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TAFE NSW / ENGINEERING STUDIES (MECHANICAL・ELECTRONICS・RENEWABLE ENERGY)

エンジニアリング(機械・製造・電気電子・再生可能エネルギー)

MEM60122 Advanced Diploma of Engineering (Mechanical) / UEE50520 Diploma of Electronics and Communications Engineering / HE20552 Diploma of Renewable Energy Engineering

この分野は、日本の方が持っているイメージと豪州の制度が最もずれやすい分野です。「TAFE で機械の Certificate III を取って整備士になる」「TAFE で電気工事士になる」という道は、留学生には基本的に開いていません。その理由と、では何ができるのかを、最初から順に説明します。
※ 土木・測量・製図(Civil Construction Design)は別ページで扱っています。

開講:Ultimo(シドニー市内) 入学:2月・7月 Advanced Diploma 2年/Diploma 1〜2年 ANZSCO 312512・312511・312312・312412 査定:TRA または Engineers Australia
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最初にお伝えすべきことWHAT WE TELL YOU FIRST

このページは、都合の良い話から始めません。エンジニアリング分野は問い合わせの多い分野ですが、同時に「聞いていた話と違った」が最も起きやすい分野でもあるためです。まず4点、先にお伝えします。

① 留学生が申し込める「エンジニアリング」は、実技トレード系ではありません。
TAFE NSW が留学生向けに開講しているエンジニアリング系のコースは、弊社が確認した範囲では MEM60122 Advanced Diploma of Engineering (Mechanical)UEE50520 Diploma of Electronics and Communications EngineeringHE20552 Diploma of Renewable Energy Engineering、それに土木系の RII50520/RII60520 です(International Student Guide 2026 の Engineering 章、および各コースの留学生向けページ)。
一方、MEM30219 Certificate III in Engineering – Mechanical Trade(機械トレード)や UEE30820 Certificate III in Electrotechnology Electrician(電気工事)は、TAFE NSW の国内学生向けページにしか存在せず、留学生向けページは 404 を返します。弊社が確認した時点では、これらに留学生として申し込む導線はありません。
② その理由は「アプレンティスシップ(見習い雇用契約)」です。
MEM30219 の TAFE NSW ページには、入学条件として「業界でアプレンティスとして雇用されていること(雇用主の推薦状で証明)」Training Plan Proposal(TPP)の提出が明記されています。UEE30820 も、アプレンティスとして雇用され Apprenticeship Connect Australia Provider に登録されているか、あるいは21歳以上かつ当該職種で2年以上の実務経験があり現在も業界で就労していることが条件です。
学生ビザで渡航してきた方が、渡航前にオーストラリアの雇用主とアプレンティス契約を結んでいることは、通常ありません。ここが「TAFE で電気工事士になれます」という説明が現実と合わない理由です。
③ ビザの職業リストで見ると、留学生が到達できる職種は「弱い側」に偏ります。
Fitter (General) 323211、Metal Fabricator 322311、Electrician (General) 341111 といったMLTSSL(189/190/491/485 で使える一覧)に載っている魅力的な職種は、いずれもアプレンティス系の Certificate III が前提です。
逆に、留学生が実際に取れる MEM60122 が主に対応する Mechanical Engineering Technician 312512 は STSOL、Mechanical Engineering Draftsperson 312511 は ROL にしか載っておらず、MLTSSL には載っていません。つまり subclass 189/190/491、および subclass 485 の Post-Vocational Education Work stream(MLTSSL 掲載職種が必要)では、そのままでは使えません。この構造を最初に理解しておかないと、2年と数百万円を投じた後で行き止まりに気づくことになります。
④ それでも、この分野を選ぶ意味はあります。ただし目的を選ぶ必要があります。
留学生が現実的に狙えるのは、(a) 雇用主指名型の subclass 482/186(CSOL には 312512・312511・312312・312412 いずれも掲載されています)(b) UEE50520 経由で Electrical Engineering Technician 312312 を狙う道(c) 大学の工学部への編入(Engineers Australia の査定は学位が前提)(d) 日本に戻って英語+CAD+豪州規格の実務を武器にする道の4つです。
どれを狙うかで、選ぶべきコースも滞在計画もまったく変わります。弊社は、まずここを一緒に決めるところから始めます。

30秒で分かるこのコースSUMMARY

留学生が申し込めるコースMEM60122 Advanced Diploma of Engineering (Mechanical)(2年・CRICOS 112018C)/UEE50520 Diploma of Electronics and Communications Engineering(2年・CRICOS 103400E)/HE20552 Diploma of Renewable Energy Engineering(1年・CRICOS 107756M)
開講キャンパスいずれも Ultimo(シドニー中心部)。入学は2月・7月と案内されています
留学生が申し込めないものMEM30219 Certificate III in Engineering – Mechanical TradeMEM30522 Certificate III in Engineering – TechnicalMEM40119 Certificate IV in EngineeringMEM50222 Diploma of Engineering – TechnicalUEE30820 Certificate III in Electrotechnology ElectricianHE20631 Associate Degree of Manufacturing and Applied Digital Technologies。いずれも国内学生向けのみです
Bachelor(学士)TAFE NSW には工学系の学士がありません。留学生向け学位一覧に載っているのは Business・Property Valuation・Early Childhood・Fashion・Interior Design・3D Art・Music・IT の各学士で、工学系は HE20552 Diploma(1年)が最上位です。工学の学位が必要な場合は大学への編入が前提になります
主な ANZSCO312512 Mechanical Engineering Technician/312511 Mechanical Engineering Draftsperson/312312 Electrical Engineering Technician/312412 Electronic Engineering Technician/312911 Maintenance Planner
ビザ上の要点上記はすべて CSOL(482 Core Skills / 186 Direct Entry)に掲載。ただし MLTSSL に載っているのは 312312 のみ(弊社が二次情報源で確認した範囲)。312512 は STSOL、312511 は ROL、312412 は弊社では最終確認ができていません
技能査定技術者(Technician)系は TRA(Trades Recognition Australia)、製図(Draftsperson)系と技術者(Engineer)系は Engineers Australia。EA は 2024年9月1日以降、Advanced Diploma/Associate Degree の査定をDublin Accord 認定課程に限定し、それ以外は CDR ルートに切り替えています
公表学費(2026年)MEM60122:AUD 28,625〜32,920/UEE50520:AUD 36,075〜41,490/HE20552:AUD 20,000〜21,040(いずれも別途 AUD 300〜1,000 の教材・工具・作業着代)
向いている人日本で機械・電気・電子の実務経験がある/CAD や設計の仕事を英語環境でやりたい/将来は大学工学部への編入も視野に入れている/雇用主スポンサー型のビザを含めて長期戦で考えられる方
向いていない人「手に職=トレード資格で永住」を最短で狙いたい方。この分野では、その道は留学生に開いていません

※ 学費・入学時期・開講キャンパスは年度により改定されます。最新の金額は TAFE NSW の発表と弊社からのお見積りでご確認ください。

① コースの主旨と学習ユニットWHAT YOU ACTUALLY STUDY

ここでは、留学生が実際に申し込める3コースについて、公表されている構成とユニットコードを見ていきます。ユニット構成は training.gov.au が公開している訓練パッケージ PDF から確認したものです。実際にどの選択ユニットが開講されるかは校舎・年度によって変わるため、必ず最新の Course Guide でご確認ください。

MEM60122 Advanced Diploma of Engineering (Mechanical)

機械系エンジニアリングの中で、手を動かす製造技能ではなく、設計・計算・図面・工程管理の側を扱う課程です。TAFE NSW のコースページでは、学習内容として project management, engineering design, computer aided drafting (CAD) and mechanical calculations(プロジェクト管理、エンジニアリング設計、CAD、機械計算)が挙げられています。修了後の進路例としては Design Engineer、Maintenance Planner、Technical Supervisor/Manager、Sales Engineer が示されています。

訓練パッケージ上の構成は、合計30ユニット(コア7+選択23)です。選択は Group A(一般選択・最大8ユニット)と Group B(専門選択・15ユニット以上)に分かれ、Group B をどう組むかで「設計寄り」「保全寄り」「製造工程寄り」が決まります。

コアユニット(7)内容
MEM16006Organise and communicate information(情報の整理と伝達)
MEM16008Interact with computing technology(コンピューター技術の活用)
MEM22001Perform engineering activities(エンジニアリング業務の遂行)
MEM22002Manage self in the engineering environment(エンジニアリング現場での自己管理)
MEM30007Select common engineering materials(一般的なエンジニアリング材料の選定)
MEM30012Apply mathematical techniques in a manufacturing engineering or related environment(製造エンジニアリング環境での数学的手法)
MSMENV272Participate in environmentally sustainable work practices(環境配慮型の作業実践)
MEM60112 との関係について。ご質問の多い MEM60112 Advanced Diploma of Engineering は、現行の MEM60122 の前身コードです。training.gov.au が公開している MEM60122 の Release 2 マッピング文書では、MEM60122 は MEM60112 に対して Equivalent(同等) と記載されています。つまり「MEM60112 を探していた方が、いま実際に申し込めるのは MEM60122」という関係です。Release 2 での変更は主に選択ユニットの更新と説明されています。

UEE50520 Diploma of Electronics and Communications Engineering

電子・通信系の Diploma です。TAFE NSW のページでは、修了後の進路例として Technical Officer(electronic and communications engineering)Telecommunications Technical Officer が挙げられています。電気工事(Electrician)の資格課程ではありませんので、この点は後述の免許のセクションで改めて説明します。

構成は MEM 系と異なり、ユニット数ではなく「配点(weighting points)」で管理されます。公表されている総計は 1,600点で、うちコア140点、残る1,460点を Group A〜D の一般選択から満たす形です。

コアユニット(7)内容
UEECD0007Apply work health and safety regulations, codes and practices(労働安全衛生法規の適用)
UEECD0016Document and apply measures to control WHS risks associated with electrotechnology work(電気技術業務の安全リスク管理)
UEECD0024Implement and monitor energy sector WHS policies and procedures(エネルギー分野の安全方針の運用)
UEECD0027Participate in development and follow a personal competency development plan(能力開発計画の策定と実行)
UEEEC0007Commission electronics and communications systems(電子・通信システムの立ち上げ)
UEEEC0044Modify – redesign electronics and communications systems(電子・通信システムの改修と再設計)
UEERE0015Implement and monitor energy sector environmental and sustainable policies and procedures(エネルギー分野の環境方針の運用)

※ コアの半分以上が安全・法規・環境・自己管理のユニットである点は、日本の専門学校のカリキュラムと比べると特徴的です。豪州の電気・エネルギー分野は、技術より先に安全法規の順守を教える設計になっています。

HE20552 Diploma of Renewable Energy Engineering

3コースの中で唯一、職業教育(VET)ではなく高等教育(Higher Education)の枠組みで提供されている1年課程です。TAFE NSW の説明では、8つのコアユニットで構成され、回路解析、蓄電、太陽光発電(solar PV)システム設計、AutoCAD、Python によるデータ処理などを扱うとされています。

この課程で特筆すべきは、修了者が Clean Energy Council(CEC)の Grid-Connect Design Only の暫定(provisional)認定に申請できると公表されている点です。豪州の太陽光発電の設計・施工は CEC 認定者の関与が実務上の前提になっている領域があるため、業界内で意味を持つ資格につながる数少ないルートといえます。ただし認定の可否は CEC の判断であり、修了により自動的に付与されるものではありません。最新の要件は Clean Energy Council でご確認ください。

1年課程の、ビザ上の注意点。HE20552 は1年課程です。subclass 485 は、出願にあたりオーストラリア国内で最低2学年分(16暦月以上の実地就学)を求めています。したがって HE20552 単独では、この就学期間の要件を満たしません。485 を視野に入れる場合は、他の課程との組み合わせで2学年分を確保する設計が必要になります(かつ後述のとおり、職業リストの要件が別途あります)。

② このコースで就ける職種(ANZSCO)OCCUPATIONS

オーストラリアの職業は ANZSCO(Australian and New Zealand Standard Classification of Occupations)という6桁コードで分類され、ビザの職業リストも技能査定機関も、すべてこのコードを基準に動きます。日本の「機械系エンジニア」という括りは、豪州では学位を前提とする Engineer(233系)Diploma/Advanced Diploma を前提とする Technician・Draftsperson(312系)アプレンティスシップを前提とする Trade(322・323・341系)に、明確に三分割されています。

この三分割の理解が、この分野で一番重要です。
233系(Engineer)= Skill Level 1。大学の工学部学位が前提。査定は Engineers Australia。
312系(Technician/Draftsperson)= Skill Level 2。Advanced Diploma または Diploma が前提。留学生が TAFE NSW で到達できるのは基本的にここ
322・323・341系(Trade)= Skill Level 3。Certificate III + アプレンティスシップが前提。留学生には入口がありません(前述)。

MEM60122(機械)が主に対応する職種

ANZSCO職業名Skill Levelおおまかな仕事内容
312512Mechanical Engineering Technician
(機械エンジニアリング技術者)
2機械技術者の下で、試験・測定・データ収集・工程改善・保全計画の技術支援を行う。MEM60122 が最も素直に対応する職種です
312511Mechanical Engineering Draftsperson
(機械製図技術者)
2機械部品・装置の詳細図面を CAD で作成する。日本の「機械設計・製図」に近い職種
312911Maintenance Planner
(保全計画担当)
2設備保全の計画立案・スケジューリング・部品手配。TAFE NSW のコースページでも進路例に挙げられています
233512Mechanical Engineer
(機械技術者)
1Advanced Diploma では原則到達できません。大学工学部の学位が前提。編入を経て初めて視野に入る職種です
233914Engineering Technologist
(エンジニアリング技術専門職)
1同上。Engineers Australia の Engineering Technologist カテゴリに相当し、学位が前提です

UEE50520(電子・通信)が主に対応する職種

ANZSCO職業名Skill Levelおおまかな仕事内容
312412Electronic Engineering Technician
(電子エンジニアリング技術者)
2電子機器・制御装置の試験、故障診断、改修、立ち上げ。UEE50520 のコアユニット(UEEEC0007/UEEEC0044)が直接対応します
312312Electrical Engineering Technician
(電気エンジニアリング技術者)
2電気設備・システムの技術支援、試験、記録。電気工事の施工資格とは別物です
312311Electrical Engineering Draftsperson
(電気製図技術者)
2電気系統図・配線図の作成。査定機関は Engineers Australia とされています
313212Telecommunications Field Engineer 等
(通信系技術職)
2TAFE NSW が挙げる Telecommunications Technical Officer に近い領域。該当する正確な ANZSCO コードは案件ごとに異なるため、個別確認が必要です

※ 313212 については、コース側の進路例と ANZSCO コードの対応を弊社では確定できていません。「確認できなかったこと」に記載しています。

参考:留学生には入口がない Trade 系職種

問い合わせで名前が挙がることが多い職種です。魅力的な職種ほど、留学生には入口がありませんという事実を、コードとともに示しておきます。

ANZSCO職業名前提資格留学生の可否
323211Fitter (General)(機械組立・整備工)Certificate III(MEM30219 等)+ アプレンティスシップ留学生向けページなし
323212Fitter and Turner(旋盤工)同上同上
322311Metal Fabricator(金属加工工)Certificate III + アプレンティスシップ同上
322313Welder (First Class)(溶接工)同上同上
341111Electrician (General)(電気工事士)UEE30820 + 4年間のアプレンティスシップ + NSW の免許同上。免許要件は後述
341112Electrician (Special Class)同上+上位資格同上
「Certificate III を取れば Fitter や Electrician になれる」という説明を見かけたら、必ずコードと入学条件を確認してください。制度上は正しくても、留学生としてその Certificate III に入る導線があるかは別問題です。弊社が TAFE NSW の留学生向けページで確認した限り、MEM30219 も UEE30820 も留学生向けページは存在しませんでした。

③ ビザ対応職種としての扱い(適用 subclass)OCCUPATION LISTS

ここが、この分野で最も誤解の多いところです。「リストに載っている」だけでは意味がなく、どのリストに載っているかで、使えるビザがまったく変わります。まず、リストとビザの対応関係を整理します。

リスト正式名・根拠使えるビザANZSCO 版
CSOLCore Skills Occupation List(LIN 24/089 / F2024L01620)subclass 482 Skills in Demand(Core Skills stream)ANZSCO 2022
186 DELIN 24/093(F2024L01618)。2024年12月7日以降、186 Direct Entry stream は CSOL を参照する運用になったと案内されていますsubclass 186 Direct Entry(雇用主指名・永住)ANZSCO 2022
MLTSSLMedium and Long-term Strategic Skills List(LIN 19/051 / F2019L00278 の Schedule 1)subclass 189・190・491、および subclass 485 Post-Vocational Education Work streamANZSCO 2013
STSOLShort-term Skilled Occupation List(同 Schedule 2)subclass 190(州指名がある場合)等。189 では使えませんANZSCO 2013
ROLRegional Occupation List(同 Schedule 3)subclass 491(地方州指名)等ANZSCO 2013
ANZSCO の版が違う点に注意してください。482/186 は ANZSCO 2022 版、189/190/491/485 は ANZSCO 2013 版を基準にしています。同じ職業名でもコードや定義が異なる場合があるため、「他のサイトで見た番号と違う」ことが起こります。ご相談の際は、どのビザの話をしているかを先に決めていただくと話が早く進みます。

職種ごと・リストごとの掲載状況

弊社が確認した範囲を、そのまま表にします。「載っていない」ものは「載っていない」と書きます。出典は表の下に記載します。

ANZSCO・職業CSOL
(482)
186 DEMLTSSL
(189/190/491/485)
STSOLROL査定機関
312512 Mechanical Engineering Technician掲載掲載掲載なし掲載TRA
312511 Mechanical Engineering Draftsperson掲載掲載掲載なし掲載Engineers Australia
312312 Electrical Engineering Technician掲載掲載掲載TRA
312311 Electrical Engineering Draftsperson掲載掲載掲載Engineers Australia
312412 Electronic Engineering Technician掲載掲載掲載なし未確認未確認TRA
312911 Maintenance Planner掲載掲載掲載なし掲載VETASSESS
233512 Mechanical Engineer掲載掲載掲載Engineers Australia
233511 Industrial Engineer掲載掲載掲載Engineers Australia
233513 Production or Plant Engineer掲載掲載掲載Engineers Australia
233914 Engineering Technologist掲載掲載掲載Engineers Australia
323211 Fitter (General)掲載掲載掲載TRA
323212 Fitter and Turner掲載掲載掲載TRA
322311 Metal Fabricator掲載掲載掲載TRA
341111 Electrician (General)掲載掲載掲載TRA
341112 Electrician (Special Class)掲載掲載掲載TRA

CSOL の掲載有無は、オーストラリア内務省が公開している Core Skills Occupation List(PDF) を弊社が直接参照して確認しました。186 Direct Entry の参照リストと査定機関の対応は Home Affairs の 186 Direct Entry ページによります。MLTSSL/STSOL/ROL については、根拠法令 F2019L00278(LIN 19/051) の本文を弊社の環境から取得できず、第三者データベース(anzscosearch.com 等)を参照した二次情報です。実際の出願前には必ず一次情報で再確認してください。

この表から読み取っていただきたい、3つの事実。
(1) 留学生が MEM60122 から素直に狙える 312512 と 312511 は、MLTSSL に載っていません。したがって、subclass 189(独立技術移民)・190・491 の技能職種としては使えず、subclass 485 の Post-Vocational Education Work stream も使えません(同ストリームは MLTSSL 掲載職種を指名することが要件とされています)。
(2) 一方、CSOL には全職種が載っています。つまり雇用主が見つかれば subclass 482(Core Skills stream)と subclass 186 Direct Entry は制度上のルートとして存在します。この分野の留学生にとって、現実的な永住ルートはほぼ雇用主指名型です。
(3) UEE50520 が対応する 312312 は MLTSSL に載っています。もし MLTSSL を軸に考えたいのであれば、機械(MEM60122)より電気(UEE50520)のほうが理屈の上では有利です。ただしこの点は二次情報源に依拠しており、かつ情報源によって記載が食い違っていました。進路の決定要因にする前に、必ず登録移住代理人にご確認ください。

subclass 485(卒業生ビザ)について

Diploma・Advanced Diploma の修了者が使うのは Post-Vocational Education Work stream です。Home Affairs の subclass 485 ページで公表されている主な要件は次のとおりです。

年齢申請時 35歳以下(香港・英国海外市民パスポート保持者は50歳以下)
学歴CRICOS 登録課程の Diploma/Advanced Diploma/Associate Degree/トレード資格を英語で修了していること
就学期間オーストラリア国内で最低2学年分(16暦月以上の実地就学)
職業指名する職業が MLTSSL に掲載され、かつ修了資格と密接に関連していること
技能査定指名職業について、原則として技能査定(TRA・VETASSESS・Engineers Australia 等)が必要とされています
英語IELTS 全体 6.5、各バンド 5.5 以上(または同等)と案内されています
滞在期間このストリームは通常最長18か月と案内されています
その他豪州連邦警察の証明、健康保険の加入、修了後6か月以内の申請

※ 年齢制限は「35歳以下」です。日本で実務を積んでから留学される方の場合、コース修了時点で何歳になっているかを先に逆算しておく必要があります。2年課程であれば、渡航時点で33歳を超えていると、このビザは実質的に射程外になります。

NSW の電気工事免許と、アプレンティスシップの現実ELECTRICAL LICENSING IN NSW

「オーストラリアで電気工事士になりたい」というご相談は非常に多いのですが、この職業は州の免許制であり、資格課程を修了しただけでは実際の工事に従事できません。ニューサウスウェールズ州で電気工事に従事するために必要なものを、順に示します。

NSW Fair Trading が発行する3種類

種類できること
Electrical Contractor Licence
(電気工事業者免許)
電気工事を請け負い、契約主体になれる。事業者向け
Qualified Supervisor Certificate – Electrical
(有資格監督者証)
自身で電気工事を行い、他者の作業を監督できる。実務上の中核
Electrician Tradesperson Certificate
(電気技能者証)
監督下で電気工事を行える

出典:Service NSW「Apply for a qualified supervisor certificate」ABLIS「Qualified Supervisor Certificate – Electrical Work (NSW)」NSW Fair Trading

免許の取得条件として公表されているのは、次の2点です。
UEE30820 Certificate III in Electrotechnology Electrician(または同等資格)の修了
4年間のアプレンティスシップ(見習い雇用契約)の完了

そして UEE30820 の入学条件は、前述のとおりアプレンティスとして雇用されていること(または21歳以上で当該分野の実務2年以上かつ現在も業界で就労中)です。
つまり、「学生ビザで入国 → TAFE で電気工事を学ぶ → 電気工事士になる」という順序は、制度上成立しません。順序が逆で、まず雇用主に採用されてアプレンティスになることが出発点です。そしてアプレンティスシップは、通常オーストラリアの市民権・永住権保持者、または就労制限のない在留資格を持つ人が対象になります。

この点を、弊社は最初にお伝えするようにしています。「Cert III を取れば電気工事士」という説明で渡航された方が、現地で入学できないと分かるケースが実際に起きているためです。もし電気分野で豪州を目指されるなら、UEE50520(電子・通信)や HE20552(再生可能エネルギー)を経由して、施工ではなく技術者・設計側の職種を狙うほうが、はるかに現実的です。

UEE30820 は「監督者証の要件の一部を満たす」課程

TAFE NSW の UEE30820 のページには、この資格が meets part of the requirements for the issue of a Qualified Supervisors Certificate Electrician(有資格監督者証の要件の一部を満たす)と記載されています。「一部」という表現がすべてを物語っています。資格は必要条件であって、十分条件ではありません。

技能査定:TRA と Engineers Australia の違いSKILLS ASSESSMENT

ビザ申請では、ほとんどの場合「その職業をやれる技能があるか」を第三者機関が査定した書面が必要になります。この分野では査定機関が2つに分かれ、求められるものがまったく違います。ここを取り違えると、2年学んだ後で「査定に出せない」ということが起こります。

技術者・トレード系

TRA(Trades Recognition Australia)

連邦政府の機関で、職業教育(VET)系の資格と実務経験を査定します。312512・312312・312412・323211・322311・341111 などの査定機関です。

主なプログラム

  • Provisional Skills Assessment(PSA):Job Ready Program に進むための事前査定
  • Job Ready Program(JRP)オーストラリア国内でトレード系または準専門職の資格を取得した留学生向けのプログラム
  • Offshore Skills Assessment Program(OSAP):海外在住の技能移住申請者向け(485・TSS を除く)
  • Migration Skills Assessment(MSA):豪州外の資格・経験を対象とする査定
  • TSS Skills Assessment:subclass 482 向けの査定

JRP は4段階で、Step 2 Job Ready Employment(就労)、Step 3 Job Ready Workplace Assessment(最低6か月・863時間以上の有給就労後)、Step 4 Final Assessment(12暦月・1,725時間以上の有給就労後)と進みます。つまり「卒業してすぐ査定完了」ではなく、1年以上の実務就労が組み込まれた制度です。

TRA「Programs」TRA「Job Ready Program」

エンジニア・製図系

Engineers Australia(EA)

技術者団体で、学位相当の工学教育を査定します。233512・233511・233914・312511・312311 などの査定機関です。

ここが最も重要な変更点です。

2024年9月1日以降、EA は Advanced Diploma/Associate Degree による Engineering Associate カテゴリの移住査定を、Dublin Accord 認定課程の修了者に限定すると案内しています。認定を受けていない課程の修了者は、CDR(Competency Demonstration Report)ルートに進む必要があります。

CDR とは:3つの職務経験のうち2つ以上について「Career Episode(職務経験記述書)」を英語で執筆し、Summary Statement で技能要件との対応を示す方式です。実務経験がなければ書けません。新卒の Advanced Diploma 修了者にとって、これは非常に高いハードルです。

※ EA は Washington Accord(学士)/Sydney Accord(Engineering Technologist)/Dublin Accord(Engineering Associate)という3層の国際協定で認定を管理しています。TAFE NSW の MEM60122 が Dublin Accord 認定課程であるかどうかは、弊社では確認できませんでした。EA での査定を前提に進路を決める場合、この確認は必須です。

Engineers Australia「Migration Skills Assessment」

結論として、この分野で留学生が取りうる査定ルートは、次の2つに集約されます。
(A) TRA ルート:312512・312312・312412 などの Technician 職で、PSA → Job Ready Program(1年以上の有給就労を含む)を経る。就労先を自力で見つける必要があります。
(B) EA ルート:312511・312311 などの Draftsperson 職、または 233系の Engineer 職で査定を受ける。Dublin Accord 認定課程でなければ CDR が必要で、実務経験が前提になります。
どちらも「卒業証書を出せば終わり」ではありません。卒業後に就労経験を積む期間まで含めた計画が、この分野では必須です。

④-A オーストラリアの就職状況と年収AUSTRALIA: JOBS & PAY

豪州の年収は、求人サイト SEEK が職種別に公表しているレンジを参照しています。SEEK の数値は同社の求人掲載データに基づく参考値であり、政府統計ではありません。また、豪州の給与は業種と地域で大きく変わり、とくに鉱業・資源・エネルギー分野が突出して高いという構造があります。

職種SEEK 掲載の年収レンジ業種別の平均(同サイト掲載)
Mechanical Engineer(機械技術者)AUD 90,000〜110,000Mining/Resources/Energy 分野の平均 AUD 138,479
Electrical Engineer(電気技術者)AUD 105,000〜125,000Mining 分野の平均 AUD 151,812
Electrician(電気工事士)AUD 95,000〜115,000Mining 分野の平均 AUD 131,376
Engineering Technician(エンジニアリング技術者)ページ上でレンジ表示を取得できず業種別平均として AUD 84,381/AUD 77,920 の表示を確認
Welder(溶接工)ページ上でレンジ表示を取得できず業種別平均として AUD 109,746/AUD 71,063/AUD 66,396 の表示を確認

出典:SEEK「Mechanical Engineer salary」SEEK「Electrical Engineer salary」SEEK「Electrician salary」SEEK「Engineering Technician salary」SEEK「Welder salary」(いずれも2026年5月時点の表示。弊社閲覧時に一部ページはアクセス制限で取得できませんでした)

「Mechanical Engineer の年収」を、そのまま自分の見込みにしないでください。上表の Mechanical Engineer(ANZSCO 233512)は学位保持者の職種です。MEM60122 修了者が就くのは、その下の Mechanical Engineering Technician(312512)です。SEEK の Engineering Technician のページで確認できた業種別平均が AUD 77,920〜84,381 であることからも、Engineer と Technician で年収レンジがはっきり分かれていることが読み取れます。留学生がまず現実的に見込むべきは、後者の水準です。

人手不足の状況(Occupation Shortage List)

豪州政府は毎年、職業ごとの人手不足の判定を公表しています。弊社が第三者データベースで確認した2025年版の判定は次のとおりです(S=全国的に不足、M=都市部で不足、NS=不足なし)。

ANZSCO・職業2025年の判定
312511 Mechanical Engineering DraftspersonS(不足)
312512 Mechanical Engineering TechnicianS(不足)
312412 Electronic Engineering TechnicianS(不足)
312312 Electrical Engineering TechnicianM(都市部で不足)
323211 Fitter (General)S(不足)
323212 Fitter and TurnerS(不足)
322311 Metal FabricatorS(不足)
341111 Electrician (General)S(不足)
233512 Mechanical EngineerNS(不足なし)
312311 Electrical Engineering DraftspersonNS(不足なし)

出典:anzscosearch.com(第三者データベース)。一次情報である Jobs and Skills Australia の Occupation Shortage List は、弊社の環境からアクセスできませんでした。最新の一次情報は Jobs and Skills Australia および Your Career でご確認ください。

この表には、この分野の構造がそのまま出ています。不足しているのは Technician と Trade であって、Engineer(233512)は「不足なし」と判定されています。「エンジニアが足りないから移住しやすい」という一般論は、豪州の機械分野には当てはまりません。足りていないのは、現場で手を動かせる中間技能層です。そしてその層こそ、留学生には入口が閉じている——これがこの分野の難しさです。

④-B 日本での就職状況と年収JAPAN: JOBS & PAY

比較のため、日本側の数値も示します。出典は厚生労働省が運営する職業情報提供サイト job tag(旧・日本版 O-NET)です。同サイトは職業別の平均年収・労働時間・有効求人倍率・就業者数を公開しています。

職業平均年収月間労働時間有効求人倍率就業者数平均年齢
機械設計技術者659.0万円162時間3.21倍(令和6年度)242,820人42.3歳
電気技術者703.9万円159時間2.68倍(令和6年度)305,190人42.1歳
電気工事士628.1万円163時間3.8倍379,510人41.6歳
精密機器技術者659.0万円162時間3.21倍242,820人42.3歳

出典:厚生労働省 job tag / 機械設計技術者電気技術者電気工事士精密機器技術者(数値は各ページの掲載時点のもの)

※ 機械設計技術者と精密機器技術者は、job tag 上で同一の統計値が表示されています。統計上の分類が同じ区分にまとめられているためと考えられますが、弊社では理由を確認できていません。

日豪を並べたときに見えること

(1) 年収の単純比較では、豪州が高く見えます。豪州の Engineering Technician の業種別平均 AUD 77,920〜84,381 は、為替次第で日本の機械設計技術者 659万円と同水準か、やや上です。一方 Engineer 職や鉱業分野に入れば、日本の水準を大きく上回ります。
(2) ただし生活費が違います。シドニーの家賃・食費・交通費は東京より高いのが一般的です。手取りから生活費を引いた後の余剰で比べると、差は縮まります。
(3) 日本側の求人倍率は非常に高い水準です。機械設計技術者 3.21倍、電気工事士 3.8倍という数字は、日本国内でも技術者は明確に不足していることを示しています。「日本に仕事がないから海外へ」という前提が、この分野では成り立ちにくいということでもあります。
(4) したがって、この分野の留学の価値は「年収の差」より「経験の質の差」に置くほうが妥当です。英語での設計・図面・報告、豪州規格(AS/NZS)での実務、多国籍チームでの仕事。これらは日本に戻ったときにも効きます。

⑤ 日本の同種の専門学校(比較用)2校JAPANESE COUNTERPARTS

「日本の工業系専門学校に行くのと、何が違うのか」を判断していただくために、日本国内で機械・電気・電子系の学科を持つ専門学校を2校挙げます。弊社はこれらの学校と提携関係にはなく、進学の斡旋も行っていません。あくまで比較のための情報です。

東京・大田区/八王子市

日本工学院専門学校/日本工学院八王子専門学校

テクノロジー・デザイン・医療・スポーツなど幅広い分野を持つ総合専門学校です。工学系では以下の2年制学科が公開されています。

蒲田キャンパス:〒144-8655 東京都大田区西蒲田5-23-22
八王子キャンパス:〒192-0983 東京都八王子市片倉町1404-1

日本工学院 サイト学科一覧

東京・豊島区

東京電子専門学校

電気・電子・情報・医療系に特化した専門学校です。工学系では以下の2年制学科が公開されています。

同校の電気工学科のページでは、卒業により第二種電気工事士の筆記試験が免除され、卒業後の実務経験2年で第三種電気主任技術者、5年で第二種電気主任技術者の認定を受けられると案内されています。

〒170-8418 東京都豊島区東池袋3-6-1

東京電子専門学校 サイト

この比較で、最も大きな違いが出るところ。
日本の工業系専門学校は、国家資格の受験資格・試験免除・実務経験による認定という形で、卒業が資格に直結する設計になっています(第二種電気工事士の筆記免除、電気主任技術者の認定など)。2年通えば、資格取得への道筋がはっきり見えるのが日本の強みです。
一方、TAFE NSW の MEM60122・UEE50520 は、資格そのものではなく「職務能力の証明」として設計されています。免許(NSW の電気工事免許など)につながるのはアプレンティスシップ経由の別ルートで、留学生には開いていません。
「資格を取りたい」なら日本、「英語環境での実務能力と豪州でのキャリアの入口が欲しい」なら豪州。目的が違えば、答えも変わります。

⑥ オーストラリアで学ぶ価値と、日本との違いWHY AUSTRALIA

ここまで厳しい話を続けてきましたので、では何が得られるのかを整理します。

得られるもの

1. 英語で技術を扱う経験

図面の注記、仕様書、試験報告、打ち合わせ——すべて英語です。日本で英語を勉強してから技術を学ぶのではなく、技術を英語で学ぶことになります。この経験は、日本の外資系メーカーや海外案件を持つ企業で明確に評価されます。

得られるもの

2. 豪州規格(AS/NZS)での実務

MEM60122 の CAD・機械計算、UEE50520 の電子・通信システムの立ち上げは、いずれも豪州規格を前提に教えられます。JIS しか知らない技術者と、AS/NZS も分かる技術者では、扱える案件が変わります。

得られるもの

3. 安全法規を先に叩き込む文化

UEE50520 のコアの多くが WHS(労働安全衛生)関連であることに表れているとおり、豪州は技術の前に安全という順序で教えます。この考え方は、日本の製造現場でも通用する資産になります。

得られるもの

4. 学位への進み方が見えている

Advanced Diploma を修了してから豪州の大学工学部へ進むルートは、実際に使われています。Engineers Australia の査定を狙うなら、いずれ学位は必要です。2年 + 大学2〜3年という長期設計であれば、233系の職種も射程に入ります。

日本との違い

5. 資格ではなく「能力の単位」で積む

日本は「学校を出て国家試験を受ける」、豪州は「ユニットごとに能力を証明して積み上げる」設計です。転職時に「何ができるか」を証明しやすい反面、資格名だけでは通用しません

日本との違い

6. 雇用が先、教育が後という順序

アプレンティスシップの存在が象徴的です。日本は「学校 → 就職」ですが、豪州のトレード分野は「就職 → 学校」です。この順序の違いを理解しないまま計画を立てると、必ずどこかで詰まります。

逆に、豪州で学んでも得られないもの。
・日本の国家資格(第二種電気工事士、電気主任技術者、機械設計技術者試験など)。豪州の資格は日本の免許に振り替わりません。
・NSW の電気工事免許(アプレンティスシップを経ないと取得できません)。
・subclass 189 での永住(312512・312511 が MLTSSL に載っていないため)。
これらを目的にされている場合、この分野の豪州留学はその目的に対して有効な手段ではありません。弊社はその場合、率直にそうお伝えします。

入学条件・英語条件ENTRY REQUIREMENTS

TAFE NSW の留学生向け入学条件は、コースごと・年度ごとに改定されます。以下は弊社が確認した時点の一般的な水準であり、出願時の正式な条件は必ず最新の Course Guide でご確認ください

項目一般的な水準
学歴Diploma/Advanced Diploma 系は、日本の高校卒業(12年間の教育修了)相当が基本線です。MEM60122 のような Advanced Diploma では、数学・物理の履修歴や関連分野の学習歴・実務経験が求められる場合があります
数学MEM 系は MEM30012(数学的手法)がコアに入っているため、一定水準の数学が前提になります。国内学生向けの MEM50222 のページでは「Year 12 の Advanced Mathematics または Certificate III in Engineering」が条件として挙げられていました
英語(一般的な目安)Diploma/Advanced Diploma レベルでは IELTS Academic 全体 5.5〜6.0(各バンドに下限あり)が一般的な水準として案内されることが多いです。HE20552 は高等教育課程のため、より高い水準が求められる可能性があります
年齢18歳以上
その他実習を含むユニットでは、作業着・安全靴・保護具の自己負担が発生します(後述の追加費用)
英語のスコアが足りない場合。TAFE NSW は、提携語学学校で規定のレベルを修了することを英語条件の代替として認める運用を案内しています。この場合、語学学校 + 本コースのパッケージで学生ビザを申請するのが一般的です。
エンジニアリング分野は、語学の負荷が特に高い分野です。技術用語・単位・規格名・安全法規の用語が、最初から英語で出てきます。IELTS のスコアがぎりぎりの状態で本コースに入ると、最初の学期で大きく苦労される方が多いのが実情です。時間と費用に余裕があるなら、語学学校を長めに取ることを弊社はお勧めしています。
シドニー市内(Ultimo キャンパス周辺)の語学学校については、TAFE Ultimo 周辺の語学留学ページ語学留学のページもあわせてご覧ください。

費用と期間FEES & DURATION

弊社が確認できた公表値をそのまま並べます。推測での金額は書きません。また、2026 International Student Guide の掲載額と、TAFE NSW のコースページに表示される額が一致しないコースがあります。どちらが正しいかを弊社が断定することはできませんので、両方を併記します。

コースCRICOS期間Guide 2026 掲載額コースページ表示のレンジ入学
MEM60122 Advanced Diploma of Engineering (Mechanical)112018C2年AUD 28,625AUD 28,625〜32,9202月・7月
UEE50520 Diploma of Electronics and Communications Engineering103400E2年AUD 36,075AUD 36,075〜41,4902月・7月
HE20552 Diploma of Renewable Energy Engineering107756M1年AUD 20,000AUD 20,000〜21,0402月・7月

出典:TAFE NSW International Student Guide 2026(PDF)および各コースの TAFE NSW 掲載ページ。開講キャンパスはいずれも Ultimo と案内されています。

学費以外にかかるもの(TAFE NSW が案内している範囲)
追加費用 AUD 300〜1,000/コース:作業着、安全靴、保護具、工具、教材、消耗品など。エンジニアリング分野は実習があるため、この負担が他分野より大きくなります。
OSHC(留学生健康保険):学生ビザの必須要件です。
学生ビザ申請料:申請時点の政府公表額によります。
生活費:シドニーの家賃相場は変動が大きく、弊社では固定額を提示していません。
渡航費・空港送迎・滞在先手配費など。

これらを合算した総額のお見積りは、ご希望の開始時期と滞在形態をうかがったうえで個別に作成しています。概算の考え方は留学費用シミュレーションもご参照ください。

※ 学費は年度改定されます。また為替の影響も大きい分野です。上記は「2026年時点で公表されている額」であり、実際のご請求額を保証するものではありません。

よくあるご質問FAQ

Q1. 日本で機械設計の実務が5年あります。MEM60122 は簡単すぎませんか。

技術的な内容だけを見れば、実務経験のある方にとって既知の部分は多いと思われます。ただしこのコースの価値は、技術そのものより「豪州の資格枠組みの中に自分を位置づけること」にあります。豪州の雇用主は AQF(豪州資格枠組み)のレベルで人を見ますし、技能査定機関も同様です。日本での実務経験だけでは、この枠組みの中で証明が立ちません。
なお、既習内容については RPL(Recognition of Prior Learning:既習得能力の認定)の申請が可能な場合があります。認められれば履修ユニットを減らせますが、就学期間が短くなると subclass 485 の「2学年分」要件に影響する点にご注意ください。RPL の可否と、その影響については個別にご相談ください。

Q2. MEM40119 Certificate IV in Engineering は本当に受けられないのですか。

弊社が確認した範囲では、MEM40119 は TAFE NSW の国内学生向けページにのみ存在し、Fluid Power、Welding、CNC Programming といった専門バリエーション(-03、-04、-06 等)が開講されています。留学生向けの案内は見つかりませんでした。
ただし、コース開講状況は年度ごとに変わります。弊社が確認した時点の情報であり、将来的に留学生向けに開講される可能性を否定するものではありません。最新の開講状況は、お問い合わせいただければ確認いたします。

Q3. TAFE NSW に工学系の学士(Bachelor)はありますか。

弊社が確認した範囲では、ありません。TAFE NSW の留学生向け学位一覧に掲載されているのは、Business(HE20614)、Property Valuation(HE20507)、Early Childhood Education(HE20610)、Fashion Design(HE20506)、Interior Design(HE20501)、3D Art and Animation(HE20620)、Creative Practice – Music(HE20634)、Information Technology(HE20624/HE20625)などで、機械・電気・電子系の学士は含まれていません
工学系で TAFE NSW が提供する最上位の高等教育課程は、HE20552 Diploma of Renewable Energy Engineering(1年)です。工学の学位が必要な場合は、大学への進学・編入が前提になります。

Q4. MEM60122 を修了すれば、subclass 485 は取れますか。

Post-Vocational Education Work stream で指名する職業は MLTSSL に掲載されている必要があります。MEM60122 が主に対応する 312512(Mechanical Engineering Technician)と 312511(Mechanical Engineering Draftsperson)は、弊社が確認した範囲では MLTSSL に掲載されていません。したがって、これらの職種を指名しての 485 申請は難しいと考えられます。
UEE50520 が対応する 312312 は MLTSSL に掲載されているとの情報がありますが、この点は二次情報源に依拠しており、情報源によって記載に食い違いがありました。485 を計画の柱にされる場合は、必ず登録移住代理人(MARA 登録)に個別にご確認ください。弊社は移住代理業務を行っておらず、ビザの可否を判断する立場にありません。

Q5. 卒業後にオーストラリアで就職できる可能性はどのくらいありますか。

弊社は就職率の数値を持っておらず、また保証もできません。ただし判断材料として、次の点はお伝えできます。
Technician 系の職種は人手不足と判定されています(312511・312512・312412 が「不足」)。求人自体は存在します。
・一方で、雇用主が留学生をスポンサーするには手続きとコストの負担があります。同じ能力なら永住権保持者が採用されやすい、という構造は現実にあります。
在学中のインターンシップや現場経験、英語力、そして人的なつながりが結果を大きく左右します。「卒業したら求人が来る」という分野ではありません。
率直に申し上げて、この分野で豪州就職を実現される方は、在学中から積極的に動いた方です。

Q6. 電気工事の仕事がしたいのですが、どうしても方法はありませんか。

学生ビザからの直接ルートは、弊社が確認した限りありません。NSW の電気工事免許は UEE30820 の修了 + 4年間のアプレンティスシップが前提で、UEE30820 への入学自体がアプレンティス雇用契約を前提としているためです。
考えられるのは、(a) 先に別のルートで永住権または就労制限のない在留資格を得たうえで、アプレンティスシップに入る(b) 日本で第二種/第一種電気工事士の資格と実務経験を積んだうえで、TRA の Offshore Skills Assessment Program(OSAP)による技能査定を目指し、雇用主指名型のビザ(482/186)を狙う、という2つの方向です。
ただし (b) についても、TRA の査定要件と、査定合格後に雇用主を見つける難しさがあります。数年単位の計画になることは、あらかじめご承知おきください。この道を本気で検討される場合は、施工(341111)ではなく電気技術者(312312)や電子技術者(312412)に照準を移すことも、選択肢として一緒に検討します。

確認できなかったことWHAT WE COULD NOT VERIFY

このページの作成にあたって、弊社が確認しきれなかった項目を正直に列挙します。これらは「分からない」という状態のまま記載しており、断定した表現は避けています。ご相談の際は、これらの点を一緒に確認するところから始めます。

ビザ・職業リストに関して
  1. MLTSSL/STSOL/ROL の根拠法令 F2019L00278(LIN 19/051)の本文を、弊社の環境から取得できませんでした。掲載状況は第三者データベースを参照した二次情報です。
  2. 312412 Electronic Engineering Technician が STSOL または ROL に掲載されているかを確認できませんでした。
  3. 312312 Electrical Engineering Technician の 189/190/485 での取り扱いについて、参照した情報源の間で記載が食い違っていました。
  4. 州指名(190/491)で、NSW その他の州がこれらの職種を実際に指名対象としているかは確認していません。州の指名リストは毎年変わります。
  5. subclass 482 の Core Skills stream における Core Skills Income Threshold(給与下限)の最新額を、このページでは扱っていません。
  6. subclass 186 Direct Entry の職務経験年数要件の最新運用を確認していません。
  7. ANZSCO 2022 版と 2013 版で、上記職種のコードや定義に差異があるかを個別に照合していません。
  8. 2025年版 Occupation Shortage List の判定は第三者データベース経由であり、Jobs and Skills Australia の一次情報にはアクセスできませんでした
コース・資格に関して
  1. MEM60122 が Engineers Australia の Dublin Accord 認定課程であるかを確認できませんでした。これは EA での査定を狙う場合、決定的に重要な項目です。
  2. MEM60122 の Group A/Group B 選択ユニットのうち、TAFE NSW Ultimo で実際に開講されるユニットの一覧を確認できませんでした。
  3. UEE50520 の Group A〜D 選択ユニットについても、同様に実開講リストを確認できていません。
  4. HE20552 の 8つのコアユニットの正式なユニットコードを確認できませんでした(高等教育課程のため training.gov.au には掲載されていません)。
  5. HE20552 修了者の Clean Energy Council 暫定認定について、申請要件と実際の承認率を確認していません。
  6. MEM60122・UEE50520 のコース別の正確な IELTS 要件を、コースページ上で確認できませんでした。
  7. 各コースの RPL(既習得能力の認定)の実際の運用と、認定された場合の就学期間への影響を確認していません。
  8. MEM30219・UEE30820・MEM40119・MEM50222 について、将来的に留学生向けに開講される予定があるかは確認できていません。
  9. TAFE NSW から豪州の大学工学部への編入において、どの大学が MEM60122 に何単位の免除を与えるかを確認できませんでした。
職種・年収・統計に関して
  1. SEEK の Mechanical Fitter/Maintenance Fitter/Fitter/Boilermaker/CAD Drafter の各給与ページは、弊社閲覧時にアクセス制限により取得できませんでした。
  2. SEEK の Engineering TechnicianWelder のページは、業種別平均のみ取得でき、全体の年収レンジは取得できませんでした
  3. 豪州政府の Your Career は JavaScript 前提のサイトのため、弊社の環境では数値を取得できませんでした。
  4. TAFE NSW のエンジニアリング系コースの修了率・就職率は公表を確認できませんでした。
  5. TAFE NSW 修了生のうち、実際に subclass 482/186 でスポンサーを得た人数に関するデータはありません。
  6. Telecommunications Technical Officer に対応する正確な ANZSCO コードを特定できませんでした(313212 は参考として挙げたものです)。
  7. job tag 上で 機械設計技術者と精密機器技術者が同一の統計値になっている理由を確認できませんでした。
  8. 日本の技術者年収について、賃金構造基本統計調査の原データにはアクセスできず、job tag の掲載値を用いています。
免許・査定手続きに関して
  1. TRA の Offshore Skills Assessment Program(OSAP)の詳細ページは、弊社閲覧時にアクセス制限で取得できませんでした。プログラム概要は TRA の Programs ページから確認しています。
  2. TRA の Job Ready Program の各段階の手数料を、このページでは扱っていません。
  3. Engineers Australia の Migration Skills Assessment の最新手数料と標準処理期間について、弊社が確認した値(およそ AUD 795・約120日)が現行のものかを再確認できていません。
  4. NSW Fair Trading の電気関連免許について、海外資格保持者の同等性認定(mutual recognition)の運用を確認していません。
  5. アプレンティスシップの対象となる在留資格の範囲について、NSW の公的機関の一次情報にはアクセスできませんでした。

※ 上記のうち、ご相談内容に直接関わる項目については、個別にお調べしてご回答します。「確認できていない」ことを黙って断定的に書くよりも、そのままお伝えして一緒に確認するほうが、結果的にご本人の利益になると考えています。

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移住法に関する助言についてのお断り
弊社は留学の手配を行う教育エージェントであり、登録移住代理人(Registered Migration Agent/MARA)ではありません。このページに記載したビザ・職業リスト・技能査定に関する情報は、公表資料をもとに弊社が整理した参考情報であり、個別のビザ申請の可否や結果を判断・保証するものではありません。
また、職業リストや査定要件は予告なく改定されます。実際のご申請にあたっては、必ず オーストラリア内務省の最新情報をご確認いただくか、MARA 登録の移住代理人にご相談ください。ご希望があれば、弊社から登録移住代理人をご紹介することもできます。

出典一覧SOURCES

1. TAFE NSW・訓練パッケージ

2. ビザ・職業リスト

3. 技能査定・免許

4. 労働市場・年収(豪州/日本)

※ 各リンク先の内容は、弊社が閲覧した時点のものです。制度・金額・掲載状況は改定される場合がありますので、ご判断の前に必ず最新の情報をご確認ください。