |
| 491 | Skilled Work Regional(州・親族指名) | 使えません | 491 は MLTSSL/STSOL/ROL 掲載職業が対象。451111 はいずれにも非掲載。 |
| 485 | Temporary Graduate(Post-Vocational Education Work stream) | この資格を根拠にはできません | MLTSSL 掲載職業に関連する資格であること、かつ申請時 35歳以下であることが条件。451111 は MLTSSL に非掲載。 |
| 500 | Student | 対象 | CRICOS 登録コース(SHB50121・CRICOS 112052A)であるため、学生ビザでの就学は想定されています。 |
整理するとこうなります。ビューティーセラピーは 「雇用主のスポンサーがあれば就労ビザ(482)と、その先の永住(186)に道がある」分野です。「自力で点数を積んで永住申請する(189/190/491)」道は、この職業コード単独では現時点でありません。スポンサーを得られるかどうかは、就職先のサロンが Standard Business Sponsorship を持っているか、賃金水準を満たせるかに左右されます。留学生の側から確実にコントロールできる要素ではありません。この不確実性を織り込んだうえで進路を選んでください。
482 や 186 で技能査定が必要になる場面では、VETASSESS の一般職業査定(General Professional Occupations / Trade ではなく General Occupations)を用います。弊社が VETASSESS 自身のページで確認した限り、Beauty Therapist は Group D に分類されています。
他分野と組み合わせるという考え方。永住を主目的とされる場合、ビューティーセラピー単独ではなく、MLTSSL 掲載職業につながる分野(調理、幼児教育の学士、看護、IT、建設など)と組み合わせて設計する方が現実的です。弊社では、ビューティーを「やりたいこと」、別分野を「ビザの土台」として二本立てで組む相談も承っています。どちらが先か、費用と期間がどうなるかは、学歴・年齢・英語力によって変わります。
ビューティー分野に固有の論点として、州法による規制があります。日本のエステ業界と最も感覚が違うところですので、丁寧に説明します。
NSW では、Public Health Act 2010 および Public Health Regulation 2012 に基づき、皮膚を貫通する施術を行う事業者に対して規律が定められています。弊社が NSW Health の解説から確認した主な点は次のとおりです。
ビューティーセラピーの実務で関係し得るのは、電気脱毛(electrolysis)、まつ毛・眉のティント/マイクロブレーディング、耳や身体のピアッシングなどです。フェイシャルやワックス脱毛のように皮膚を貫通しない施術は、この規制の直接の対象ではありません。
これは誤解の多いところです。オーストラリアではレーザー・IPL の規制が州ごとに大きく異なります。ARPANSA(Australian Radiation Protection and Nuclear Safety Agency)が公開している州別の整理から、弊社が確認した内容は次のとおりです。
| 州・準州 | 美容目的のレーザー | IPL |
|---|---|---|
| TAS(タスマニア) | 免許制度あり | 免許制度あり |
| QLD(クイーンズランド) | 免許制度あり | 免許制度なし |
| WA(西オーストラリア) | 免許制度あり | 免許制度なし |
| NSW(ニューサウスウェールズ) | 州の免許制度なし | 州の免許制度なし |
| VIC・SA・ACT・NT | 州により扱いが異なります | 同左 |
「NSW に免許制度がない」=「何をしてもよい」ではありません。免許制度がないということは、逆に事業者と施術者の自己責任の比重が大きいということです。実務上は次が問われます。
そのため、SHB60118 Advanced Diploma of Intense Pulsed Light and Laser for Hair Reduction のような上級資格は、NSW では法的な義務ではないものの、雇用と保険の実務上は事実上求められることが多い、というのが弊社の理解です。この点は今後の法改正で変わり得ます。
AHPRA は 2025年9月2日から、美容施術(cosmetic procedures)に関する新しいガイドラインを適用しています。これは登録医療従事者(医師・看護師など)を対象とするもので、美容医療の広告や施術の実施に関する規律を定めたものです。ビューティーセラピストの資格でこれらの医療行為ができるようになるわけではありませんが、「美容クリニックで働きたい」とお考えの方は、自分の資格でどこまでできるのかを事前に整理しておく必要があります。看護師資格を持つ方が Diploma of Beauty Therapy を追加で学ぶ、という組み合わせは実際にあります。
読み取り方。「人手不足リストに載っている」ことと「永住ビザの職業リストに載っている」ことは別の制度です。ビューティーセラピストはまさにその典型で、労働市場としては不足していると評価されているのに、MLTSSL には載っていないという状態です。求人があること自体は事実ですが、それが自動的にビザにつながるわけではない、という理解が必要です。
オーストラリアには職種ごとの最低賃金を定める Modern Award の制度があります。ビューティー分野は Hair and Beauty Industry Award 2010(MA000005) の対象です。第三者による集計では、2026年7月1日以降の水準として次の値が示されています。
| 等級 | 時給(フルタイム/パートタイム) |
|---|---|
| Level 1 | 27.81 豪ドル |
| Level 4 | 30.00 豪ドル |
この分野の年収は、出典によって値が大きく異なります。どれが正しいと断定できないため、弊社が確認した3系統をそのまま併記します。
| 出典系統 | 示されている値 | 弊社の確認状況 |
|---|---|---|
| Jobs and Skills Australia(職業プロファイル) | フルタイムの週給中央値 1,200 豪ドル(時給換算 約33豪ドル) | 職業プロファイル上で確認しました。これが最も保守的かつ制度的な数字です。 |
| 求人サイト系(Indeed・2026年7月19日時点) | 年収 約 74,407 豪ドル | 掲載を確認。求人票ベースの平均であり、上振れしやすい性質があります。 |
| 給与集計サイト系(au.talent.com) | 年収 約 118,550 豪ドル/別集計では 約 58,500 豪ドル(レンジ 53,625〜72,190 豪ドル) | 同一サイト系統でも値が一致しません。118,550 豪ドルは他の出典と大きく乖離しており、弊社としては妥当性を確認できませんでした。 |
弊社の見方。制度的な下限(Award の時給 27.81〜30.00 豪ドル)と、Jobs and Skills Australia の週給中央値 1,200 豪ドルは、おおむね整合しています。フルタイムで働いた場合、年収 6万豪ドル台が現実的な出発点と考えるのが無難です。求人サイトや給与集計サイトの高い数字は、サロン経営者・上級職・歩合の大きいポジションを含んでいる可能性があります。渡航後すぐにその水準に届くという前提では計画を立てないでください。
日本では、エステティシャンという職業に国家資格が存在しません。これはオーストラリアとの最大の構造的な違いです。
豪州と日本の比較。単純な為替換算での比較は誤解を生みやすいのですが、目安として。豪州で年収 60,000 豪ドルとすると、日本の 353.9万円とは相応の差があります。ただし生活費、税、家賃の水準がまったく違います。シドニーの家賃は日本の地方都市の数倍になり得ます。「手取りで何が残るか」で比べてください。弊社では、ご相談時に生活費の内訳までお出ししています。
正直に申し上げます。日本の国内資格制度に、豪州の SHB50121 Diploma of Beauty Therapy を直接読み替える仕組みはありません。
「日本で学ぶ場合とどう違うのか」を具体的に見ていただくため、日本国内でエステティックを学べる専門学校を2校挙げます。いずれも弊社と提携関係にはありません。比較のための情報としてご覧ください。
サンコーグループが運営する美容系の総合専門学校です。エステティックのほか、メイク、ネイル、ブライダルなどの分野を併設しています。
学校法人佐々木学園が運営する美容専門学校です。美容師課程を併設しており、複合的に学べる編成になっています。
比較して見えること。日本の専門学校は2年制で、複数の民間認定の取得を目標に組まれています。TAFE NSW の Diploma は1年で、国の訓練パッケージに定められたユニットの修得をもって資格が出ます。期間は豪州の方が短く、資格の枠組みは豪州の方が制度化されていると言えます。一方で、日本のサロンで働くことを前提にするなら、日本の民間認定を持っている方が採用の場面では通りやすいのが実情です。どちらが優れているかではなく、どこで働くつもりかで選ぶべきものです。
| オーストラリア(TAFE NSW) | 日本 | |
|---|---|---|
| 資格の枠組み | 国の訓練パッケージ(SHB)に基づく AQF 資格。ユニット単位で修得内容が定義されています。 | 国家資格なし。民間団体の認定が中心。 |
| 修業年限 | Diploma で1年(フルタイム) | 専門学校で2年が一般的 |
| 資格の可搬性 | 全国共通のコードで、どの州の雇用主にも通じます。 | 団体ごとに認定が分かれています。 |
| 皮膚を貫通する施術 | 州法で規律。NSW は地方議会への届出制。 | 施術内容により国家資格が必要になる場合あり。 |
| レーザー・IPL | 州により免許制度あり(TAS・QLD・WA)。NSW にはなし。 | 医療機器としての規制が中心。 |
| 賃金の下限 | Modern Award(MA000005)で職種別に定められています。 | 地域別最低賃金。職種別の定めはありません。 |
過度な期待は避けてください。「Diploma を取れば豪州で働き続けられる」わけではありません。前述のとおり 485 は使えず、482 にはスポンサーが要ります。現実的なシナリオは、(a)学生ビザ期間中に週の就労制限の範囲で実務経験を積み、技術と英語を持って帰国する、(b)スポンサーを見つけて 482 に移り、その先の 186 を目指す、(c)他分野の資格と組み合わせてビザの土台を別に作る、のいずれかです。(b)は不確実性が高い選択肢です。この構造をご理解いただいたうえでご検討ください。
SHB50121 に求められる正確な IELTS スコアを、弊社は公開情報から確定できませんでした。TAFE NSW International の Diploma レベルの一般的な水準としては IELTS 5.5〜6.0 の範囲が案内されることが多いのですが、コースごとに異なる可能性があり、また改定されます。推測でお伝えすることはできませんので、お申し込みをご検討の段階で弊社から TAFE NSW に直接照会し、書面でご回答します。
英語スコアが不足している場合、いきなり Diploma に出願するのではなく、語学学校で英語を伸ばしてから本コースに進むという組み方が一般的です。TAFE NSW は複数の語学学校と提携しており、そこで定められた修了レベルに達することで、IELTS を受け直さずに進学できる場合があります。
→ 語学学校の一覧・比較はこちら(TAFE NSW と提携している学校を含めて、弊社が扱っている学校を掲載しています)
この分野の学費については、弊社が確認した公表値が一致していません。推測でお伝えすることはできませんので、確認できた3系統をそのまま並べます。どれが正しいという断定はしません。
| 出典 | コース | 期間 | 掲載されていた学費 |
|---|---|---|---|
| TAFE NSW International Student Guide 2026(PDF) | SHB50121 Diploma of Beauty Therapy(CRICOS 112052A) | 1年 | 22,425 豪ドル |
| TAFE NSW International コースページ | 同上 | 1年 | 22,425 〜 25,789 豪ドル(幅で掲載) + 教材費 300 〜 1,000 豪ドル |
| TAFE NSW International パッケージ掲載 | Certificate III in Hairdressing(R10436 / national code SHB30416)+ Diploma of Beauty Therapy | 2年 | 39,850 〜 45,829 豪ドル |
学費以外に必要になる主なもの。下記は金額を推測せず、項目だけを挙げます。実額は出願時点の TAFE NSW の定めと、ご本人の条件によって変わります。
これらを含めた総額の試算は、ご相談いただければ無料でお出しします。推測値を並べるより、その時点の実額で組んだ方が確実です。
本ページを作成するにあたり、弊社が確認しきれなかった事項を正直に列挙します。これらについては、ご相談いただいた時点で改めて調査し、書面でご回答します。
学歴・職歴・英語力・ご予算・目標時期をうかがって、このコースが現実的かどうかを率直にお伝えします。合わないと判断した場合は、その理由と代わりの選択肢もお出しします。
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