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TAFE QUEENSLAND / ENGINEERING (ELECTRICAL・MECHANICAL・CIVIL)

エンジニアリング(電気・機械・土木)

UEE62122 Advanced Diploma of Engineering Technology - Electrical / MEM50222 Diploma of Engineering - Technical / HED001 Associate Degree in Civil Engineering

この分野は、オーストラリアで「一番よく誤解される分野」です。電気の Advanced Diploma を出ても、クイーンズランド州で電気工事をする資格(electrical licence)は得られません。電気工事の免許は原則として apprenticeship(雇用契約を伴う見習い)を経て取るもので、留学生が学生ビザで通う課程とは制度上べつの入口になっています。このページは、まずその線引きから説明します。

Eagle Farm・Acacia Ridge・Bracken Ridge・South Bank ほか Diploma 1年/Adv Diploma 2年/Associate Degree 2年 RTO 0275・CRICOS 03020E・高等教育 PRV13003
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最初にお伝えすべきことBEFORE YOU START

この分野は費用も期間も大きく、途中で方向転換すると損失が出ます。都合のよい話より先に、事実として確認できた「制約」からお伝えします。

① 電気工事の免許(electrical licence)は、この課程では取れません。

クイーンズランド州の電気ライセンスは Electrical Safety Office(Office of Industrial Relations 内)が所管しています。同州の Electrical Licensing Eligibility Guide では、electrical mechanic licence(一般に「電気工事の免許」と理解されているもの)の標準的な経路として 「クイーンズランド州で該当する apprenticeship を修了していること」「UEE30820 Certificate III in Electrotechnology - Electrician を保有していること」の両方が示されています。州外・海外で同等の apprenticeship を修了した場合の経路も定められていますが、いずれも apprenticeship(雇用主との訓練契約)を前提とする書き方です。

apprenticeship は「学校に授業料を払って通う」ものではなく、雇用主と訓練契約を結んで働きながら学ぶ制度です。SEEK の職業ガイドでも「Certificate III in Electrotechnology Electrician (UEE30820) を apprenticeship の一部として修了する。通常4年かかる」と説明されています(SEEK: How to become an Electrician)。学生ビザで渡航した留学生が、そのまま apprentice の雇用契約を得られるとは限りません。

② それでも UEE62122 に価値があるのは、目指す職種が違うからです。

UEE62122 Advanced Diploma of Engineering Technology - Electrical が想定しているのは、engineering technologist / engineering associate(技術者・技術補助職)の領域です。設計補助、図面、試験・計測、施工管理の技術サイド、電力系統や制御の技術業務などが対象になります。一方 licensed electrician は、実際に活線・配線工事を行う免許職です。この2つは、豪州の制度上まったく別の職業として扱われています。ANZSCO でも 233311 Electrical Engineer / 312312 Electrical Engineering Technician と、341111 Electrician (General) は別のコードです。

「エンジニアリングを学べば電気工事もできる」という理解で渡航すると、卒業後に行き先を失います。どちらを目指すのかを、出願前に決めておく必要があります。

③ Certificate III(電気系)が留学生に提供されているかは、弊社では確認できていません。

UEE30820 Certificate III in Electrotechnology - Electrician については、TAFE Queensland が国際学生向けに提供しているかどうかを、弊社では確認できませんでした。したがってこのページでは UEE30820 の学費を一切書きません。apprenticeship 前提の課程は CRICOS 登録が行われないことが一般的ですが、それが TAFE Queensland の全キャンパス・全年度について当てはまるかは断定できません。ご相談いただければ、現時点で提供があるかどうかを学校に確認します。

④ Associate Degree でも subclass 485 は「Post-Higher Education Work stream」ではない可能性が高い、と弊社は理解しています。

Associate Degree は AQF レベル6の学位です。そのため「学位だから 485 の Post-Higher Education Work stream(職業リスト要件なし)に入るのでは」と説明されることがあります。しかし弊社が確認した範囲では、Post-Higher Education Work stream の対象は Bachelor(Honours 含む)・Master・Doctoralとされ、Associate Degree は Diploma / Advanced Diploma / Trade Qualification と同じく Post-Vocational Education Work stream 側に整理されていました(Post-Higher Education Work stream の解説Post-Vocational Education Work stream の解説)。

この2つはいずれも移民局そのものの掲載ではなく第三者の解説です。弊社では移民局の一次情報での最終確認ができていません。ただし「Associate Degree なら職業リストは関係ない」と前提にして計画を立てるのは危険だとお伝えします。Post-Vocational Education Work stream 側であれば、MLTSSL 掲載職種であること・技能評価・申請時35歳以下が要件になり、滞在も通常18か月程度です。

⑤ ブリスベンは、移住上の「地方(regional)」に入りません。

これは QLD で学ぶ方が最も間違えやすい点です。オーストラリア移民局の Designated regional area postcodes では、Category 1 が Major Cities(シドニー・メルボルン・ブリスベン)で、ここは地方区分の対象外です。Category 2(Cities and Major Regional Centres)にはゴールドコースト・サンシャインコーストが名指しで含まれ、Category 3(Regional Centres and Other Regional Areas)はそれ以外の地域です。

UEE62122 の開講地は Eagle Farm、MEM50222 は Acacia Ridge / Bracken Ridge / Eagle Farm、Associate Degree は South Bank と、いずれも Greater Brisbane 内です。「QLD で学べば自動的に地方加点」ということはありません。

⑥ 学費は、弊社が確認済みとして扱っている2026年の金額だけを書きます。

TAFE Queensland のコースページに表示される金額は、入学時期・履修単位・学習量によって変動する目安値として掲載されており、弊社が受領した2026年の資料の数字と一致しない場合があります。実際、UEE62122 と Associate Degree については版によって異なる金額を確認しました。このページでは弊社が確認済みとして扱っている金額のみを記載し、確認しきれていない金額は書きません。お申し込み前には必ず学校発行の見積で確定させます。

30秒で分かるこの分野QUICK SUMMARY

提供機関TAFE Queensland(RTO 0275 / CRICOS 03020E / 高等教育 PRV13003)
扱う3課程MEM50222 Diploma of Engineering - Technical(機械・メカトロ・製造・保全の技術者向け)
UEE62122 Advanced Diploma of Engineering Technology - Electrical(電気)
HED001 Associate Degree in Civil Engineering(土木・AQF6の学位)
CRICOS コードMEM50222 … 112010M / UEE62122 … 112777H / HED001 … 065567A(いずれも TAFE Queensland のコースページ掲載値)
期間MEM50222 … フルタイム1年(パートタイム最長2年)/ UEE62122 … 2年 / Associate Degree … フルタイム2年(パートタイム4年)
開講キャンパスMEM50222 … Acacia Ridge・Bracken Ridge・Eagle Farm / UEE62122 … Eagle Farm / Associate Degree … South Bank(一部実習は Mount Gravatt)。いずれも Greater Brisbane
学費(2026・弊社確認済み)MEM50222 … AUD 21,800 / UEE62122 … AUD 31,200 / Associate Degree in Civil Engineering … AUD 52,600
英語条件UEE62122 は Academic IELTS 6.0(各バンド5.5以上)または同等、とコースページに掲載。他2課程の国際学生向け条件は弊社では確認できていません
目指せる職種Engineering technologist / technician、設計補助・図面(draftsperson)、施工管理の技術サイド、土木技術者など。licensed electrician は含みません
ビザ職業リスト関連8職種すべてが CSOL・LIN 24/093・MLTSSL に掲載されていることを確認(下記③参照)
地方区分Greater Brisbane は Category 1(Major Cities)=地方区分の対象外

出典: MEM50222 コースページUEE62122 コースページAssociate Degree in Civil Engineering コースページ(いずれも閲覧日 2026-07-26)。学費は弊社が受領した TAFE Queensland の2026年料金資料に基づく確認済みの値です。

① 3つの課程の主旨と、実際に学ぶユニットCOURSE STRUCTURE AND UNITS

「エンジニアリング」とひとくくりにされがちですが、TAFE Queensland の3課程は、訓練パッケージも、想定する職務レベルも、資格の種類も違います。ここを取り違えると、あとのビザ設計がすべてずれます。

1-1. MEM50222 Diploma of Engineering - Technical(機械系・1年)

MEM(Manufacturing and Engineering)訓練パッケージの Diploma です。コースページでは、機械(mechanical)・メカトロニクス(mechatronic)・製造(manufacturing)・保全(maintenance)のエンジニアリングを、para-professional technician(準専門職の技術者)レベルで扱う課程と説明されています。

項目掲載内容
コードMEM50222 / CRICOS 112010M
期間フルタイム1年(パートタイムは最長2年)
開講Acacia Ridge・Bracken Ridge・Eagle Farm(Greater Brisbane)
入学時期フルタイムは 2026年7月13日開講の掲載を確認。パートタイムは随時開講の記載
構成コアユニット+選択ユニット15科目。選択の組み合わせで機械寄り/メカトロ寄りが変わります

コースページで確認できたコアユニットの例は次のとおりです。

選択ユニット15科目の具体名は、履修計画によって組み合わせが変わるため、コースページ上でも一覧提示にとどまります。弊社では各キャンパスで実際に開講される選択ユニットの組み合わせまでは確認できていません。ご希望の専攻(機械/メカトロ/保全)がある場合は、出願前にキャンパス指定で確認します。訓練パッケージの正式な構成は training.gov.au の MEM50222 でご確認いただけます。

1-2. UEE62122 Advanced Diploma of Engineering Technology - Electrical(電気系・2年)

UEE(Electrotechnology)訓練パッケージの Advanced Diploma です。電気工学の技術業務を扱う課程で、電気機器・電力系統・制御・再生可能エネルギーなどが対象になります。コースページでは、国際学生の入学要件として Year 12 修了(または同等)もしくは Certificate III in Engineering の修了、英語は Academic IELTS 6.0(各バンド5.5以上)または同等と掲載されています。

項目掲載内容
コードUEE62122 / CRICOS 112777H
期間2年
開講Eagle Farm(Greater Brisbane)
入学時期2027年1月27日開講の掲載を確認
英語Academic IELTS 6.0(各バンド5.5未満不可)または同等
学歴Year 12 修了(または同等)、あるいは Certificate III in Engineering の修了

コースページで確認できたコアユニットのコードは次のとおりです(UEECD=共通、UEEEL=電気、UEERE=再生可能エネルギー系)。

系統ユニットコード
共通(UEECD)UEECD0003 / UEECD0004 / UEECD0005 / UEECD0007 / UEECD0010 / UEECD0014 / UEECD0026 / UEECD0036 / UEECD0039 / UEECD0044 / UEECD0046 / UEECD0056 / UEECD0059 / UEECD0064
電気(UEEEL)UEEEL0015 / UEEEL0019 / UEEEL0020 / UEEEL0021 / UEEEL0058 / UEEEL0062 / UEEEL0077 / UEEEL0079 / UEEEL0080
再生可能エネルギー(UEERE)UEERE0013

弊社では各ユニットの正式名称(英語タイトル)までは、このページに書けるだけの確度で確認できていません。コード一覧はコースページの掲載をそのまま転記したものです。訓練パッケージの正式な構成は training.gov.au の UEE62122 でご確認ください。TAFE Queensland が国際学生向けに出している 個人用保護具(PPE)のファクトシートも、実習の内容を推し量る材料になります。

1-3. HED001 Associate Degree in Civil Engineering(土木系・2年・学位)

この課程だけはVET の資格ではなく、高等教育の学位です。TAFE Queensland は高等教育機関としても登録されており(PRV13003)、そのため Associate Degree を出すことができます。AQF レベルは6で、Diploma / Advanced Diploma と同じ段階に位置づけられますが、制度上は「学位」という扱いになります。

項目掲載内容
コードHED001 / CRICOS 065567A
期間フルタイム2年(パートタイム4年)
開講South Bank(Greater Brisbane)。一部の実習は Mount Gravatt キャンパス
入学時期2026年7月13日/2027年1月27日の掲載を確認
入学条件コースページ上に個別の学歴・英語条件の明示はなく、共通の入学要件ページを参照する構成になっています

土木の Associate Degree は、構造・材料・測量・道路・排水・施工管理などを扱い、civil engineering technician / associate としての就業と、大学の土木系学士課程への進学の両方を想定した設計になっているのが一般的です。TAFE Queensland は 大学への進学ルートのページを用意しています。

ただし、単位認定の量は大学ごとに違います。「Associate Degree を出せば学士に必ず2年分の単位が付く」という一律の保証はありません。弊社では、この Associate Degree に対して具体的にどの大学が何単位を認めるかを、大学側の掲載で確認できていません。進学まで見据える場合は、志望大学の credit transfer の掲載を出願前に一緒に確認します。

出願書類の目安は HED001 の入学案内 PDF(2024年版)にまとまっています。年度が古い版であることにご留意ください。

キャンパスは、コースごとに限られます。TAFE Queensland は州内の広い範囲にキャンパスを持ちますが、同じコードでも開講キャンパスは限定されます。今回の3課程はいずれも Greater Brisbane 内での開講掲載でした。ケアンズやサンシャインコーストで同じ課程を学べるとは限りません。地方区分を狙って土地を選ぶ場合は、その土地でその課程が開講されているかを先に確認する必要があります。

② この分野で関係する職種(ANZSCO コード・skill level・技能評価機関)ANZSCO AND ASSESSING AUTHORITY

豪州のビザ制度は、すべて ANZSCO(豪州・NZ 標準職業分類)のコード単位で動きます。「電気の勉強をした」ではなく「どのコードで申請するか」が問われます。ここでは、弊社が一次資料(移民局の職業指定インストゥルメント)で確認できた内容を並べます。

まず、よくある取り違えを1つ訂正します。「312311 Electrical Engineering Draftsperson/Technician」という1つのコードは存在しません。Unit Group 3123 の中に、312311 Electrical Engineering Draftsperson(設計・製図)312312 Electrical Engineering Technician(技術業務)という別々の2コードがあり、しかも技能評価機関が違います。申請時にどちらを選ぶかで、評価に出す先が変わります。

2-1. 関係する8コードの一覧

ANZSCO職業名skill level技能評価機関主に関係する課程
233311Electrical Engineer1Engineers Australia(EA)(学士以上が前提。Adv Dip 単独では通常届きません)
233211Civil Engineer1Engineers Australia(EA)(学士以上が前提。Associate Degree 単独では通常届きません)
233511Industrial Engineer1Engineers Australia(EA)(学士以上が前提)
312311Electrical Engineering Draftsperson2Engineers Australia(EA)UEE62122
312312Electrical Engineering Technician2Trades Recognition Australia(TRA)UEE62122
312211Civil Engineering Draftsperson2Engineers Australia(EA)/ VETASSESSAssociate Degree in Civil Engineering
312212Civil Engineering Technician2VETASSESSAssociate Degree in Civil Engineering
341111Electrician (General)3Trades Recognition Australia(TRA)該当なし(apprenticeship 経由)

技能評価機関は、移民局の職業・評価機関指定インストゥルメント(LIN 24/089 および LIN 24/093)の掲載に基づきます。skill level は ANZSCO の一般的な区分に基づく整理で、移民局の指定文書そのものに skill level 欄があるわけではありません。この点は弊社の整理としてお読みください。

312312 の評価機関については、情報源によって食い違いがあります。弊社が確認した移民局の指定文書では 312312 Electrical Engineering Technician の評価機関は TRA と読み取れましたが、移民系の解説サイトでは Engineers Australia と書かれているものもありました。弊社ではどちらが現時点で正しいか断定できません。実際に技能評価へ進む段階で、移民局の最新指定と各機関の受付要件を、登録移民代理人(MARA)と一緒に確認する必要があります。

2-2. skill level 1 と skill level 2 の壁

ここが、この分野で最も現実的な論点です。

弊社が確認できなかったこと。Engineers Australia が TAFE Queensland の UEE62122 および HED001 Associate Degree in Civil Engineering を、どのカテゴリーで評価するか、また これらの課程が Engineers Australia の accreditation(課程認定)を受けているかについて、弊社は Engineers Australia 側の掲載で確認できませんでした。Dublin Accord(Engineering Technician レベルの国際相互承認)との関係も同様です。「Engineers Australia に認められている」と断定できる材料を持っていません。この点を前提に進路を組むのは避けてください。

2-3. licensed electrician(341111)との線引き

比較項目Engineering technologist / technician 系(312xxx)Licensed electrician(341111)
典型的な資格Advanced Diploma / Associate Degree / BachelorUEE30820 Certificate III in Electrotechnology - Electrician
取得の経路学生ビザで通学して修了できる雇用主との訓練契約(apprenticeship)を前提とする経路が示されている
州の免許不要(業務によっては個別の登録が要る場合あり)QLD では Electrical Safety Office の electrical licence が必要
実際の仕事設計補助・図面・試験計測・技術管理・施工管理の技術サイド活線・配線工事、電気設備の施工・修理
技能評価機関EA または VETASSESS または TRA(コードによる)TRA
海外資格者の入口学歴の評価が中心TRA の Offshore Skills Assessment Program → OTSR → gap training → 免許

海外で電気の資格・経験を持つ方が QLD で免許を取る経路については、州の Overseas applicants のページに手順が示されています。要旨は「TRA の Offshore Skills Assessment Program で評価を受け、合格すると Offshore Technical Skills Record(OTSR)が発行される。OTSR 保持者には electrical work training permit が出され、RTO と組んで豪州の最低限の gap training を行う。RTO から修了証明が出て、蘇生・救助訓練など追加要件も満たすと免許の対象になる」というものです。

これは「日本で電気工事士の実務経験がある方」にとって重要な情報です。日本で第一種・第二種電気工事士として実務を積んでいる方は、豪州で学び直すよりも、TRA の海外技能評価から入るほうが近い可能性があります。逆に、日本で実務経験のない方がこのルートに乗るのは現実的ではありません。どちらが近いかは経歴によって変わりますので、カウンセリングで職歴を伺ったうえで整理します。

③ ビザ対応職種としての扱い(リストごとの掲載状況)OCCUPATION LISTS

職業リストは、ビザの種類ごとに別々の法令(インストゥルメント)で決まります。「豪州の職業リストに載っている」という言い方は、実務上ほとんど意味を持ちません。ここではリストごとに分けて書きます。

3-A. リスト別・掲載状況の一覧

ANZSCO CSOL
(LIN 24/089)
subclass 482
LIN 24/093
subclass 186 DE
MLTSSL
(LIN 19/051)
STSOL ROL
233311 Electrical Engineer掲載あり掲載あり掲載あり該当なし該当なし
233211 Civil Engineer掲載あり掲載あり掲載あり該当なし該当なし
233511 Industrial Engineer掲載あり掲載あり掲載あり該当なし該当なし
312311 Electrical Engineering Draftsperson掲載あり掲載あり掲載あり該当なし該当なし
312312 Electrical Engineering Technician掲載あり掲載あり掲載あり該当なし該当なし
312211 Civil Engineering Draftsperson掲載あり掲載あり掲載あり該当なし該当なし
312212 Civil Engineering Technician掲載あり掲載あり掲載あり該当なし該当なし
341111 Electrician (General)掲載あり掲載あり掲載あり該当なし該当なし

MLTSSL に掲載されている職業は、その性質上 STSOL・ROL には重複掲載されません。表の「該当なし」はその意味です。CSOL は LIN 24/089(F2024L01620)、186 Direct Entry 用は LIN 24/093(F2024L01618)、MLTSSL / STSOL / ROL は LIN 19/051(F2019L00278、現行編集版 F2025C00064)に基づきます。

ここは正直にお伝えします。legislation.gov.au の本文表示は、弊社の環境では目次・書誌情報しか取得できないことが多く、LIN 24/093 と LIN 19/051 の8コードの掲載確認は、PDF のミラーを通じて行いました。CSOL(LIN 24/089)については legislation.gov.au の PDF 版も参照できています。ミラーは版が古い可能性があり、リストは年度で改定されます。実際の申請の直前には、必ず最新版で再確認します。

3-B. subclass 482(Skills in Demand)

8コードすべてが CSOL に掲載されているため、雇用主のスポンサーが得られれば subclass 482 の Core Skills stream の対象になり得ます。ただし 482 は「リストに載っている」ことよりも スポンサーとなる雇用主が実在することのほうがはるかに難しい要件です。

給与の下限は 2026年7月1日から Core Skills Income Threshold(CSIT)が AUD 79,499Specialist Skills Income Threshold(SSIT)が AUD 146,717 と公表されています。つまり 年収 AUD 79,499 を下回る条件では、Core Skills stream のスポンサーは成立しません。新卒の technician 職でこの水準に届くかは、企業と職務によります。

3-C. subclass 186 Direct Entry

8コードすべてが LIN 24/093 に掲載されていることを確認しました。186 Direct Entry は、技能評価と3年の職務経験(職種により免除規定あり)、および雇用主の指名が要件になります。留学直後にいきなり狙うビザではなく、482 などで就労してから移行するのが一般的な組み立てです。

3-D. subclass 189 / 190 / 491 と MLTSSL

8コードすべてが MLTSSL に掲載されているため、ポイント制ビザ(189 独立・190 州推薦・491 地方州推薦)の対象職種になり得ます。ただし MLTSSL 掲載は「対象になり得る」だけであり、実際には技能評価に通ることポイントが足りることが壁になります。

ポイント制で現実的に効くのは、英語と職務経験と年齢です。Advanced Diploma / Associate Degree は、学歴ポイントの面では学士以上に劣後します。この分野で 189 を単独で狙うのは、多くの方にとって現実的ではありません。州推薦(190 / 491)や雇用主ルート(482 → 186)を軸に考えるのが実務的です。

3-E. subclass 485(卒業生ビザ)の2つのストリーム

ここが、この分野で一番丁寧に読んでいただきたいところです。485 には性格の違う2つのストリームがあります。

比較項目Post-Vocational Education Work streamPost-Higher Education Work stream
対象資格Diploma / Advanced Diploma / Associate Degree / Trade QualificationBachelor(Honours 含む)/ Master(Coursework・Research)/ Doctoral
職業リスト要件MLTSSL 掲載職種であること要件なし
技能評価原則必要(TRA / VETASSESS / EA など職種により異なる)原則不要
年齢申請時 35歳未満(香港・BNO は例外規定あり)申請時 35歳以下(香港・英国国籍者などに例外規定あり)
滞在期間通常18か月程度Bachelor / Master(Coursework) は通常2年、Master(Research) / PhD は通常3年

「Associate Degree は学位だから Post-Higher Education Work stream」という説明を、弊社は支持できません。弊社が確認した解説では、Post-Higher Education Work stream の対象は Bachelor 以上とされ、Associate Degree は Post-Vocational Education Work stream 側に列挙されていました。Graduate Certificate がこのストリームの対象外とされている点も同じ資料に明記されています。

ただしこれは第三者の解説であり、移民局の一次情報での確認が取れていません。そのうえで弊社の立場を書くと、Associate Degree で 485 を取る前提で計画する場合も、MLTSSL 掲載職種での技能評価が必要になる可能性を織り込んでおくべきです。幸い、この分野の関係職種は8つとも MLTSSL に掲載されているため、ストリームがどちらであっても職業リストの面では詰みません。実務上のリスクは技能評価に通るかどうか滞在期間が18か月か2年かの差に集約されます。

逆に言えば、この分野は職業リストの面では非常に恵まれています。関係する8コードが CSOL・186 DE・MLTSSL のすべてに掲載されている分野は多くありません。詰まるとすれば「リスト」ではなく「技能評価」と「雇用主」です。ここに準備の重心を置いてください。職業リストの全体像は ビザ職業リストのページにまとめています。

③-F 地方区分(regional)と、クイーンズランド州の推薦制度REGIONAL AND STATE NOMINATION

Category 1・2・3 の区分

移民局の Designated regional area postcodes では、次のように3区分されています。

区分内容クイーンズランド州で該当する主な地域地方区分としての扱い
Category 1Major Citiesブリスベン(Greater Brisbane の中心部)地方区分に入りません
Category 2Cities and Major Regional Centresゴールドコースト(4207〜4275)サンシャインコースト(4550〜4551、4553〜4562、4564〜4569、4571〜4575 ほか)、および 4019〜4022 / 4025 / 4037 / 4074 / 4076〜4078、4300〜4301、4303〜4305、4500〜4506、4508〜4512、4514〜4519、4521 など地方区分に入ります
Category 3Regional Centres and Other Regional Areas4124、4125、4133、4183〜4184、4280〜4287、4306〜4498、4507、4552、4563、4570、4580〜4895(ケアンズ・タウンズビル・トゥーンバなどはこの範囲に含まれます地方区分に入ります

郵便番号は移民局ページの掲載をそのまま整理したものです。移民局ページ上に「Category 1 に具体的にどの郵便番号が入るか」の明示は見当たりませんでしたので、Category 1 は「Category 2・3 のいずれにも含まれない主要都市部」と読むことになります。ケアンズ・タウンズビル・トゥーンバが名指しで書かれているわけではなく、郵便番号の範囲から判断した整理です。ご自身の住所が該当するかは、必ず番地単位の郵便番号で確認してください。

今回の3課程は、いずれも Greater Brisbane 内の開講です。Eagle Farm(UEE62122)、Acacia Ridge / Bracken Ridge / Eagle Farm(MEM50222)、South Bank(Associate Degree)。ブリスベン都心部の郵便番号は Category 2 の列挙にも Category 3 の範囲にも入りません。つまり「クイーンズランドだから地方加点」という理解は成り立ちません。

一方で、Acacia Ridge の郵便番号 4110 は、上の Category 2 の列挙にも Category 3 の範囲にも入っていません。キャンパスの所在地が地方区分かどうかと、居住地が地方区分かどうかは別の話でもあります。地方要件は「どこに住み、どこで働いたか」で見られるのが通例です。

Business and Skilled Migration Queensland(BSMQ)の州推薦

subclass 190 / 491 のクイーンズランド州推薦は Migration Queensland(BSMQ)が運営しています。弊社が確認した時点では、2025-26年度の State Nominated Migration Program(SNMP)の Registration of Interest(ROI)受付は締め切られていると掲載されていました。州推薦は「いつでも申請できるもの」ではなく、年度ごとに受付期間と枠がある制度だという点を、先に理解しておく必要があります。

職業リストは Queensland Onshore Skilled Occupation List(豪州国内在住者向け)と Offshore Queensland Skilled Occupation List(豪州国外在住者向け)に分かれています。

ANZSCOOnshore QSOL での掲載(弊社確認)subclass 190subclass 491
233311 Electrical Engineer掲載あり対象対象
233211 Civil Engineer掲載あり対象対象
233511 Industrial Engineer掲載あり対象対象
312311 Electrical Engineering Draftsperson掲載あり対象対象
312312 Electrical Engineering Technician掲載あり対象対象
312212 Civil Engineering Technician掲載あり対象対象
341111 Electrician (General)掲載あり対象対象

この表は BSMQ の Onshore QSOL ページの掲載を弊社が読み取って整理したものです。Offshore 版は Onshore 版より対象が絞られると説明されており、弊社では Offshore 版に上記職種が含まれるかまでは確認できていません。また、電気・配管系の職種と教職については、州推薦の前提としてライセンス・登録の事前取得が必要とされている点にご注意ください(341111 はここに該当します)。居住要件・雇用要件・年齢・英語などの詳細な適格性は BSMQ の eligibility criteria ページに掲載されています。要件は年度ごとに変わるため、弊社は特定年度の要件を断定しません。

DAMA(Designated Area Migration Agreement)について。クイーンズランド州では Cairns / Far North Queensland、Townsville、Darling Downs などに DAMA が設定されているとされます。DAMA は地域ごとに対象職種と要件が個別に定められる仕組みで、一般の職業リストに載っていない職種が対象になることもあります。ただし弊社では、今回の8職種が各 DAMA の対象職種一覧に含まれるかを確認できていません。DAMA は該当地域の指定機関に照会する必要があり、一般公開の一覧だけでは判断できない部分があります。

③-G クイーンズランド州の電気ライセンス制度を、もう少し詳しくELECTRICAL LICENSING IN QUEENSLAND

「なぜ Advanced Diploma では電気工事ができないのか」を、制度の側から説明します。ここを理解しておくと、卒業後の求人の読み方が変わります。

根拠になっている制度

免許の種類ごとの要件(Eligibility Guide の掲載から)

免許必要な資格apprenticeship の要否
Electrical mechanic(一般的な電気工事)UEE30820 Certificate III in Electrotechnology - Electrician必要(QLD で該当する apprenticeship の修了。州外・海外で同等の apprenticeship を修了した経路も規定あり)
Electrical fitterUEE33020 Certificate III in Electrical Fitting(原則として過去3年以内の修了)必要(ただし electrical mechanic 免許の保持者は追加登録として取得可能)
Electrical linesperson配電架空 UET30621 / 送電架空 UET30521 / 鉄道き電 UET30721必要。加えて柱上・鉄塔からの救助訓練(12か月以内)が必要

共通要件としては、通訳なしで英語を理解し読み書きできること過去12か月以内の CPR(心肺蘇生)訓練RTO の修了証明は3年間のみ有効といった点が示されています。

UEE62122(Advanced Diploma)は、この表のどこにも出てきません。Advanced Diploma は上位資格ですが、免許の根拠資格としては Certificate III が指定されているためです。「上の資格を持っているから下も含まれる」という発想は、この制度では通りません。

restricted electrical licence という選択肢

州の海外申請者向けページには、工学の学位など海外資格の場合、restricted licence(制限付き免許)の対象になる可能性があるという記載があります。restricted electrical licence は、本業(機械保全、計装、空調など)に付随する範囲でのみ電気作業を認める類型で、一般的な電気工事の免許とは別物です。

弊社では、UEE62122 の修了が restricted electrical licence の要件を満たすかどうかを確認できていません。restricted licence は「どの範囲の作業を、どの資格・訓練で認めるか」が細かく定められており、個別判断になります。このページでは「取れる」とも「取れない」とも書きません。必要な方は Electrical Safety Office(1300 632 993 / lps@oir.qld.gov.au)に直接照会されることをおすすめします。

まとめると、こういうことです。

  • 電気工事の免許が目的 → この3課程は目的に合いません。日本で実務経験がある方は TRA の海外技能評価ルート、経験がない方は apprenticeship の雇用契約を探す話になります。
  • 技術者・技術補助職として働きたい → UEE62122 は目的に合います。312311 / 312312 が申請コードの候補になります。
  • 土木の技術者・大学進学の両にらみ → Associate Degree in Civil Engineering が候補です。312211 / 312212 が申請コードの候補になります。
  • 機械・製造・保全の技術者 → MEM50222 が候補です。ただし関連する ANZSCO コードは 3123 系ではなく機械系(3125 系など)になるため、目標コードを先に決めてから選択ユニットを組む必要があります。

MEM50222 に対応する ANZSCO コード(Mechanical Engineering Technician 312512 など)の掲載状況は、弊社ではこのページの他のコードと同じ確度で確認していません。機械系を志望される場合は、目標コードを特定したうえで個別に確認します。

③-H クイーンズランドと NSW(シドニー)、どちらで学ぶかQLD VS NSW

同じ分野が TAFE NSW にもあります。弊社が両方を扱ううえで、正直に感じている違いを書きます。

観点クイーンズランド(ブリスベン)NSW(シドニー)
移住上の地方区分ブリスベンは Category 1 で対象外。ただしゴールドコースト・サンシャインコーストが Category 2、州内その他が Category 3で、州内で地方に移りやすいシドニーは Category 1 で対象外。地方に出るには距離的に遠く、州内移動のハードルが高い
生活費シドニーより低い傾向。ただしブリスベンの家賃はここ数年上昇しており、「安い」と言い切れる状況ではありません豪州で最も高い水準
日本人の多さゴールドコーストを中心に日本人コミュニティが厚い。英語環境を作る努力は自分で必要絶対数は多いが都市規模も大きく、分散している
求人量資源・インフラ・建設が強い。土木・電気の技術職の需要はある絶対量は最大。競争も最大
州推薦BSMQ。年度ごとに ROI 受付期間があり、閉じている時期があるNSW も年度ごとの運用
キャンパスの選択肢今回の3課程はいずれも Greater Brisbane のみ。地方キャンパスでは開講していませんNSW も分野ごとに開講キャンパスが限られます

弊社の見方。「地方加点を取りにいく」なら、QLD のほうが州内で完結しやすいのは事実です。ブリスベンで学び、卒業後にゴールドコーストやサンシャインコースト、あるいはトゥーンバ・ケアンズなどに移って就労する、という組み立てが物理的に無理なくできます。ただし「学んだ場所」ではなく「住んで働いた場所」が問われる点は、繰り返しお伝えします。

NSW 側の同分野は TAFE NSW エンジニアリング・トレード、土木・建設設計系は TAFE NSW 土木・建設デザインのページにまとめています。

④-A オーストラリアの就職状況と年収PAY IN AUSTRALIA

数字はすべて求人サイト SEEK の職業別ページに掲載されている値です。SEEK の注記のとおり、これらは求人広告で雇用主が開示したフルタイム給与レンジに基づく集計であり、superannuation(退職年金)が含まれる場合と含まれない場合があるとされています。統計調査ではない点にご留意ください。

職種別の掲載値

職種SEEK 掲載の産業別平均年収(上位から)出典
Civil EngineerAUD 110,986(求人2,123件)/ AUD 102,332(799件)/ AUD 92,533(2,827件)SEEK: Civil Engineer salary
Engineering TechnicianAUD 84,381(求人1,713件)/ AUD 77,920(3,888件)SEEK: Engineering Technician salary
Electrician(参考・免許職)最上位の産業で AUD 131,376(求人658件)。求人数が最も多い層は AUD 86,688(4,160件)。ほかに AUD 94,807 / 90,572 / 86,560 / 74,652SEEK: Electrician salary

Electrical Engineer の SEEK 給与ページは、弊社の環境からは取得できませんでした(403 応答)。そのため数値を書きません。SEEK: Electrical Engineer salary のページ自体は存在しますので、直接ご確認ください。同様に、クイーンズランド州に絞った州別の平均値も取得できませんでした。上の数字は全豪の産業別集計です。

この数字の読み方を、誤解のないように書きます。

  • Civil Engineer の 10万豪ドル台という数字は、skill level 1 の Professional Engineer(工学学士以上)を含む集計です。Associate Degree 修了直後の technician 職がこの水準から始まるわけではありません。
  • Engineering Technician の 7万〜8万豪ドル台のほうが、今回の3課程の卒業直後の現実に近いと弊社は考えています。
  • Electrician の最上位帯(13万豪ドル台)は、鉱山・資源系など特定の産業の求人が押し上げているとみられます。これは免許職の数字であり、この3課程の出口ではありません。
  • subclass 482 の Core Skills stream には 年収 AUD 79,499(CSIT)の下限があります。Engineering Technician の集計値はこの線の前後にあり、職務内容と企業によってはスポンサーが成立しない水準だということが読み取れます。

求人の傾向について

SEEK の職業別ページで確認できた求人件数(Engineering Technician で計 5,600件超、Electrician で計 5,900件超、Civil Engineer で計 5,700件超)を見る限り、いずれも求人の絶対量がある分野です。

弊社では、Jobs and Skills Australia の Occupation Shortage List における今回の8職種の扱い(National shortage か Regional shortage か)を確認できていません。jobsandskills.gov.au は弊社の環境からアクセスできないドメインに含まれます。「人手不足職種だから就職しやすい」という説明を、弊社はこのページでは行いません。

④-B 日本での就職状況と年収PAY IN JAPAN

比較の材料として、厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」の掲載値を挙げます。いずれも同サイトの職業別ページに掲載されている数字です。

職業平均年収労働時間有効求人倍率掲載されている必要資格
電気工事士628.1万円月163時間3.8倍(令和6年度)第一種電気工事士/第二種電気工事士
電気技術者703.9万円月159時間2.68第一種〜第三種電気主任技術者/1級・2級電気工事施工管理技士/エネルギー管理士

出典: 厚生労働省 職業情報提供サイト job tag 電気工事士電気技術者(閲覧日 2026-07-26)。job tag の平均年収は賃金構造基本統計調査等に基づく推計値で、年齢・経験年数によって大きく変動します。

単純比較は成り立ちません。豪州の数字は求人広告の開示レンジ、日本の数字は統計に基づく推計です。さらに、為替、税率、社会保険、家賃水準がまったく違います。豪州の Engineering Technician の 7万〜8万豪ドルという数字は、日本の電気技術者 703.9万円と近い水準に見えることもあれば、家賃を差し引くと逆転することもあります。「豪州のほうが稼げる」と一律には言えません。

むしろ注目していただきたいのは 日本側の有効求人倍率です。電気工事士 3.8倍、電気技術者 2.68。日本国内でも、この分野は明確な人手不足です。日本で資格を取って働くという選択肢が、豪州留学より劣るとは限りません。

④-C 日本の資格制度との対応関係JAPANESE QUALIFICATIONS

日本でこの分野に関わる代表的な資格と、豪州側の制度を並べます。相互承認の関係にあるものは一つもありませんという前提で読んでください。

日本の資格性格豪州側で近い位置にあるもの相互承認
第二種電気工事士一般用電気工作物(一般家庭・小規模店舗など)の工事ができる国家資格QLD の electrical mechanic licence(ただし範囲・取得経路は別物)なし。TRA の海外技能評価を経て OTSR を取り、gap training を受ける経路になります
第一種電気工事士自家用電気工作物(最大電力500kW未満)まで扱える国家資格。実務経験が免状交付要件同上なし。ただし実務経験があることは TRA 評価で有利に働き得ます
第三種電気主任技術者(電験三種)事業用電気工作物の保安監督者。工事ではなく保安・監督の資格豪州に直接対応する免許はありません。技術者職として 312312 などに近い性格なし
第二種・第一種電気主任技術者より大規模な電気工作物の保安監督同上なし
技術士補技術士第一次試験の合格者・JABEE 課程修了者(修習技術者)が日本技術士会に登録して得る国家資格。技術士の指導のもとで技術的業務を補助するEngineers Australia の Engineering Associate / Engineering Technologist に位置づけが近いなし
技術士技術士第二次試験に合格して得る国家資格。21の技術部門があるEngineers Australia の Chartered / Professional Engineer に位置づけが近い部分的。日本は Washington Accord の署名国であり、JABEE 認定課程の学士は国際的な同等性の枠組みにあります。ただし技術士そのものが豪州で自動的に通用するわけではありません

技術士・技術士補の制度概要は 文部科学省「技術士について」の掲載に基づきます。同ページには「技術士第一次試験合格者及び JABEE 課程修了者を修習技術者といい、日本技術士会へ登録することで技術士補になることができます」と記載されています。修習技術者・技術士補の実務については 日本技術士会「修習技術者の方へ」、JABEE 課程修了者の扱いについては 日本技術士会「JABEE認定課程修了者」をご参照ください。第二次試験の受験に必要な実務経験年数は、文部科学省のページ上には具体的な記載が見当たらず、弊社では確認できていません。

Washington Accord と Dublin Accord の違いを、押さえておいてください。工学教育の国際相互承認には段階があり、Washington Accord は Professional Engineer(4年制工学学士)レベルDublin Accord は Engineering Technician レベルを対象とする枠組みだとされています。日本の JABEE は Washington Accord に対応します。豪州の Advanced Diploma / Associate Degree がどの Accord の対象になるかは、課程ごとの accreditation の有無で決まります。前述のとおり、TAFE Queensland の当該課程についてはこの点を弊社では確認できていません。

⑤ 日本の同じ分野の専門学校(比較用に2校)JAPANESE VOCATIONAL SCHOOLS

「日本で学ぶ場合はどうなるか」を具体的に比べていただくため、実在する2校を挙げます。弊社はこれらの学校と関係がなく、紹介手数料も受け取っていません。比較材料としてご覧ください。

日本電子専門学校 電気工学科(東京・新宿)

2年制

取得目標資格として、電気主任技術者、電気工事士、認定電気工事従事者、工事担当者、管工事施工管理技士、電気工事施工管理技士、電気通信工事施工管理技士、建築施工管理技士、危険物取扱者、消防設備士が掲げられています。就職先の例として東京電力ホールディングス、関電工、東京地下鉄などが挙げられており、空港・ビル・鉄道などの電気設備の維持・運用・管理・監督・設計を行う分野への就職が中心と説明されています。

同校には 電気工事技術科 も別に置かれています。

電気工学科のページ電気工事技術科のページ電気工学科 夜間部

初年度納入金の記載は当該ページ上に見当たらず、弊社では学費を確認できていません

東京電子専門学校 電気工学科(東京・豊島)

2年制

取得目標資格として、第二種電気工事士(卒業後に筆記試験免除)、第一種電気工事士、第二種・第三種電気主任技術者(実務経験後に取得)、監理技術者(実務経験後)、消防設備士(甲種・乙種第4類、乙種第7類)、エネルギー管理士が挙げられています。就職先の例として NHK ビジネスクリエイト、東京地下鉄、京王電鉄、パナソニックファシリティーズなどが掲載されています。

電気工学科のページ

学費は同ページからリンクされた PDF に記載される構成で、弊社ではページ本文上での金額を確認できていません

この2校と TAFE Queensland を比べたときの、決定的な違い。

  • 日本の2校は、卒業が国家資格の受験・免除に直結します。「第二種電気工事士の筆記試験免除」「実務経験後に電気主任技術者」といった形で、資格制度と学校教育がつながっています
  • TAFE Queensland の3課程は、州の電気免許とはつながっていません。前述のとおり、免許は apprenticeship 側の制度です。
  • 一方で、日本の専門学校の卒業資格は豪州の就労ビザの技能評価では、そのままでは通用しません
  • 費用は、日本の私立専門学校の2年間と、TAFE Queensland の留学生学費+生活費+渡航費を比べると、後者のほうが大きくなるのが通例です。

「日本で資格を取ってから豪州の技能評価に持ち込む」という順序も、有力な選択肢です。特に電気工事の免許を目指す方には、こちらのほうが現実的な場合があります。

⑥ オーストラリアで学ぶ価値と、日本との違いWHY AUSTRALIA

豪州側にある価値

日本側にある価値

弊社が正直に思っていること。この分野は、「豪州で学べば豪州で働ける」という単純な図式が最も成り立ちにくい分野です。技能評価の壁、雇用主スポンサーの壁、そして電気については免許制度の壁があります。

一方で、職業リストの面では最も条件がよい分野の一つでもあります。つまり 「入口は狭いが、通れば道はある」。この性格を理解したうえで、2年間で何を積み上げるかを最初に設計できる方には向いています。逆に、「とりあえず渡って様子を見る」という進め方には、最も向かない分野です。

入学条件と英語条件ENTRY REQUIREMENTS

課程学歴条件(弊社が確認できた掲載)英語条件(同)
UEE62122 Advanced Diploma(電気)Year 12 修了(または同等)、あるいは Certificate III in Engineering の修了Academic IELTS 6.0(各バンド5.5未満不可)または同等
MEM50222 Diploma(機械系)確認できずコースページ上に国際学生向けの明示を確認できませんでした確認できず
HED001 Associate Degree(土木)確認できずコースページは 共通の入学要件ページを参照する構成です確認できず

英語が足りない場合の考え方。IELTS 6.0(各5.5以上)は、日本の高校・大学を出たばかりの方には決して低くない水準です。届かない場合は、語学学校で英語を積んでから本科に入るという組み立てになります。TAFE Queensland 系の英語課程については TAFE Queensland の英語コースのページをご覧ください。

ただし、この分野では「英語を先に上げる」ことの意味が特に大きい点をお伝えします。UEE62122 は電気の理論・法規・安全規則を英語で学ぶ課程で、ぎりぎりの英語力で入ると実習の安全指示すら追えません。また州の電気免許の共通要件には「通訳なしで英語を理解し読み書きできること」が挙げられています。英語は入学要件を満たすための数字ではなく、卒業と就職のための実力だと考えてください。

数学・理科の下地について。MEM50222 には Apply mathematical techniques(MEM30012)がコアに含まれ、UEE62122 も電気理論を扱います。日本の高校数学・物理をひととおり終えている方でないと、英語以前のところで苦労します。文系出身の方からご相談をいただくこともありますが、その場合は正直に「この分野は厳しい」とお伝えしています。

費用と期間FEES AND DURATION

MEM50222 Diploma of Engineering - TechnicalAUD 21,800(コース総額)/ フルタイム1年
UEE62122 Advanced Diploma of Engineering Technology - ElectricalAUD 31,200(コース総額)/ 2年
HED001 Associate Degree in Civil EngineeringAUD 52,600/ フルタイム2年
UEE30820 Certificate III in Electrotechnology - Electrician金額を書きません。国際学生への提供が確認できていないためです

上記は弊社が受領した TAFE Queensland の2026年料金資料に基づく確認済みの金額です。TAFE Queensland のコースページに表示される金額と一致しない場合があります。実際、UEE62122 と Associate Degree については版によって異なる金額を確認しました。コースページ側の金額は「選択する履修単位と学習量によって変動する目安値」として掲載されているためです。弊社は確認しきれていない金額をこのページに書きません。お申し込み前に学校発行の見積で確定させます。

学費以外に必ずかかるものがあります。

  • OSHC(留学生健康保険)。学生ビザの必須要件です。期間と加入形態で変わります。
  • 学生ビザ申請料。改定が続いている費目です。申請時点の金額をご確認ください。
  • 個人用保護具(PPE)と工具・教材。電気・機械の実習がある課程では実費が発生します。UEE62122 については PPE のファクトシートが出ています。MEM50222 については Resource List(2025年7月版)が公開されています。
  • 生活費。ブリスベンの家賃は上昇傾向にあり、シェアハウスでも月額の負担は小さくありません。
  • 入学申請料(application fee)弊社ではこのページに書ける確度で金額を確認できていません。

これらの合計は、学費と同程度かそれ以上になることがあります。「学費 AUD 31,200 だから 300万円ちょっと」という見積もり方は危険です。

参考: 費用の全体像を組み立てるには。TAFE Queensland の分野横断の学費一覧は TAFE Queensland 学費一覧、コース選択の全体像は TAFE Queensland のトップページにまとめています。学費・生活費・保険・ビザ・渡航を合わせた総額の試算は、無料でお出しします。

よくあるご質問FAQ

Q1. UEE62122 を出れば、オーストラリアで電気工事の仕事ができますか。

できません。クイーンズランド州の electrical mechanic licence は、Eligibility Guide で UEE30820 Certificate III in Electrotechnology - Electrician の保有と、該当する apprenticeship の修了が要件として示されています。Advanced Diploma は上位資格ですが、免許の根拠資格としては指定されていません。UEE62122 が想定しているのは engineering technologist / technician の職域です。

Q2. 日本で第二種電気工事士を持っています。オーストラリアで活かせますか。

資格そのものが自動的に認められることはありません。ただし、Trades Recognition Australia(TRA)の Offshore Skills Assessment Program で技能評価を受け、Offshore Technical Skills Record(OTSR)を取得し、electrical work training permit のもとで豪州の gap training を受けるという経路が州のページに示されています。実務経験がある方にとっては、豪州で学び直すより近い可能性があります。ただし評価に通るかは経験の内容と量によります。カウンセリングで職歴を伺って整理します。

Q3. Associate Degree なら subclass 485 で2年もらえますか。

弊社は「もらえる」とお答えできません。Associate Degree は AQF6 の学位ですが、弊社が確認した解説では Post-Higher Education Work stream の対象は Bachelor 以上とされ、Associate Degree は Post-Vocational Education Work stream 側に列挙されていました。この場合、滞在は通常18か月程度で、MLTSSL 掲載職種であることと技能評価が必要になります。移民局の一次情報での確認が取れていないため、2年を前提に計画するのは避けてください。実際の申請にあたっては登録移民代理人(MARA)にご確認ください。

Q4. ブリスベンで学べば、地方(regional)の加点はもらえますか。

もらえません。移民局の区分では ブリスベンは Category 1(Major Cities)で、地方区分の対象外です。ゴールドコースト・サンシャインコーストは Category 2、州内のその他は Category 3 で、これらは地方区分に入ります。ただし地方要件は「どこの学校に通ったか」ではなく 「どこに住み、どこで働いたか」で見られるのが通例です。今回の3課程はいずれも Greater Brisbane 内でのみ開講されているため、在学中は地方区分の対象外と考えたうえで、卒業後の居住地で調整する組み立てになります。

Q5. Diploma(MEM50222)と Advanced Diploma(UEE62122)、どちらを選ぶべきですか。

分野が違うため、比較の軸は「機械系か電気系か」です。MEM50222 は機械・メカトロ・製造・保全、UEE62122 は電気です。期間と費用は MEM50222 が1年 AUD 21,800、UEE62122 が2年 AUD 31,200 です。subclass 485 の観点では、学習期間が2年ある UEE62122 のほうが要件を満たしやすい面があります(485 には最低学習期間の要件があります)。ただし MEM50222 に対応する ANZSCO コードの掲載状況を、弊社はこのページの8コードと同じ確度で確認していません。機械系を志望される場合は、目標コードを決めてから個別に確認します。

Q6. 卒業後、Engineers Australia の技能評価で Electrical Engineer(233311)として認められますか。

認められない可能性が高いと弊社は考えています。Engineers Australia は評価カテゴリーを Professional Engineer / Engineering Technologist / Engineering Associate / Engineering Manager に分けており、Professional Engineer は通常4年制の工学学士相当が前提です。Advanced Diploma / Associate Degree は Engineering Associate 側で評価されるのが一般的な理解です。現実的な申請コードは 312311 / 312312(電気)や 312211 / 312212(土木)になります。ただし、TAFE Queensland の当該課程を Engineers Australia がどのカテゴリーで評価するかを、弊社は Engineers Australia 側の掲載で確認できていません。

確認できなかったことWHAT WE COULD NOT VERIFY

このページを書くにあたって、弊社が確認しきれなかった項目を列挙します。ここに挙げた事項について、弊社は断定的な説明をしません。必要な方には、個別に学校・当局へ照会します。

コース・学校について

技能評価・職業資格について

ビザ・職業リストについて

年収・求人について

これだけ確認できない項目が残るのは、この分野が「制度が細かく、年度で動く」からです。逆に言えば、ここを一つずつ潰していく作業こそがエージェントの仕事だと弊社は考えています。ご相談いただければ、ご自身の経歴と目標に必要な項目に絞って、学校・当局・登録移民代理人に確認します。

関連ページRELATED PAGES

ビザの職業リストの全体像(CSOL・MLTSSL・州推薦の関係)については、ビザ職業リストのページに分野横断でまとめていますので、この分野の8コードの位置づけを他分野と比べたい方はあわせてご覧ください。

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学歴・職歴・英語力・ご予算・目標時期をうかがって、このコースが現実的かどうかを率直にお伝えします。合わないと判断した場合は、その理由と代わりの選択肢もお出しします。

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ICN オーストラリア留学情報館は、留学の手配・学校出願の支援を行う留学エージェントです。ビザ申請および移民に関する個別の助言は、オーストラリア移民法により登録移民代理人(Registered Migration Agent)または法律家のみが行えると定められています。弊社では、必要に応じて登録移民代理人(MARN 0637738)と連携してご案内します。
このページに記載した職業リスト・ビザ要件・技能評価・免許制度に関する記述は、記載時点で弊社が確認できた公開情報の整理であり、個別の申請に対する助言ではありません。要件は年度・法令改正により変更されます。実際の申請にあたっては、必ず登録移民代理人にご相談ください。
学費・期間・入学条件は学校側の事情により変更される場合があります。最終的な条件は学校発行の見積・Offer Letter でご確認ください。

出典一覧SOURCES

1. TAFE Queensland のコース情報

2. ビザ・職業リスト・州推薦

3. クイーンズランド州の電気ライセンス制度・技能評価

4. 年収・求人・日本側の制度と学校

閲覧日はいずれも 2026年7月26日です。掲載内容は変更される場合があります。金額・要件は必ず最新の一次情報でご確認ください。