シドニー&メルボルン現地オフィスから無料サポート 💱 A$1 ≒ 110.9円(8/6時点) 営業時間: 月〜金 10:00-17:30(現地時間) 🌐 English
LINE相談 無料カウンセリング
会社概要ミッションステートメント代表プロフィールスタッフ紹介ビザコンサルタント資格(MARN: 0637738)無料サポートができる理由
TAFE NSW / BEAUTY SERVICES & BEAUTY THERAPY

ビューティーセラピー(エステティック)

Diploma of Beauty Therapy (SHB50121) / Certificate III in Beauty Services (SHB30121) / Certificate IV in Beauty Therapy (SHB40121) / Certificate III in Nail Technology (SHB30321)

オーストラリアのビューティーセラピーは、日本と違って訓練パッケージに基づく資格の体系がはっきりしている分野です。一方で、永住に直結する分野ではありません。この点を先に知らないまま渡航して行き詰まる方が実際にいらっしゃるため、このページは最初にその線引きから書いています。

Granville・Liverpool・Ultimo Diploma 1年(CRICOS 112052A) 入学:2月・7月 ANZSCO 451111 CSOL 掲載/MLTSSL 非掲載
ホーム専門・キャリアアップ留学TAFE NSW > ビューティーセラピー

最初にお伝えすべきことPLEASE READ THIS FIRST

ビューティーセラピーは人気の高い分野ですが、ビザ・永住という観点では条件がはっきり限られます。良い面より先に、不都合な事実からお伝えします。

1. この職業は永住ビザの主要ルート(189/190/491)では使えません。
ビューティーセラピストの職業コードは ANZSCO 451111 Beauty Therapist です。弊社が Migration (LIN 19/051) Instrument 2019(F2019L00278)の 2026年3月28日版本文を確認したところ、Schedule 1(MLTSSL)・Schedule 2(STSOL)・Schedule 3(ROL)のいずれにも 451111 は載っていません。この3つのリストは subclass 189/190/491/485 の土台になっているため、掲載がないということは、これらのビザでこの職業を使えないということになります。

2. 一方で CSOL には載っています。つまり「就労ビザは筋が通るが、永住ルートは限られる」形です。
Core Skills Occupation List(CSOL)には 451111 Beauty Therapist が掲載されています(弊社が確認した CSOL の PDF では 440 番目の項目)。CSOL は subclass 482 Skills in Demand ビザの Core Skills stream の対象職業リストで、さらに subclass 186 Employer Nomination Scheme の Direct Entry stream も CSOL を土台にしています。したがって「雇用主のスポンサーがある」場合には道はあります。逆に言えば、スポンサーなしで自力で永住申請する道は、この職業単独では今のところありません。

3. subclass 485(卒業生ビザ)の Post-Vocational Education Work stream も、この職業では使えません。
485 の Post-Vocational Education Work stream は、MLTSSL 掲載職業に関連する資格を持ち、かつ申請時 35歳以下であることが条件です。451111 は MLTSSL に載っていないため、Diploma of Beauty Therapy を修了しても、この資格を根拠に 485 を取ることは想定されていません。「Diploma を出れば卒業ビザで2年働ける」という説明を受けた場合は、必ず出典を確認してください。

4. TAFE NSW で留学生が申し込めるビューティー系コースは、実質的に SHB50121 Diploma of Beauty Therapy の1本です。
弊社が TAFE NSW International のコースページと 2026 International Student Guide を確認した範囲では、ビューティー分野で留学生向けに掲載されているのは Diploma of Beauty Therapy(SHB50121) のみでした。Certificate III in Beauty Services(SHB30121)、Certificate IV in Beauty Therapy(SHB40121)、Certificate III in Nail Technology(SHB30321)は TAFE NSW の国内学生向けページには存在しますが、留学生向けページは確認できませんでした。学生ビザでこれらを単独受講できるとは考えないでください。

それでもこの分野を選ぶ理由はあります。
ビューティーセラピストは Jobs and Skills Australia の Occupation Shortage List に 2022年以降継続して掲載されており、2024年の評価では NSW を含む複数の州・準州で人手不足と判定されています。「仕事はある。しかし永住には直結しない」という、ややねじれた状態にあるのがこの分野です。技術を身につけて日本に帰る、あるいは他分野の資格と組み合わせる、という設計であれば十分に意味があります。

※ 上記の職業コードについて。ご相談の際に「451101」という番号を目にされることがありますが、弊社が ABS の ANZSCO と CSOL の掲載を確認した限り、Beauty Therapist の Unit Group は 4511、職業コードは 451111 です。451101 という6桁コードは弊社では確認できませんでした。

30秒で分かるこのコースSUMMARY

留学生が申し込めるコースSHB50121 Diploma of Beauty Therapy(CRICOS 112052A)。TAFE NSW International の掲載で確認できたビューティー分野のコースはこれのみです。
期間・入学時期1年(フルタイム)/ 2月・7月入学
キャンパスGranville・Liverpool・Ultimo(2026 International Student Guide の掲載)
ユニット数29ユニット(コア20 + 選択9)。選択は「感染対策から1つ」+「電気脱毛/リラクゼーション・マッサージ/スパトリートメントのいずれか1群すべて」という構成です。
目指す職種Beauty Therapist(ANZSCO 451111、Skill Level 3)、Hair or Beauty Salon Manager(142114)
最重要ポイント451111 は CSOL に掲載、MLTSSL・STSOL・ROL には非掲載。そのため 482(Core Skills)と 186(Direct Entry)は視野に入りますが、189・190・491・485(Post-Vocational) は使えません
技能査定機関VETASSESS(一般職業査定・Group D)。482/186 で技能査定が必要になる場面で使います。
NSW の規制皮膚に針や器具を刺す施術(skin penetration)は Public Health Act 2010 / Public Health Regulation 2012 に基づき地方議会への届出が必要。NSW にはレーザー・IPL の州免許制度がありません(TAS・QLD・WA にはあります)。
学費(公表値)複数の公表値があり一致しません。本ページ「費用と期間」で3系統すべて併記しています。断定は避けます。
日本での位置づけ日本にはエステティシャンの国家資格がありません。民間認定(AJESTHE・AEA など)が中心です。
※ 上記は弊社が 2026年7月時点で公開情報から確認した内容です。TAFE NSW のコース提供・学費・入学時期は改定されます。お申し込み前に必ず最新情報をご確認ください。

① コースの主旨と学習ユニットCOURSE STRUCTURE AND UNITS

SHB50121 Diploma of Beauty Therapy とは

SHB Hairdressing and Beauty Services Training Package に含まれる、ビューティー分野で最も標準的な Diploma です。フェイシャル、ボディトリートメント、脱毛(ワックス/電気脱毛)、まつ毛・眉、ネイル、メイクアップ、皮膚科学、そしてサロン運営までを一通り扱います。Certificate III / IV の内容を含む形で構成されているため、Diploma から直接始める設計になっています。

修了要件は 29ユニット(コア20ユニット+選択9ユニット)です。以下は training.gov.au のリリースファイルで弊社が確認したコアユニットです。

コードユニット名(英語)内容の概略
SHBBBOS008Provide body massagesボディマッサージの提供
SHBBCCS005Advise on beauty products and services製品・サービスの提案
SHBBFAS004Provide facial treatments and skin care recommendationsフェイシャルとスキンケア提案
SHBBFAS005Provide facial treatments using electrical equipment電気機器を用いたフェイシャル
SHBBFAS006Provide specialised facial treatments専門的フェイシャル
SHBBHRS010Provide waxing servicesワックス脱毛
SHBBMUP009Design and apply make-upメイクアップの設計と施術
SHBBNLS007Provide manicure and pedicare servicesマニキュア・ペディキュア
SHBBNLS011Apply gel polishジェルポリッシュ
SHBBRES003Provide lash and brow servicesまつ毛・眉の施術
SHBBSSC001Apply knowledge of skin science to beauty treatments皮膚科学の知識の応用
SHBBSSC002Incorporate knowledge of body structures and systems into beauty therapy人体の構造と機能
SHBXCCS005Provide a range of beauty services to clients複合的なサービス提供
SHBXCCS006Conduct salon financial transactionsサロンの会計処理
SHBXCCS007Conduct salon and spa treatments in a mobile environment出張・移動型の施術
SHBXCCS008Provide salon services to clientsサロン接客の実務
SHBXIND003Comply with organisational requirements within a personal services environment組織要件の遵守
SHBXWHS003Apply safe hygiene, health and work practices衛生・健康・安全な作業
SIRXOSM002Maintain ethical and professional standards when using social media and online platformsSNS 運用の職業倫理
SIRXSLS001Sell to the retail buyer物販

選択9ユニットの組み方

選択ユニットは自由に9つ選ぶのではなく、群(Group)単位で選ぶ構成になっています。弊社が training.gov.au のリリースファイルで確認した構成は次のとおりです。

ここが実務上のポイントです。どの群が実際に開講されるかは、キャンパスと学期によって変わり得ます。「電気脱毛をやりたい」「スパ系をやりたい」という希望がはっきりしている方は、出願前に該当キャンパスでその群が開講されるかを確認してください。弊社では各キャンパスの開講群までは公開情報から確認できませんでしたので、お申し込みの際に TAFE NSW へ照会します。

参考:SHB 訓練パッケージのビューティー系資格(国内学生向けを含む)

以下は訓練パッケージ上に存在する資格です。TAFE NSW が留学生に提供していると弊社が確認できたのは SHB50121 のみである点にご注意ください。

コード資格名ユニット構成留学生受入れ(弊社確認)
SHB30121Certificate III in Beauty Services27ユニット(コア14 + 専門13)確認できずTAFE NSW International の掲載を確認できませんでした
SHB30321Certificate III in Nail Technology15ユニット(コア10 + 専門5)確認できず同上
SHB40121Certificate IV in Beauty Therapy38ユニット(コア18 + 専門20)確認できず同上
SHB50121Diploma of Beauty Therapy29ユニット(コア20 + 選択9)確認できましたCRICOS 112052A
SHB60118Advanced Diploma of Intense Pulsed Light and Laser for Hair Reduction7ユニット(すべてコア)情報が食い違います下記参照

SHB60118(IPL・レーザー脱毛の Advanced Diploma)について

この資格は、レーザーおよび IPL による減毛施術を扱う上級資格です。訓練パッケージ上の入学要件として、Diploma of Beauty Therapy 修了後にビューティーセラピストとして12か月の実務経験があること、またはEnrolled Nurse / Registered Nurse の登録があり12か月の実務経験があることが定められています。つまりいきなりこの資格から始めることはできません

TAFE NSW がこの資格を提供しているかについて、第三者情報が食い違っています。あるコース検索サイトは「TAFE NSW が Liverpool キャンパスで12か月・ブレンド形式で提供」と記載していますが、別の大手ガイドサイトは「TAFE NSW では提供していない」としています。弊社が TAFE NSW 自身のビューティー分野コース一覧を確認したところ、この資格は掲載されておらず、該当する URL も表示されませんでした。したがって「TAFE NSW で SHB60118 を留学生として学べる」とは弊社としては申し上げられません。ご希望の方には、他の登録訓練機関(RTO)を含めて調べ直したうえでご回答します。

② このコースで就ける職種OCCUPATIONS AND ANZSCO CODES

ANZSCO職業名Skill Level備考
451111Beauty TherapistSkill Level 3この分野の中心となる職業コード。Unit Group は 4511 Beauty Therapists。
451111(細分)Electrologist(電気脱毛技術者)Skill Level 3451111 の specialisation として扱われます。
451111(細分)Manicurist / Nail TechnicianSkill Level 3同上。単独の6桁コードではありません。
142114Hair or Beauty Salon ManagerSkill Level 2サロンの経営・管理職。実務経験を積んだ後の進路です。

Skill Level 3 とは、ANZSCO の定義で「AQF Certificate IV または AQF Certificate III + 少なくとも2年の実務訓練」に相当する水準を指します。Diploma を修了していれば水準としては十分ですが、Skill Level はビザの可否とは別の話である点にご注意ください(ビザは職業リストへの掲載で決まります)。

職域について。Beauty Therapist が扱えるのは、あくまで美容目的の施術です。医療行為に当たるもの(注射を伴う美容医療など)は含まれません。オーストラリアでは AHPRA(Australian Health Practitioner Regulation Agency)が 2025年9月2日から美容施術に関する新しいガイドラインを適用しており、登録医療従事者による美容医療の広告・実施に関する規律が強化されています。ビューティーセラピストの資格でこれらの行為ができるようになるわけではありません。

③ ビザ対応職種としての扱いVISA OCCUPATION LISTS

ここが最も重要なセクションです。リストごとに、載っているか/載っていないかを明示します。

職業リスト根拠となる法令等451111 の掲載関係する subclass
CSOL
Core Skills Occupation List
LIN 24/089(F2024L01620)掲載あり弊社が確認した CSOL の PDF では 440 番目の項目として掲載482 Core Skills stream
186 Direct Entry の対象職業LIN 24/093(F2024L01618)対象CSOL を土台とする指定のため対象に含まれます186 Direct Entry stream
MLTSSL
Medium and Long-term Strategic Skills List
LIN 19/051(F2019L00278)Schedule 1載っていません2026年3月28日版本文で確認189、190、491、485(Post-Vocational)
STSOL
Short-term Skilled Occupation List
LIN 19/051(F2019L00278)Schedule 2載っていません同上190、491 など
ROL
Regional Occupation List
LIN 19/051(F2019L00278)Schedule 3載っていません同上491(地方州指名)など

subclass ごとの適用可否

subclass名称451111 での可否理由
482Skills in Demand(Core Skills stream)対象になり得ますCSOL に掲載されているため。ただしスポンサー企業と、指定の賃金水準(Core Skills Income Threshold)を満たす雇用条件が前提です。
186Employer Nomination Scheme(Direct Entry stream)対象になり得ますCSOL を土台とする指定のため。技能査定と3年の実務経験などの要件があります。
189Skilled Independent使えません189 は MLTSSL 掲載職業が対象。451111 は非掲載。
190Skilled Nominated(州指名)使えません190 は MLTSSL/STSOL 掲載職業が対象。451111 はいずれにも非掲載。
491Skilled Work Regional(州・親族指名)使えません491 は MLTSSL/STSOL/ROL 掲載職業が対象。451111 はいずれにも非掲載。
485Temporary Graduate(Post-Vocational Education Work stream)この資格を根拠にはできませんMLTSSL 掲載職業に関連する資格であること、かつ申請時 35歳以下であることが条件。451111 は MLTSSL に非掲載。
500Student対象CRICOS 登録コース(SHB50121・CRICOS 112052A)であるため、学生ビザでの就学は想定されています。

整理するとこうなります。ビューティーセラピーは 「雇用主のスポンサーがあれば就労ビザ(482)と、その先の永住(186)に道がある」分野です。「自力で点数を積んで永住申請する(189/190/491)」道は、この職業コード単独では現時点でありません。スポンサーを得られるかどうかは、就職先のサロンが Standard Business Sponsorship を持っているか、賃金水準を満たせるかに左右されます。留学生の側から確実にコントロールできる要素ではありません。この不確実性を織り込んだうえで進路を選んでください。

技能査定(Skills Assessment)

482 や 186 で技能査定が必要になる場面では、VETASSESS の一般職業査定(General Professional Occupations / Trade ではなく General Occupations)を用います。弊社が VETASSESS 自身のページで確認した限り、Beauty Therapist は Group D に分類されています。

※ 一部の職業データベースでは Beauty Therapist を Group C と記載していましたが、弊社は VETASSESS 自身の記載(Group D)を採用しています。査定の分類は改定されるため、実際の申請前には必ず VETASSESS の最新の記載をご確認ください。

他分野と組み合わせるという考え方。永住を主目的とされる場合、ビューティーセラピー単独ではなく、MLTSSL 掲載職業につながる分野(調理、幼児教育の学士、看護、IT、建設など)と組み合わせて設計する方が現実的です。弊社では、ビューティーを「やりたいこと」、別分野を「ビザの土台」として二本立てで組む相談も承っています。どちらが先か、費用と期間がどうなるかは、学歴・年齢・英語力によって変わります。

NSW の規制 — skin penetration とレーザー・IPLNSW REGULATIONS

ビューティー分野に固有の論点として、州法による規制があります。日本のエステ業界と最も感覚が違うところですので、丁寧に説明します。

skin penetration(皮膚を貫通する施術)の届出義務

NSW では、Public Health Act 2010 および Public Health Regulation 2012 に基づき、皮膚を貫通する施術を行う事業者に対して規律が定められています。弊社が NSW Health の解説から確認した主な点は次のとおりです。

ビューティーセラピーの実務で関係し得るのは、電気脱毛(electrolysis)、まつ毛・眉のティント/マイクロブレーディング、耳や身体のピアッシングなどです。フェイシャルやワックス脱毛のように皮膚を貫通しない施術は、この規制の直接の対象ではありません。

※ NSW の法令原文(legislation.nsw.gov.au)は弊社のネットワーク環境から直接取得できませんでした。上記は NSW Health の解説ページと関連する公開情報から確認した範囲です。開業をご検討の際は必ず所在地の council と NSW Health にご確認ください。

レーザー・IPL の規制 — NSW には州免許制度がありません

これは誤解の多いところです。オーストラリアではレーザー・IPL の規制が州ごとに大きく異なります。ARPANSA(Australian Radiation Protection and Nuclear Safety Agency)が公開している州別の整理から、弊社が確認した内容は次のとおりです。

州・準州美容目的のレーザーIPL
TAS(タスマニア)免許制度あり免許制度あり
QLD(クイーンズランド)免許制度あり免許制度なし
WA(西オーストラリア)免許制度あり免許制度なし
NSW(ニューサウスウェールズ)州の免許制度なし州の免許制度なし
VIC・SA・ACT・NT州により扱いが異なります同左

「NSW に免許制度がない」=「何をしてもよい」ではありません。免許制度がないということは、逆に事業者と施術者の自己責任の比重が大きいということです。実務上は次が問われます。

  • 雇用主の保険(professional indemnity insurance)が、その施術をカバーしているか。
  • 機器メーカーの求めるトレーニングを修了しているか。
  • Work Health and Safety 法令上の一般的な安全配慮義務を果たしているか。
  • 他州(TAS・QLD・WA)へ移る場合、そちらの免許要件を満たせるか。

そのため、SHB60118 Advanced Diploma of Intense Pulsed Light and Laser for Hair Reduction のような上級資格は、NSW では法的な義務ではないものの、雇用と保険の実務上は事実上求められることが多い、というのが弊社の理解です。この点は今後の法改正で変わり得ます。

美容医療との境界(AHPRA の 2025年ガイドライン)

AHPRA は 2025年9月2日から、美容施術(cosmetic procedures)に関する新しいガイドラインを適用しています。これは登録医療従事者(医師・看護師など)を対象とするもので、美容医療の広告や施術の実施に関する規律を定めたものです。ビューティーセラピストの資格でこれらの医療行為ができるようになるわけではありませんが、「美容クリニックで働きたい」とお考えの方は、自分の資格でどこまでできるのかを事前に整理しておく必要があります。看護師資格を持つ方が Diploma of Beauty Therapy を追加で学ぶ、という組み合わせは実際にあります。

④-A オーストラリアの就職状況と年収EMPLOYMENT AND PAY IN AUSTRALIA

就業者数と人手不足の状況

読み取り方。「人手不足リストに載っている」ことと「永住ビザの職業リストに載っている」ことは別の制度です。ビューティーセラピストはまさにその典型で、労働市場としては不足していると評価されているのに、MLTSSL には載っていないという状態です。求人があること自体は事実ですが、それが自動的にビザにつながるわけではない、という理解が必要です。

賃金の下限 — Hair and Beauty Industry Award

オーストラリアには職種ごとの最低賃金を定める Modern Award の制度があります。ビューティー分野は Hair and Beauty Industry Award 2010(MA000005) の対象です。第三者による集計では、2026年7月1日以降の水準として次の値が示されています。

等級時給(フルタイム/パートタイム)
Level 127.81 豪ドル
Level 430.00 豪ドル
※ Fair Work Ombudsman のサイトは弊社のネットワーク環境から直接取得できなかったため、上記は第三者による集計値です。弊社では原典での最終確認ができていません。正確な等級区分と最新額は Fair Work Ombudsman でご確認ください。カジュアル雇用にはこれに割増が加わります。

年収 — 公表値が大きく食い違います

この分野の年収は、出典によって値が大きく異なります。どれが正しいと断定できないため、弊社が確認した3系統をそのまま併記します。

出典系統示されている値弊社の確認状況
Jobs and Skills Australia(職業プロファイル)フルタイムの週給中央値 1,200 豪ドル(時給換算 約33豪ドル)職業プロファイル上で確認しました。これが最も保守的かつ制度的な数字です。
求人サイト系(Indeed・2026年7月19日時点)年収 約 74,407 豪ドル掲載を確認。求人票ベースの平均であり、上振れしやすい性質があります。
給与集計サイト系(au.talent.com)年収 約 118,550 豪ドル/別集計では 約 58,500 豪ドル(レンジ 53,625〜72,190 豪ドル)同一サイト系統でも値が一致しません。118,550 豪ドルは他の出典と大きく乖離しており、弊社としては妥当性を確認できませんでした。

弊社の見方。制度的な下限(Award の時給 27.81〜30.00 豪ドル)と、Jobs and Skills Australia の週給中央値 1,200 豪ドルは、おおむね整合しています。フルタイムで働いた場合、年収 6万豪ドル台が現実的な出発点と考えるのが無難です。求人サイトや給与集計サイトの高い数字は、サロン経営者・上級職・歩合の大きいポジションを含んでいる可能性があります。渡航後すぐにその水準に届くという前提では計画を立てないでください。

※ SEEK のキャリアアドバイス上の年収ページは、弊社のネットワーク環境からは 403 エラーで直接取得できませんでした。検索結果のタイトル表示までは確認できましたが、数値の最終確認ができていませんため、本表には含めていません。

④-B 日本での就職状況と年収EMPLOYMENT AND PAY IN JAPAN

エステティシャンには国家資格がありません

日本では、エステティシャンという職業に国家資格が存在しません。これはオーストラリアとの最大の構造的な違いです。

年収と就業者数

豪州と日本の比較。単純な為替換算での比較は誤解を生みやすいのですが、目安として。豪州で年収 60,000 豪ドルとすると、日本の 353.9万円とは相応の差があります。ただし生活費、税、家賃の水準がまったく違います。シドニーの家賃は日本の地方都市の数倍になり得ます。「手取りで何が残るか」で比べてください。弊社では、ご相談時に生活費の内訳までお出ししています。

豪州の Diploma は日本でどう評価されるか

正直に申し上げます。日本の国内資格制度に、豪州の SHB50121 Diploma of Beauty Therapy を直接読み替える仕組みはありません。

※ 2026年2月にエステティックサービスの JIS 化があったとする記事を見かけましたが、弊社が経済産業省の同月の JIS 制定・改正一覧を確認した範囲では、該当するものを見つけられませんでした。断定を避け、確認できなかった事項として記載します。

⑤ 日本の同種の専門学校(比較のために)COMPARABLE SCHOOLS IN JAPAN

「日本で学ぶ場合とどう違うのか」を具体的に見ていただくため、日本国内でエステティックを学べる専門学校を2校挙げます。いずれも弊社と提携関係にはありません。比較のための情報としてご覧ください。

東京ビューティーアート専門学校 エステティック科

東京都文京区本郷3-37-8
2年制
取得を目指す認定:AJESTHE 認定エステティシャン・認定上級エステティシャン、AEA 上級認定エステティシャン、CIDESCO(コースにより)

サンコーグループが運営する美容系の総合専門学校です。エステティックのほか、メイク、ネイル、ブライダルなどの分野を併設しています。

https://www.sanko.ac.jp/tokyo-beauty/course/esthetic/

東京総合美容専門学校 エステコース

東京都豊島区南池袋2-8-7
2年制
取得を目指す認定:協会認定フェイシャルエステティシャン・ボディエステティシャン、認定エステティシャン・認定上級エステティシャン、AEA 認定エステティシャン

学校法人佐々木学園が運営する美容専門学校です。美容師課程を併設しており、複合的に学べる編成になっています。

https://www.tsbs.jp/course/total/esthe

比較して見えること。日本の専門学校は2年制で、複数の民間認定の取得を目標に組まれています。TAFE NSW の Diploma は1年で、国の訓練パッケージに定められたユニットの修得をもって資格が出ます。期間は豪州の方が短く、資格の枠組みは豪州の方が制度化されていると言えます。一方で、日本のサロンで働くことを前提にするなら、日本の民間認定を持っている方が採用の場面では通りやすいのが実情です。どちらが優れているかではなく、どこで働くつもりかで選ぶべきものです。

⑥ オーストラリアで学ぶ価値と、日本との違いWHY STUDY IN AUSTRALIA

制度の違い

オーストラリア(TAFE NSW)日本
資格の枠組み国の訓練パッケージ(SHB)に基づく AQF 資格。ユニット単位で修得内容が定義されています。国家資格なし。民間団体の認定が中心。
修業年限Diploma で1年(フルタイム)専門学校で2年が一般的
資格の可搬性全国共通のコードで、どの州の雇用主にも通じます。団体ごとに認定が分かれています。
皮膚を貫通する施術州法で規律。NSW は地方議会への届出制。施術内容により国家資格が必要になる場合あり。
レーザー・IPL州により免許制度あり(TAS・QLD・WA)。NSW にはなし。医療機器としての規制が中心。
賃金の下限Modern Award(MA000005)で職種別に定められています。地域別最低賃金。職種別の定めはありません。

実際に得られるもの

過度な期待は避けてください。「Diploma を取れば豪州で働き続けられる」わけではありません。前述のとおり 485 は使えず、482 にはスポンサーが要ります。現実的なシナリオは、(a)学生ビザ期間中に週の就労制限の範囲で実務経験を積み、技術と英語を持って帰国する、(b)スポンサーを見つけて 482 に移り、その先の 186 を目指す、(c)他分野の資格と組み合わせてビザの土台を別に作る、のいずれかです。(b)は不確実性が高い選択肢です。この構造をご理解いただいたうえでご検討ください。

入学条件・英語条件ENTRY REQUIREMENTS

学歴条件

英語条件

SHB50121 に求められる正確な IELTS スコアを、弊社は公開情報から確定できませんでした。TAFE NSW International の Diploma レベルの一般的な水準としては IELTS 5.5〜6.0 の範囲が案内されることが多いのですが、コースごとに異なる可能性があり、また改定されます。推測でお伝えすることはできませんので、お申し込みをご検討の段階で弊社から TAFE NSW に直接照会し、書面でご回答します。

英語条件に届いていない場合

英語スコアが不足している場合、いきなり Diploma に出願するのではなく、語学学校で英語を伸ばしてから本コースに進むという組み方が一般的です。TAFE NSW は複数の語学学校と提携しており、そこで定められた修了レベルに達することで、IELTS を受け直さずに進学できる場合があります。

→ 語学学校の一覧・比較はこちら(TAFE NSW と提携している学校を含めて、弊社が扱っている学校を掲載しています)

※ どの語学学校のどのレベル修了が TAFE NSW のどのコースに認められるかは、学校間の取り決めによって変わり、随時改定されます。ご相談時に最新の取り決めを確認してご案内します。

その他の準備

費用と期間FEES AND DURATION

この分野の学費については、弊社が確認した公表値が一致していません。推測でお伝えすることはできませんので、確認できた3系統をそのまま並べます。どれが正しいという断定はしません。

出典コース期間掲載されていた学費
TAFE NSW International Student Guide 2026(PDF)SHB50121 Diploma of Beauty Therapy(CRICOS 112052A)1年22,425 豪ドル
TAFE NSW International コースページ同上1年22,425 〜 25,789 豪ドル(幅で掲載)
+ 教材費 300 〜 1,000 豪ドル
TAFE NSW International パッケージ掲載Certificate III in Hairdressing(R10436 / national code SHB30416)+ Diploma of Beauty Therapy2年39,850 〜 45,829 豪ドル

学費以外に必要になる主なもの。下記は金額を推測せず、項目だけを挙げます。実額は出願時点の TAFE NSW の定めと、ご本人の条件によって変わります。

  • 教材費・キット代(コースページに 300〜1,000 豪ドルの記載がありました)
  • Overseas Student Health Cover(OSHC)— 加入期間と家族構成で変わります
  • 学生ビザ申請料 — 改定されます
  • 航空券・滞在費・生活費
  • 入学申請料(Application fee)

これらを含めた総額の試算は、ご相談いただければ無料でお出しします。推測値を並べるより、その時点の実額で組んだ方が確実です。

※ 学費は TAFE NSW の定めによります。上記は弊社が 2026年7月時点で確認した公表値であり、為替、コース改定、年度替わりによって変動します。お申し込みの前に必ず最新額をご確認ください。

よくあるご質問FAQ

Q. Diploma of Beauty Therapy を修了すれば、卒業ビザ(485)で2年働けますか。 いいえ。485 の Post-Vocational Education Work stream は、MLTSSL 掲載職業に関連する資格を持ち、かつ申請時 35歳以下であることが条件です。ANZSCO 451111 Beauty Therapist は MLTSSL に載っていないため、この資格を根拠に 485 を申請することは想定されていません。もし「取れる」と説明された場合は、その根拠となる法令名を確認されることをお勧めします。
Q. では、永住はまったく不可能ですか。 不可能ではありませんが、道は限られます。451111 は CSOL に掲載されているため、雇用主のスポンサーがあれば subclass 482(Core Skills stream)で就労でき、その先に subclass 186(Direct Entry stream)があります。ただしスポンサーが得られるかどうかはご本人だけでは決められません。永住が第一目的であれば、この分野単独ではなく、MLTSSL 掲載職業につながる分野との組み合わせをご検討ください。
Q. Certificate III から始めて Diploma に進むことはできますか。 国内学生であればその進み方が一般的ですが、留学生については、TAFE NSW International で Certificate III in Beauty Services(SHB30121)の掲載を弊社は確認できませんでした。2026 International Student Guide にもビューティー分野は Diploma のみの掲載でした。したがって留学生は Diploma から直接始める前提でお考えください。なお、Certificate III in Hairdressing(R10436)と Diploma of Beauty Therapy を組み合わせた2年のパッケージは掲載されています。
Q. レーザー脱毛やIPLの施術は、Diploma を修了すればできますか。 Diploma of Beauty Therapy のコアユニットには、レーザー・IPL の減毛施術は含まれていません。これらを扱う資格は SHB60118 Advanced Diploma of Intense Pulsed Light and Laser for Hair Reduction で、Diploma 修了後に12か月の実務経験(または看護師登録+12か月の実務経験)が入学要件として定められています。なお NSW には州のレーザー・IPL 免許制度がありませんが、雇用主の保険や機器メーカーの要件で、実務上この上級資格が求められることがあります。
Q. 日本に帰ってからこの資格は使えますか。 日本にはエステティシャンの国家資格がないため、「読み替える」対象そのものがありません。その代わり、採用の場面での評価という形で効いてきます。英語での施術・接客経験、皮膚科学の体系的な学習、海外サロンでの実務経験は、外資系サロン、ホテルスパ、インバウンド対応のサロンで具体的な強みになります。日本の民間認定(AJESTHE・AEA など)については、豪州の Diploma がどう扱われるかを弊社では確認できませんでしたので、各団体に直接ご照会ください。
Q. 学費が出典によって違うのはなぜですか。 TAFE NSW は年度、キャンパス、入学時期、そしてパッケージの組み方によって学費を変えることがあり、掲載媒体によって更新のタイミングも異なります。弊社としては推測で1つの数字に丸めるより、確認できた値をすべてお見せする方が誠実だと考えています。実際にお申し込みになる時点の確定額は、TAFE NSW への照会をもって書面でご案内します。

確認できなかったことWHAT WE COULD NOT VERIFY

本ページを作成するにあたり、弊社が確認しきれなかった事項を正直に列挙します。これらについては、ご相談いただいた時点で改めて調査し、書面でご回答します。

関連ページRELATED PAGES

このコースが自分に合うか、無料で確認できます

学歴・職歴・英語力・ご予算・目標時期をうかがって、このコースが現実的かどうかを率直にお伝えします。合わないと判断した場合は、その理由と代わりの選択肢もお出しします。

資料と最新情報を請求する(無料) 無料カウンセリングを申し込む
当社には Registered Migration Agent(登録移民代理人・MARN 0637738)が在籍しており、ビザに関するご相談は当該代理人が担当します。本ページはコース選びの参考としての一般情報であり、個別のビザ申請に関する助言ではありません。職業リスト(CSOL・MLTSSL・STSOL・ROL 等)、州指名の条件、賃金基準、英語要件、および NSW の公衆衛生関連規制はいずれも随時改定されます。掲載内容は 2026年7月時点で公開情報から確認したものであり、ご検討の際は必ず最新の情報をご確認ください。学費・入学条件は TAFE NSW の定めによります。

出典一覧SOURCES

コース・資格

ビザ・職業リスト・技能査定

規制・就職・待遇(オーストラリア)

就職・待遇・教育(日本)