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TAFE QUEENSLAND / HORTICULTURE & LANDSCAPE DESIGN

園芸(ホーティカルチャー)・ランドスケープデザイン

Certificate III in Horticulture (AHC30722) / Diploma of Landscape Design (AHC50621)

亜熱帯のブリスベンで植物を学ぶことには、シドニーとも日本とも違う固有の価値があります。ただしこの分野には、「学べること」と「ビザで使えること」の距離が大きいという動かしがたい現実があります。園芸・造園の 362 系職種はどれも MLTSSL(中長期戦略技能職業リスト)に載っておらず、卒業後の subclass 485 Post-Vocational Education Work stream は使えません。さらにクイーンズランド州の州指名リストにも、この 362 系職種は現在載っていません。このページでは、その不都合な事実を最初に並べたうえで、それでも残る道筋と、この分野を学ぶ実質的な価値を出典付きで整理します。

Grovely(ブリスベン) Cert III 1年 入学:1月・7月(弊社確認時点) ANZSCO 362211 / 362213 / 232112 MLTSSL 非掲載(362 系全職種) RTO 0275 / CRICOS 03020E
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最初にお伝えすべきことPLEASE READ THIS FIRST

この分野は、検索で出てくる情報と実際の制度の食い違いが特に大きい分野です。ご相談の前に知っておいていただきたいことを、不都合なものから順に5つ挙げます。

1. 園芸・造園の 362 系職種は、すべて MLTSSL に載っていません。したがって卒業後の 485(Post-Vocational)も 189 も使えません。

Migration (LIN 19/051) Instrument 2019 の条文を弊社で確認したところ、Gardener (General)・Arborist・Landscape Gardener・Greenkeeper は STSOL(短期技能職業リスト)、Nurseryperson は ROL(地方職業リスト)にあり、MLTSSL には一つも載っていません。特にご質問の多い Landscape Gardener(362213)は STSOL のみの掲載で、MLTSSL には載っていません(別表2・第175項)。subclass 485 の Post-Vocational Education Work stream は MLTSSL 掲載職種に関連する資格が要件のため、「園芸の Cert III を出れば卒業ビザで働ける」という筋書きは、この分野では成り立ちません。189(独立技能移住)も同様に使えません。

2. クイーンズランド州の州指名リスト(Queensland Onshore Skilled Occupation List)に、362 系職種は載っていません。

弊社が Migration Queensland の 2025-26 年度のリストを確認した限り、Gardener (General)・Arborist・Landscape Gardener・Greenkeeper・Nurseryperson はいずれも掲載がなく、同リストには「リストにない職業では 2025-26 年度のクイーンズランド州指名の対象になりません」という趣旨の注記がありました。この分野で唯一載っていたのは Landscape Architect(232112・190/491 とも対象)ですが、後述のとおりこの職種には学士以上の学歴が必要で、Diploma では届きません。つまり「QLD で園芸を学んで QLD の州指名(190/491)へ」という経路は、現行のリストでは開いていません。リストは年度ごとに変わりますので、その時点の最新版の確認が前提です。

3. Diploma of Landscape Design の留学生受け入れは、次年度分について確認できませんでした。

弊社が TAFE Queensland から受領した 2026 年向けの学費改定案内には Diploma of Landscape Design(24,900 ドル)が含まれています。ところが、TAFE Queensland International が公開しているコース価格表(弊社確認時点で 2026年7月23日更新・2027年1月/7月入学向け)には、Landscape Design の名を含むコースが見当たりませんでした。掲載されていた園芸・農業系の留学生向けコースは Certificate III in Horticulture(AHC30722)、Certificate III in Rural Operations(AHC32822)、Diploma of Agribusiness Management(AHC51422)、Diploma of Conservation and Ecosystem Management(AHC51120)の4つです。2027 年以降の入学枠があるかどうかは、TAFE Queensland への個別照会が必要です。お申し込み前に弊社から照会します。

4. 造園施工系の Certificate III(Landscape Construction / Parks and Gardens)は、アプレンティスシップ前提で、留学生は入れません。

TAFE Queensland の Certificate III in Landscape Construction(AHC30921)と Certificate III in Parks and Gardens(AHC31024)のページには、いずれも「You must already be employed to enrol as an apprentice or trainee with TAFE Queensland(アプレンティス/トレイニーとして入学するには、すでに雇用されている必要があります)」という趣旨の記載があり、CRICOS コードの表示がないことを弊社で確認しました。学生ビザの留学生はアプレンティスシップに就けないため、この2コースは事実上、選べません。後述しますが、Landscape Gardener の技能査定(TRA)で想定されているのはまさにこの Landscape Construction の資格であり、ここにこの分野の構造的なねじれがあります。

5. 留学生向けの園芸コース(AHC30722)の開講キャンパスは Grovely(ブリスベン)で、ブリスベンは「地方(regional)」ではありません。

国内学生向けには Ashmore(ゴールドコースト)や Toowoomba、Cairns でも開講されていますが、留学生向け価格表に記載されていた開講地は Grovely(ブリスベン北西部)のみでした。そしてブリスベンは、弊社が Home Affairs の指定地方地域(designated regional area)の郵便番号一覧を確認した限り、Category 2 にも Category 3 にも含まれていません。つまり地方就学による 485 の延長や地方系の加点は、このコースをブリスベンで学ぶかぎり付いてきません。

では、この分野に来る意味はどこにあるのか。正直に並べたうえで、それでも残る道筋と価値はこうです。

  • subclass 482(Core Skills stream)と 186 Direct Entry:Arborist・Tree Worker・Landscape Gardener・Irrigation Technician・Nurseryperson は CSOL と 186DE リストに掲載を確認しました。雇用主のスポンサーが得られれば就労の道はあります(技能査定と実務経験が別途必要です)。
  • 他州・他地域の 491:STSOL・ROL 掲載職種は、州によっては 491(地方州指名)の対象になり得ます。QLD のリストにない年度でも、他州のリストは別です。
  • 亜熱帯の植物・灌漑・薬剤管理を英語で学ぶ経験は、日本の造園業・ゴルフ場管理・観葉植物流通に戻る場合にも評価されやすい、持ち帰れる技能です。

「永住が取れる分野です」とは申し上げません。取れないルートと、まだ残っているルートを最初に分けてお伝えするのが、この分野での誠実な案内だと弊社は考えています。

30秒で分かるこのコースSUMMARY

学校TAFE Queensland(RTO 0275 / CRICOS 03020E / 高等教育 PRV13003)
主なコースAHC30722 Certificate III in Horticulture(1年・CRICOS 114313B)/AHC50621 Diploma of Landscape Design(弊社確認の 2026 年学費案内に掲載。ただし次年度の留学生枠は確認できず=上記3参照)
留学生向けキャンパスAHC30722:Grovely(ブリスベン)。国内学生向けは Ashmore・Toowoomba・Cairns 等でも開講されますが、留学生枠はキャンパスが限られます。
入学時期弊社が確認した価格表の記載は 2027年1月27日・2027年7月13日入学(変更され得ます)。
2026年 学費(弊社確認値)AHC30722:9,300 ドル/AHC50621:24,900 ドル(TAFE Queensland の 2026 年向け学費案内に基づく確認値。年度・入学期により改定されます)
英語条件TAFE Queensland の留学生向け英語条件は、Certificate III〜Advanced Diploma で IELTS 6.0(各バンド 5.5 以上)または同等と公表されています。
最重要ポイント362 系職種はすべて MLTSSL 非掲載。189 も 485(Post-Vocational)も使えず、QLD の州指名リストにも載っていません。現実的に残るのは 482/186(雇用主スポンサー)と、他州の 190/491 です。
ANZSCO362211 Gardener (General) / 362212 Arborist / 362213 Landscape Gardener / 362311 Greenkeeper / 362411 Nurseryperson(いずれも skill level 3・査定は TRA)。上位に 232112 Landscape Architect(skill level 1・VETASSESS・学士以上)。
QLD 特有擁壁・パーゴラ・舗装などを含む造園工事の請負には QBCC の Structural Landscaping(trade)ライセンスの枠組みがあります(3,300 ドル超の建設工事はライセンス制)。植栽だけの作業に必要かどうかは確認できませんでした(後述)。
気候ブリスベンは亜熱帯。植生・芝種・灌漑・シロアリ対策の前提が日本とも温帯の豪州南部とも違い、学ぶ内容の実務的な意味が変わります(⑥で詳述)。

※ 学費・入学時期・開講キャンパス・英語条件・職業リストはいずれも改定されます。最新の内容は TAFE Queensland の発表と、当社からのお見積りでご確認ください。

① コースの主旨と学習ユニットCOURSE PURPOSE & UNITS

AHC30722 Certificate III in Horticulture — 何を身につける資格か

AHC30722 は、豪州の農業・園芸系訓練パッケージ AHC に属する全国共通資格で、training.gov.au の公開ファイル(Release 1)によれば 17ユニット(コア11+選択6)で構成されます。内容は「庭を美しくする」というより、薬剤・機械・土壌・灌水・病害虫といった、屋外で植物を管理するための技術一式です。日本の園芸教育と比べると、薬剤取扱いと労働安全衛生の比重が明確に高いのが特徴です。

ユニットコードユニット名内容の要点
AHCCHM304Transport and store chemicals農薬・薬剤の運搬と保管
AHCCHM307Prepare and apply chemicals to control pest, weeds and diseases病害虫・雑草防除のための薬剤調製と散布
AHCIRG346Operate pressurised irrigation systems加圧灌水システムの運用
AHCMOM304Operate machinery and equipment機械・器具の操作
AHCPCM308Identify and select plants植物の同定と選定
AHCPGD309Perform specialist amenity pruningアメニティ樹木の専門的剪定
AHCPMG301Control weeds雑草管理
AHCPMG302Control plant pests, diseases and disorders植物の病害虫・生理障害の管理
AHCSOL304Implement soil improvements for garden and turf areas庭園・芝生の土壌改良
AHCWHS302Contribute to workplace health and safety processes労働安全衛生プロセスへの寄与
AHCWRK320Apply environmentally sustainable work practices環境配慮型の作業実践

上表はコアユニット11個です。出典:training.gov.au — AHC30722 リリースファイル(PDF)。TAFE Queensland のコースページでは、選択6ユニットを AHCNSY 系(ナーサリー)・AHCTRF 系(芝)・AHCPCM 系(植物管理)など18の選択肢から選ぶ構成が示されていました。学期・キャンパスにより開講内容は変わります。

TAFE Queensland のコースページでは、この資格の進路として Nursery Worker/Parks and Gardens Worker/Horticulturist が挙げられています。通学は週2〜3.5日程度と案内されており、就学期間はキャンパスにより6か月〜1年の幅があります(留学生向けの標準は1年)。

AHC50621 Diploma of Landscape Design — 設計側の資格

training.gov.au の公開ファイル(Release 1)によれば、12ユニット(コア6+選択6)で構成されます。Certificate III が「作業する人」の資格だとすれば、こちらは「敷地を読み、図面を描き、設計として提案する人」の資格です。CAD による作図が正式にコアユニットに入っています。

ユニットコードユニット名内容の要点
AHCDES505Prepare a landscape designランドスケープ設計案の作成
AHCDES506Design for construction of landscape features施工を前提とした造作物の設計
AHCDES507Produce drawings for landscape design projects using CAD softwareCAD による設計図面の作成
AHCDES508Design sustainable landscapes持続可能性を織り込んだ設計
AHCDES509Assess landscape sites敷地調査・評価
AHCPCM511Specify plants for landscapesランドスケープのための植栽仕様の決定

出典:training.gov.au — AHC50621 リリースファイル(PDF)

TAFE Queensland での開講状況について、正直に書きます。弊社が受領した 2026 年向けの学費案内にはこのコース(24,900 ドル)が含まれていますが、弊社確認時点の留学生向け価格表(2027年入学向け)には掲載がなく、TAFE Queensland のサイト上でも現行の AHC50621 のコースページを特定できませんでした(検索で到達できたのは旧資格 AHC50616 時代のページで、Grovely キャンパスでの夜間開講と国内学生向け学費が示されたものでした)。CRICOS コースコードも、第三者サイトの記載(112122C)以外では確認できていません。「今から出願して入れるかどうか」は、必ず事前照会が必要なコースとお考えください。ご希望があれば弊社から TAFE Queensland に照会します。

留学生として選べない園芸・造園系コース(参考)。TAFE Queensland には次のような資格も並びますが、いずれもアプレンティスシップ(雇用契約+訓練)前提の国内学生向けで、CRICOS コードの表示がなく、留学生の受け入れを弊社では確認できていません。

  • AHC30921 Certificate III in Landscape Construction(造園施工。Grovely・Ipswich・Ashmore・Nambour・Toowoomba・Cairns・Townsville で国内学生向けに開講)
  • AHC31024 Certificate III in Parks and Gardens(公園緑地管理)
  • スポーツターフ(芝)管理、ナーサリー運営、アーボリカルチャー(樹木管理)系の各資格

特に AHC30921 は、後述する Landscape Gardener の技能査定(TRA)で想定されている資格です。「査定に要る資格を、留学生は学生ビザで取りに行きにくい」という構造は、NSW でも QLD でも同じです。

この分野の周辺で、留学生に開かれている TAFE Queensland のコース(弊社が価格表で確認したもの)。

  • AHC51120 Diploma of Conservation and Ecosystem Management(CRICOS 104852B・1年・Nambour=サンシャインコースト)— 自然保護・生態系管理。方向性が異なるため本ページでは扱いません。TAFE Queensland 環境・園芸の従来ページもご覧ください。
  • AHC32822 Certificate III in Rural Operations(CRICOS 114312C・1年・Toowoomba)/AHC51422 Diploma of Agribusiness Management(CRICOS 110771H・1年・Toowoomba)— 農業・農場運営系。Toowoomba は指定地方地域(Category 3)に含まれる地域です。

この3コースの学費は弊社の確定情報に含まれていないため、金額は記載しません。お見積りをご依頼ください。

② このコースで就ける職種と ANZSCO コードの検証OCCUPATIONS & ANZSCO

ご相談時にいただくことの多いコードを、弊社で一つずつ照合しました。1つは番号の取り違えにご注意ください。skill level は 1 が最も高い区分です。

ANZSCO(2013)職種名skill level検証結果・備考
362211Gardener (General)(庭園・緑地の管理)3番号注意「Gardener (General) は 362311」と書かれた資料を見かけますが、362311 は Greenkeeper(ゴルフ場等の芝管理)です。Gardener (General) の正しいコードは 362211 です。AHC30722 の中心的な出口です。
362212Arborist(樹木管理・アーボリスト)3確認樹木の診断・高所剪定・伐採。査定上はアーボリカルチャー系の Certificate III が前提で、AHC30722 だけでは足りません。
362213Landscape Gardener(造園工)3確認設計に沿った造園の施工。技能査定(TRA)では Certificate III in Landscape Construction 相当が求められると案内されています(③-B)。
362311Greenkeeper(グリーンキーパー)3確認ゴルフ場・スポーツ施設の芝管理。スポーツターフ系資格が対応します。
362411Nurseryperson(苗木生産・園芸店)3確認苗木・鉢物の育成と販売。AHC30722 修了者が Nursery Worker として就く例が TAFE Queensland のページでも案内されています。
232112Landscape Architect(ランドスケープ・アーキテクト)1要注意skill level 1 の専門職。査定(VETASSESS)は学士以上を要求し、Diploma of Landscape Design(AQF レベル5)では届きません

Landscape Designer と Landscape Architect は別物です

ご相談で最も誤解が多いのがこの2つです。Diploma of Landscape Design が対応するのは、住宅の庭や小規模敷地の設計を担う「Landscape Designer」で、ANZSCO 上に独立した職種コードは見当たりません(実務上は Landscape Gardener 362213 などに分類されます)。一方 Landscape Architect(232112)は公共空間・都市開発レベルの設計を扱う skill level 1 の専門職で、VETASSESS の査定では学士以上かつ高い関連性のある専攻が求められます。「Diploma of Landscape Design を出れば Landscape Architect として査定を受けられる」という理解は成り立ちません。目指す場合は学士課程への進学が別途必要です。

なお 2025 年の Occupation Shortage List では、Landscape Architect は全国では「不足なし」とされつつ、州別ではクイーンズランド州のみ「不足」と示されていました。学士まで積み上げる長期計画を取れる方にとっては、QLD はむしろ相性のよい州だといえます。

労働市場の構造(政府統計)

Jobs and Skills Australia の職業プロフィール(Gardeners・ANZSCO 3622)では、就業者 90,300人、中央年齢39歳、学歴構成は Certificate III/IV 保有 37.6%(全職種平均 19.5%)・学士以上 8.6% と示されています。州別では QLD が 20.6%(NSW 27.1%・VIC 26.0%)で、単純計算で約1.8万人規模がクイーンズランドで働いている計算になります。学位よりも実技資格と経験が効く分野であることが統計にも表れています。一方 Landscape Architects(232112)は就業者 3,800人(QLD 15.9%)と小さな職種で、学士 48.1%・大学院等 32.9% と学歴構成がまったく異なります。

③ ビザ対応職種としての扱い(リスト別の掲載有無)OCCUPATION LISTS

先に、コード体系のややこしさをご説明します。現在の制度では、参照する職業リストによって ANZSCO のコード体系が違います。

  • LIN 19/051(MLTSSL・STSOL・ROL)は ANZSCO 2013 のコードを使います。Arborist = 362212、Landscape Gardener = 362213。
  • CSOL(LIN 24/089)と 186 Direct Entry(LIN 24/093)は ANZSCO 2022(OSCA)系のコードです。Arborist = 362511、Landscape Gardener = 362711 と番号が変わります。

同じ職種でも書類上のコードが違う、という状況が起きます。特に Arborist と Landscape Gardener は番号のずれが最も紛らわしい2職種です。

職種ごと・リストごとの掲載状況(弊社確認)

職種ANZSCO 2013CSOL
(482 Core Skills)
186 DE
(LIN 24/093)
MLTSSLSTSOLROL査定機関
Gardener (General)362211 非掲載 非掲載 非掲載 掲載別表2・第173項 非掲載 TRA
Arborist362212 掲載362511 掲載362511・第392項 非掲載 掲載別表2・第174項 非掲載 TRA
Landscape Gardener362213 掲載362711 掲載362711・第394項 非掲載 掲載別表2・第175項 非掲載 TRA
Greenkeeper362311 非掲載 非掲載 非掲載 掲載別表2・第176項 非掲載 TRA
Nurseryperson362411 掲載362411 掲載362411・第391項 非掲載 非掲載 掲載別表3・第65項 TRA
Tree Worker該当コードなし 掲載362512 掲載362512・第393項 LIN 19/051 の各表に対応する職種名を確認できませんでした VETASSESS(186DE の表の記載)
Irrigation Technician該当コードなし 掲載362712 掲載362712・第395項 LIN 19/051 の各表に対応する職種名を確認できませんでした VETASSESS(186DE の表の記載)
Landscape Architect232112 掲載232112 掲載232112・第99項 掲載別表1・第25項 非掲載 非掲載 VETASSESS

出典:Core Skills Occupation List(Department of Home Affairs 公開 PDF)、Migration (LIN 24/093) Instrument 2024(F2024L01618・条文本文で確認)、Migration (LIN 19/051) Instrument 2019(F2019L00278・2026年3月28日時点の編集版の条文本文で確認)。項番は弊社が読み取った時点のもので、改定により変動します。

読み取っていただきたい要点を3つに絞ります。

  • MLTSSL に載っているのは Landscape Architect(232112)だけ。362 系の5職種はすべて非掲載です。Landscape Gardener(362213)も MLTSSL には載っていません(STSOL のみ)。
  • Gardener (General) と Greenkeeper は CSOL にも 186DE リストにも載っていません。この2職種では雇用主スポンサービザ(482/186)も使えない、という構造です。
  • Nurseryperson は STSOL ではなく ROL(地方職業リスト)にあります。190 の対象にはならず、地方州指名の 491 が中心になります。

subclass 別の適用可否

ビザ参照するリストこの分野での適用可否
subclass 482
Skills in Demand(Core Skills stream)
CSOL 一部可Arborist・Tree Worker・Landscape Gardener・Irrigation Technician・Nurseryperson・Landscape Architect は対象になり得ます。Gardener (General)・Greenkeeper は対象外。雇用主が承認スポンサーで、給与が Core Skills Income Threshold(2026年7月1日から 79,499 ドル)以上であることが必要です。園芸・造園の初任給水準でこの基準に届くかどうかは、求人ごとの慎重な確認が要ります。
subclass 186
Employer Nomination Scheme(Direct Entry stream)
LIN 24/093 一部可弊社が条文で確認した該当職種は Nurseryperson(TRA)・Arborist(TRA)・Tree Worker(VETASSESS)・Landscape Gardener(TRA)・Irrigation Technician(VETASSESS)・Landscape Architect(VETASSESS)です。通常3年以上の実務経験と技能査定が求められます。
subclass 189
Skilled Independent
MLTSSL のみ 原則不可Landscape Architect(232112)を除き、この分野の職種では申請できません。
subclass 190
Skilled Nominated(州指名)
MLTSSL + STSOL 条件付き制度上は Gardener (General)・Arborist・Landscape Gardener・Greenkeeper・Landscape Architect が対象範囲に入ります。ただし実際に指名するかは各州のリスト次第で、QLD の 2025-26 年度リストにはこのうち Landscape Architect しか載っていませんでした。
subclass 491
Skilled Work Regional(地方州指名)
MLTSSL + STSOL + ROL 州次第制度上は Nurseryperson を含む全職種が対象範囲に入り、この分野で永住を視野に入れるなら本来の主戦場です。ただし州・準州の指名が必須で、QLD の現行リストには 362 系職種が載っていません。他州のリストと年度更新を追いかける必要があります。
subclass 485
Temporary Graduate(Post-Vocational Education Work stream)
MLTSSL 不可このストリームは MLTSSL 掲載職種に密接に関連する資格が要件です(年齢35歳以下という別要件もあります)。AHC30722 も AHC50621 も、指名できる MLTSSL 職種につながりません。「TAFE を出れば卒業ビザ」という一般論は、この分野には当てはまりません。
subclass 494
Skilled Employer Sponsored Regional
地方雇用主指名の職業リスト 未確認地方の雇用主指名ビザですが、対象職業リストでのこの分野の掲載状況を弊社では今回確認できませんでした。

各リストの日本語での全体像は、当社の CSOL(Core Skills Occupation List)解説ページもあわせてご覧ください。

③-B 技能査定という関門 — TRA と VETASSESSSKILLS ASSESSMENT

482/186/190/491 のどのルートでも、技能査定(Skills Assessment)を避けて通れません。この分野は、ここが最大の壁になります。

TRA(Trades Recognition Australia)— 362 系職種

Landscape Gardener(362213)の査定について、弊社が確認できた水準は次のとおりです。

  • AQF Certificate III 相当の資格——具体的には Certificate III in Landscape Construction が求められると案内されています。Certificate III in Horticulture(AHC30722)ではありません。
  • 実務経験3年以上、うち直近36か月のうち12か月以上が就労期間であること。給与明細・雇用証明等の証憑が必要です。

ここに深刻なねじれがあります。査定で想定される Landscape Construction の資格は、QLD でも NSW でもアプレンティスシップ前提で、留学生が学生ビザで取りに行きにくいコースです。「Cert III in Horticulture を出て、そのまま Landscape Gardener で査定」という筋書きは、そのままでは通りません。

また、豪州の教育機関でトレード資格を取った留学生が査定を受ける場合、TRA の Job Ready Program(登録 → 関連職種での有給就労おおむね52週 → 職場アセスメント → 最終審査、全体で12〜15か月程度)を通るのが一般的と案内されています。ただし Gardener 系のようにそもそも CSOL・MLTSSL に載っていない職種では、査定を取ってもつながるビザがない点にご注意ください。

正直にお伝えします。TRA のサイト(tradesrecognitionaustralia.gov.au)は、弊社の環境からは本文を取得できませんでした。上記の要件・週数は移住実務の解説記事等から確認したもので、TRA のページ上での最終確認はできていません。実際の申請前に必ず TRA の案内と登録移民代理人の確認を受けてください。リンクのみ掲げます:Trades Recognition Australia — Job Ready Program

VETASSESS — Landscape Architect(232112)

AHC50621 Diploma of Landscape Design(AQF レベル5)はこの学位要件を満たしません。Landscape Architect を目指すなら、Diploma からの単位認定を使った学士課程への進学を含む長期計画が必要です。

③-C QLD の地方区分・州指名(BSMQ)・DAMAREGIONAL & STATE NOMINATION

まず「地方(regional)」の定義を正確に

「クイーンズランド=地方」ではありません。弊社が Home Affairs の指定地方地域(designated regional area)の郵便番号一覧を確認した限り、ブリスベンは Category 2(Cities and Major Regional Centres)にも Category 3(Regional Centres and Other Regional Areas)にも含まれていません。シドニー・メルボルンと同じ「指定地方地域ではない」扱いです。一方、ゴールドコースト・サンシャインコーストは Category 2トゥーンバやケアンズなどその他の QLD の広い範囲は Category 3 の郵便番号範囲に入ることを確認しました。

そして本ページの主役である AHC30722 の留学生向け開講地は Grovely(ブリスベン)です。つまりこのコースを学ぶこと自体には、地方就学に伴う 485 の延長や地方系の優遇は付いてきません。地方区分が関わってくるのは、卒業後に働く場所を選ぶ段階です。

出典:Department of Home Affairs — Designated regional area postcodes。郵便番号は住所単位で細かく分かれ、一覧自体が改定されます。必ず一覧で直接ご確認ください。

州指名:Migration Queensland(BSMQ)

QLD の州指名(subclass 190/491)は Migration Queensland が運用しています。前述のとおり、弊社が確認した 2025-26 年度の Queensland Onshore Skilled Occupation List に 362 系職種の掲載はなく、この分野で載っていたのは Landscape Architect(232112・190/491)だけでした。また、確認時点では 2025-26 年度の Registration of Interest(ROI)は締め切られ、枠は埋まっている旨が案内されていました。州指名は年度ごとに職業リストと枠が変わるため、渡航2年後の条件を今の情報で確定的に読むことはできませんが、少なくとも「現在載っていない」という事実は計画の前提に置くべきです。

出典:Migration QueenslandQueensland Onshore Skilled Occupation List

DAMA(地域労働協定)

QLD には、弊社が Home Affairs の一覧で確認した限り Far North Queensland DAMA(ケアンズ周辺)と Townsville DAMA の2つの DAMA があります。DAMA は地域の人手不足に合わせて職業や要件を緩和する枠組みで、農業・園芸系の職種が含まれる例が知られていますが、この2協定の対象職業表に園芸・造園の各職種が含まれるかどうかは、弊社では確認できませんでした。ケアンズ等の熱帯地域で働くことを視野に入れる場合の検討材料として、存在のみお伝えします。

出典:Home Affairs — Designated Area Migration Agreements (DAMA)

③-D QLD で造園工事を請け負うには — QBCC ライセンスQBCC LICENSING

クイーンズランド州では、建設工事(building work)の実施・請負が QBCC(Queensland Building and Construction Commission)のライセンス制度の下にあります。造園はこの制度と隣り合う分野です。

原則建設工事の価値が 3,300 ドルを超える場合、QBCC ライセンスが必要とされています。
Structural Landscaping(trade)ライセンスQBCC には「Structural Landscaping(構造造園)」というトレード区分のライセンスがあり、業務範囲としてカーポート・デッキ・フェンス・ガゼボ・パーゴラ・擁壁の製作と設置、造園目的の排水設備、車両用でない舗装・コンクリート、テニスコート等の造成などが挙げられています。範囲外の付随工事は 3,300 ドル未満なら行える旨も示されています。
技術要件・経営要件申請には技術的技能の証明(アプレンティスシップ修了書類、RTO の資格等)に加え、経営に関するユニット BSBESB402 と、最低財務要件(MFR)を満たすことが求められると案内されています。
被雇用者の場合ライセンスを持つ事業者に雇われて働く分には、原則として自分のライセンスは不要とされています(工事を監督する立場は別)。

整理すると。「学んで、造園会社に雇われて働く」段階では、ご自身の QBCC ライセンスは原則不要です。しかし「独立して擁壁や舗装を含む造園工事を請け負う」段階では Structural Landscaping ライセンスの世界に入り、技術・経営・財務の要件がかかります。一方、植栽・芝張り・剪定といった「構造物を伴わない」作業だけの場合にライセンスが必要かどうかは、弊社では確認できませんでした(「確認できなかったこと」に記載します)。独立を視野に入れる方は、QBCC の案内での確認が必須です。

出典:QBCC — When you need a licenceQBCC — Structural landscaping (trade) licence

④-A オーストラリアの就職状況と年収EMPLOYMENT & PAY IN AUSTRALIA

この分野の賃金には「法定の最低基準(Award)」「民間求人サイトの集計」「政府統計」の3つの層があります。順に見ます。

1. 法定の最低基準 — Gardening and Landscaping Services Award [MA000101]

園芸・造園サービス業に適用される裁定(Award)です。2025年7月1日発効として公表されている時給の一例は、Level 1 が 24.95 ドル、Certificate III 相当の Level 3 が 27.00 ドル、指導的立場の Level 5 が 29.00 ドル(いずれも常用。カジュアルは25%のローディングが加わります)です。

出典は Award の内容を掲載している賃金情報サイトです。Fair Work Ombudsman のサイトは弊社の環境から直接参照できず、一次資料での最終確認ができていません。また雇用形態・事業内容によって適用される Award が異なる場合があります。参考リンク:Fair Work Ombudsman — Gardening and Landscaping Services Award [MA000101]

2. 民間求人サイトの集計値

職種集計値サンプル数・更新時点出典
Gardener平均 時給 35.91 AUD861件・2026年7月19日更新Indeed Australia
Arborist平均 年収 78,507 AUD115件・2026年7月6日更新Indeed Australia
Arborist75,000〜85,000 AUD(ブリスベン 85,000)2026年5月時点SEEK
Landscape Technician(Landscaper)平均 年収 80,068 AUD(都市別ではゴールドコーストが突出して高い表示)227件・2026年7月15日更新Indeed Australia
Landscape Architect平均 年収 94,122 AUD80件・2026年7月12日更新Indeed Australia

数字の読み方の注意。いずれも民間求人サイトの自己申告集計で、政府統計ではありません。サンプル数が3桁前後の職種は地域別の数字のばらつきが大きく、少数の高額案件に引っ張られている可能性があります。なお Jobs and Skills Australia の職業プロフィールでは、Gardeners(3622)も Landscape Architects(232112)も「週あたり所得の中央値:標準誤差が大きく利用不可」とされており、政府統計側から信頼できる中央値が出ていない分野です。

3. 需要の評価(人手不足リスト)

Jobs and Skills Australia の 2025 Occupation Shortage List を弊社が確認した範囲では、Gardener (General)・Arborist・Landscape Gardener はいずれも不足職種として掲載されていません。Landscape Architect は全国では「不足なし」、州別ではクイーンズランド州のみ「不足」という判定でした。「人手が足りないから移民が優遇される分野」という説明は、少なくとも 2025 年のリスト上では 362 系職種について裏づけが取れませんでした。現場に求人があることと、制度上の不足判定は別の話です。

就職活動で実際に効くもの。この分野で採用側が見るのは、多くの場合、学歴よりも運転免許(現場を回るためほぼ必須。QLD の郊外現場では特に)、薬剤取扱いの実技(AHC30722 のコアユニットが土台になります)、小型機械・チェーンソーの運転技能、擁壁等の施工を伴う現場では白カード(建設現場の安全教育修了証)、そして安全指示を確実に聞き取れる英語です。ブリスベンの夏は高温多湿で雷雨が多く、屋外作業の体力条件も採用の実質的な条件になります。

④-B 日本での就職状況と年収EMPLOYMENT & PAY IN JAPAN

日本に戻る場合、あるいは日本での経験を持って渡航する場合のために、日本側も出典付きで整理します。

平均年収360.8万円(厚生労働省 job tag「造園工」)
月間労働時間167時間(同上)
就業者数122,810人(2020年国勢調査・同上)
民間求人集計平均年収 約412万円(求人ボックス 給料ナビ「造園」・2023年8月時点の掲載求人ベース。ボリュームゾーンは298〜355万円)
学歴要件job tag によれば、造園工に学歴要件はありません。

job tag による造園工の仕事内容は「日本庭園や公園などの庭園やゴルフ場等の緑地を設計し、工事を指揮監督するとともに自ら作業を行い、完成後はその維持管理を行う」と説明されています。設計・施工・維持管理を一人が通しで担う日本の職業像に対し、オーストラリアでは Gardener/Landscape Gardener/Arborist/Greenkeeper/Nurseryperson/Landscape Architect が明確に別職種に分かれます。この職種分化こそが、ビザの職業リストが細かく分かれている理由でもあります。

日本側の中核資格は、技能検定制度に基づく造園技能士(1〜3級)と、建設業法に基づく造園施工管理技士(1・2級)です。1級造園施工管理技士は営業所の専任技術者・監理技術者になれる資格で、大学の指定学科卒でも実務3年以上が求められます。日本は「国内で昇っていくのに年数が要る」、オーストラリアは「働き始めるのは早いが、在留資格を得るのに年数が要る」——これがこの分野の日豪の構造差です。

出典:厚生労働省 job tag — 造園工求人ボックス 給料ナビ — 造園の年収・時給。求人ボックスの数値は掲載求人ベースで、時点により変動します。なお日豪の数値は、雇用形態・物価・税制が異なるため単純比較はできません。

⑤ 日本の同種の専門学校(比較用)COMPARABLE SCHOOLS IN JAPAN

「日本で造園・ガーデンデザインを学ぶならどうなるか」を考えていただくために、実在を確認した専門学校を2校挙げます(弊社と提携関係にあるわけではなく、出願の取扱いもしておりません)。

修成建設専門学校 ガーデンデザイン学科(大阪)

2年制・昼間・定員20名

建設系の総合専門学校の中に置かれたガーデンデザイン学科で、造園施工・植栽管理・環境緑化デザイン・エクステリアデザインを現役のプロから学ぶ構成です。AutoCAD や SketchUp を使った設計演習が組み込まれており、CAD をコアに据えた AHC50621 と学ぶ方向性が比較しやすい学校です。目標資格として造園技能士、造園施工管理技士補などが挙げられています。

学費は弊社が同校サイトを確認した範囲では特定できませんでした。
修成建設専門学校 ガーデンデザイン学科

札幌工科専門学校 造園緑地科(北海道)

2年制・札幌市東区・職業実践専門課程

北海道の自然環境を教材に、花・植物・自然を通じて「緑の環境づくり」を担う人材を育てる学科です。樹木医や自然再生士といった資格分野への道筋が案内されており、修了で専門士の称号が得られます。寒冷地の造園という、亜熱帯の QLD とは正反対の気候条件で学ぶ選択肢として、対比の材料になります。

学費は弊社が同校サイトを確認した範囲では特定できませんでした。
札幌工科専門学校

日本の学校と TAFE Queensland を比べるときの視点。

  • 資格の出口が違います。日本の2校は造園技能士・造園施工管理技士補という国家資格系を目指す設計です。豪州の AQF 資格は日本の資格に自動的に読み替わりません(逆も同様です)。
  • 気候と植生がまったく違います。日本で学ぶ剪定・仕立て・和の意匠は日本市場で強く、QLD で学ぶ亜熱帯の植物管理・灌漑は豪州(と熱帯圏)で強い。どこで働きたいかが先、学校選びは後です。
  • 期間は近い。日本の2校は2年、AHC30722 は1年(+語学期間)です。費用は為替と生活費を含めた総額での比較が必要です。

⑥ オーストラリア(QLD)で学ぶ価値と、日本との違いWHY QUEENSLAND

亜熱帯という条件が、学ぶ中身を変えます

観点日本(温帯・四季)クイーンズランド(亜熱帯)
植生の前提落葉樹と四季の変化を前提にした植栽・剪定・仕立て常緑・周年生育が基本。ヤシ類・亜熱帯性の在来種や、日本では温室でしか扱わない観葉植物クラスの植物が屋外の植栽材料になる
コウライシバ等+寒地型芝の使い分け暖地型芝(カウチ・ゾイシア等)中心。生育が速く、刈り込み頻度と水管理の設計が業務の核になる
降雨が比較的安定。灌漑は限定的雨季の集中豪雨と乾季・給水制限の両にらみ。加圧灌水システムの運用がコアユニット(AHCIRG346)に入っているのはこのため
安全・薬剤薬剤は資格・講習ベース薬剤の運搬・保管・散布がそれぞれ独立ユニット。強い日射・熱中症対策・雷雨対応が日常の業務要件
構造物木塀・石組など和の造作擁壁・デッキ・パーゴラ等は QBCC ライセンス制度の対象。シロアリ対策が木構造の前提

つまり QLD で学ぶ園芸は、日本で学ぶ園芸の「英語版」ではなく、別の気候帯の技術体系です。日本の造園経験者ほど、植物の名前から灌漑の考え方まで学び直しになりますが、それは裏を返せば、気候変動で亜熱帯化が進む日本の都市緑化に対して、先回りの知識を持ち帰れるということでもあります。

それでも期待しない方がよいこと

  • 「学べば永住が見える分野」ではありません。MLTSSL 非掲載・QLD 州リスト非掲載という事実の重みは、このページで繰り返し述べたとおりです。
  • 日本の造園技能士・造園施工管理技士には読み替わりません。日本での資格取得が目的なら、日本の学校が近道です。
  • 和風庭園の技法は学べません。むしろ現地では日本庭園の技能を持つ人材が珍しがられる側です。

弊社としてお勧めできる方の像。「植物に関わる仕事を一生の軸にしたい」「亜熱帯・熱帯の植物と水管理を体系的に学びたい」「雇用主スポンサーや他州の地方就労を含む、時間のかかる道筋を受け入れられる」「日本に持ち帰る技術としても価値を見出せる」。この4つが揃う方には意味のある選択です。「手早く永住につながる分野を探している」方には、正直、この分野はお勧めしません。その場合は他分野(例えば大工・建設トレードなど MLTSSL 掲載職種につながる分野)との比較をご提案します。

TAFE NSW との比較 — QLD で学ぶ理由はあるかQLD vs NSW

同分野は TAFE NSW(シドニー・Ryde キャンパス)にも留学生向けコースがあります。正直に比較します。

観点TAFE QueenslandTAFE NSW
Certificate III in HorticultureAHC30722・1年・Grovely(ブリスベン)・9,300 ドル(2026年・弊社確認値)AHC30722・1年・Ryde・14,950 ドル(International Student Guide 2026 の掲載値)
Diploma of Landscape DesignAHC50621・2026年学費案内では 24,900 ドル。ただし次年度の留学生枠は未確認(本ページ冒頭参照)AHC50621・1.5年・Ryde・29,125 ドル(同上)。現時点で確実に出願先として案内できるのはこちらです
学費の水準Cert III で比べると QLD の方が5,000 ドル以上低い(2026年の確認値どうしの比較)
キャンパスの地方区分Grovely(ブリスベン)=指定地方地域ではないRyde(シドニー)=指定地方地域ではない
州指名リスト(確認時点)QLD リストに 362 系職種の掲載なしNSW の指名リストでの 362 系職種の掲載は弊社未確認。NSW の 491 には「地方 NSW で6か月就労」を軸にした経路が案内されています
気候・学ぶ植生亜熱帯。ヤシ・亜熱帯植物・暖地型芝・雨季乾季の水管理温帯。日本に比較的近い植生条件
生活環境ブリスベンはシドニーより日本人が少なめで、都市規模も一回り小さい構成です(統計での裏付けは取っていない、弊社の現場感です)日本人コミュニティ・日系サービスの厚みはシドニーが上

整理すると。Certificate III を費用を抑えて取り、亜熱帯の植物を学びたいなら QLD に分があります。ランドスケープデザイン(Diploma)まで確実に学びたい場合は、現時点で開講を確認できている TAFE NSW の方が計画を立てやすい、というのが弊社の率直な整理です。詳しくは TAFE NSW 園芸・造園の詳細ページをご覧ください。ビザ上の制約(MLTSSL 非掲載・485 不可)は、どちらの州で学んでも同じです。

入学条件・英語条件ENTRY REQUIREMENTS

英語TAFE Queensland の留学生向け英語条件は、Certificate III〜Advanced Diploma で Academic IELTS 6.0(各バンド 5.5 以上)または同等と公表されています。コースによってはこれを上回る条件が付く場合があります。
学歴コースレベルに応じた学歴条件(高校課程の修了状況等)が定められています。AHC30722 の留学生向けの正確な学歴条件は弊社では特定できていないため、出願時の募集要項で確認します。
体力・適性屋外での作業・薬剤や機械の取扱いを伴う分野です。夏のブリスベンは高温多湿のため、屋外作業への適性が実質的な条件になります。
運転免許入学条件ではありませんが、実習先・就職先への移動で事実上必要になる場面が多い分野です。

出典:TAFE Queensland — International English language requirements。条件は改定されます。

英語条件が足りない場合。TAFE Queensland English College(TQEC)が General English・EAP(進学英語)・IELTS 対策などの ELICOS コースを提供しており、英語コースから本科へ進む組み立てが可能な場合があります。必要な週数・進学時の英語条件の扱いは個別確認が必要です。まずは TAFE Queensland の語学コース紹介ページをご覧ください。

費用と期間FEES & DURATION

コースコード/CRICOS期間留学生学費(弊社確認値)留学生向けキャンパス
Certificate III in HorticultureAHC30722 / 114313B1年$9,300Grovely(ブリスベン)
Diploma of Landscape DesignAHC50621 / CRICOS 未確認未確認$24,900(2026年学費案内)未確認(次年度の留学生枠は要照会)
Diploma of Conservation and Ecosystem ManagementAHC51120 / 104852B1年お問い合わせくださいNambour(サンシャインコースト)
Certificate III in Rural OperationsAHC32822 / 114312C1年お問い合わせくださいToowoomba
Diploma of Agribusiness ManagementAHC51422 / 110771H1年お問い合わせくださいToowoomba

金額の扱いについて、正直に書きます。上の $9,300/$24,900 は、弊社が TAFE Queensland の 2026 年向け学費案内で確認できた金額です。一方、TAFE Queensland のサイト上の価格表には、より後の入学期についてこれと異なる(より高い)金額が示されている場合があります。弊社は確認できた金額のみを掲載し、それ以外は推測で書かない方針です。2027 年入学分の正確な金額と、Landscape Design の開講可否を含め、最新情報は必ずお見積りでご確認ください。入学時期として弊社が価格表で確認できた日付は 2027年1月27日・2027年7月13日です。

出典:TAFE Queensland International — International pricelistTAFE Queensland — Certificate III in Horticulture (AHC30722)

学費以外にかかるもの

出願料、教材費・作業着・安全靴等の実費、OSHC(留学生健康保険)、学生ビザ申請料、生活費、航空券が別途かかります。これらの金額は弊社では確認できていないものが多く、このページには記載していません。総額のシミュレーションは 留学費用シミュレーションもご利用いただけます。

よくあるご質問FAQ

Q1. Certificate III in Horticulture を修了したら、卒業ビザ(subclass 485)で働けますか。

いいえ。subclass 485 の Post-Vocational Education Work stream は、MLTSSL に掲載された職業に密接に関連する資格であることが要件です。園芸・造園の 362 系職種はすべて MLTSSL 非掲載のため、このストリームは使えません。この点は、ご相談の最初に必ずお伝えしている内容です。

Q2. それでもオーストラリアで園芸・造園の仕事に就く方法はありますか。

あります。現実的なのは subclass 482(Core Skills stream)や 186 Direct Entry で雇用主のスポンサーを得る道と、362 系職種を指名対象にしている州・準州の 190/491 を追いかける道です。482/186 では Arborist・Landscape Gardener・Nurseryperson などの掲載を確認しています。ただしいずれも TRA の技能査定が必要で、Landscape Gardener の場合は Certificate III in Landscape Construction 相当と実務経験が求められると案内されています。時間のかかる道であることは、あらかじめご承知おきください。

Q3. ブリスベンで学べば地方(regional)の優遇はありますか。

ありません。弊社が Home Affairs の指定地方地域の郵便番号一覧を確認した限り、ブリスベンは Category 2 にも Category 3 にも含まれていません。ゴールドコースト・サンシャインコーストは Category 2、トゥーンバ・ケアンズ等は Category 3 の範囲です。AHC30722 の留学生向け開講地は Grovely(ブリスベン)のため、地方就学の優遇は付きません。地方が効いてくるのは卒業後に働く場所を選ぶ段階です。

Q4. Diploma of Landscape Design を出れば、ランドスケープ・アーキテクトになれますか。

なれません。Landscape Architect(ANZSCO 232112・skill level 1)の技能査定を行う VETASSESS は学士以上の学歴を求めており、AQF レベル5の Diploma では要件を満たしません。Diploma は「ランドスケープ・デザイナー」として実務に就くための資格です。アーキテクトを目指す場合は学士課程への進学が別途必要です。なお 2025 年の Occupation Shortage List では、Landscape Architect はクイーンズランド州でのみ「不足」と示されており、学士まで進む長期計画なら QLD は検討に値します。

Q5. 日本で造園の経験があります。有利になりますか。

技能査定の場面で有利に働く可能性があります。TRA の査定では実務経験3年以上(うち直近36か月に12か月以上)が求められると案内されているためです。ただし「直近36か月に12か月」という条件があるため、ブランクが長いと使えなくなります。日本での職歴の証明(給与明細・雇用証明・社会保険記録など)を渡航前に整理しておくことをお勧めします。造園技能士・造園施工管理技士をお持ちの場合、それが豪州の査定でどう評価されるかは個別判断ですので、資格証の内容とあわせてご相談ください。

Q6. なぜ NSW のページと QLD のページで、勧め方が少し違うのですか。

制度の状況が違うからです。ビザ上の制約(MLTSSL 非掲載・485 不可)は両州共通ですが、QLD は州指名リストに 362 系職種がなく、留学生向けの Landscape Design の開講も現時点で確認できていません。一方、Cert III の学費は QLD の方が低く、亜熱帯の植物を学べるのは QLD だけです。目的(費用・学ぶ内容・その後の場所)によって最適な州が変わるため、両方のページをお読みいただいたうえでご相談いただくのが確実です。

確認できなかったことWHAT WE COULD NOT VERIFY

このページを作るにあたり、弊社が公開情報で確認しきれなかった点を正直に列挙します。ご検討の際は、これらを「不明」としてお取り扱いください。

上記のうち、ご検討に直結する項目については、カウンセリングの中で学校および関係機関に個別に照会したうえでご回答します。

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この分野のビザ設計は職業リストの読み違いが致命傷になりやすいため、検討の際は必ず CSOL(Core Skills Occupation List)解説ページで職業リストの全体像もあわせてご確認ください。

このコースが自分に合うか、無料で確認できます

学歴・職歴・英語力・ご予算・目標時期をうかがって、このコースが現実的かどうかを率直にお伝えします。合わないと判断した場合は、その理由と代わりの選択肢もお出しします。

資料と最新情報を請求する(無料) 無料カウンセリングを申し込む
当社には Registered Migration Agent(登録移民代理人・MARN 0637738)が在籍しており、ビザに関するご相談は当該代理人が担当します。本ページはコース選びの参考としての一般情報であり、個別のビザ申請に関する助言ではありません。職業リスト(CSOL・MLTSSL・STSOL・ROL 等)、州・準州の指名条件と割当枠、技能査定の要件、賃金基準、英語要件、ライセンス制度はいずれも随時改定されます。掲載内容は 2026年7月時点で公開情報から確認したものであり、ご検討の際は必ず最新の情報をご確認ください。学費・入学条件・開講キャンパスは TAFE Queensland の定めによります。

出典一覧SOURCES

コース・資格

ビザ・職業リスト・技能査定・ライセンス

就職・待遇(オーストラリア)

就職・待遇・教育(日本)